暑い季節がやってきました。気温も湿度も上がり、外にいるとじっとしているだけで、汗がどんどん出てきます。こんなときに気をつけなければならないのが、熱中症です。

めまいや吐き気頭痛を感じたら、それは熱中症の初期症状かもしれません。ちょっとくらい大丈夫と思って放っておくと、けいれんを起こしたり、意識不明になったり・・・さらにひどくなると、後遺症が残ったり、命を落としてしまう危険性もあります。そうならないために、まずは予防が大切です。

水分とミネラルをこまめに補給して、熱中症にならないように気をつけましょう!

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熱中症対策がにはどんな飲み物がいいの?作り方も紹介!

熱中症対策には、水分とミネラルの両方が必要です。水だけを飲んでも、ミネラルだけを摂取しても、どちらかだけでは十分ではありません。両方を同時に摂取することにより、水分もミネラルも素早く吸収されて、身体のすみずみまで行き渡るのです。

一番のオススメは、スポーツドリンク。これは、体内に必要な水分や栄養が素早く吸収されるように作られています。特に運動後や汗をかいた時などは、積極的に選んだほうがいいでしょう。

また、体に吸収しやすい飲み物は、自宅にある調味料で簡単に手作りすることもできます!

簡単レシピは次の通り。

  • 水…1リットル
  • 砂糖…40グラム(※)
  • 天然塩…3グラム(小さじ1/2)

※砂糖40グラムは、上白糖の場合は大さじ4と1/2弱、グラニュー糖の場合は大さじ3と1/3です。

ただし、これはあくまでも体内への吸収を一番に考えられたレシピで、あくまでも嗜好品として作られた訳ではないので、美味しいと感じられないこともあるかもしれません。ちなみに管理人には、このレシピでは甘すぎるので、砂糖を半分に減らしてちょうどいい具合です。ここで大切なのは、ミネラルを多く含む天然塩。砂糖はお好みで調整していただいてもかまいません。

また、シンプルすぎて少し味気ない場合は、レモンの搾り汁や梅干しを加えてみたり、水を炭酸水に変えてみたりするのもオススメです!

麦茶も熱中症対策にオススメ!

しかし、なかには甘い飲み物が苦手という方もいるかと思います。そのような方は、コップ1杯の麦茶(200ml)に天然塩を少々(0.3グラムほど)加えるという方法もあります。
これくらいなら、麦茶の味をあまり邪魔することなく、ゴクゴクと飲みやすいです。

ちなみに、麦茶にはビタミンやカリウムなどのミネラルが含まれており、またカフェインを含まないため胃に優しく、負担をかけません。昔から日本の夏を代表する飲み物として、多くの家庭で当たり前のように飲まれてきましたが、きちんと理にかなったことだったのですね。

これも大切!塩の選び方

塩は、種類によってその成分に違いがあります。

天然塩はミネラルを多く含むので、摂りすぎなければとても身体にいいのです。ここで気をつけなければならないのは、精製塩や岩塩を選ばないこと。

なぜかと言うと、これらには実はミネラルが含まれていないからです。塩分の補給にはなっても、熱中症対策に有効なミネラル分はありません。ミネラル精製塩は、ミネラルをほとんど含まない「塩化ナトリウム」です。また岩塩も、自然の中で長い年月をかけて作られるなかでミネラルが除かれるので、成分的には精製塩とほぼ同じです。

塩を選ぶときは、パッケージをよく見て天然塩(自然塩と書かれていることもあります)を選ぶようにしましょう。

そもそも熱中症ってどういう状態?体の中で何が起こっているの?

熱中症という言葉はよく耳にしますが、実際に体の中ではどのようなことが起きているのでしょうか?

人間の体は、常に熱を生み出しています。しかし、それと同時に発散もさせていて、体温のバランスをとっているのです。運動をしたり、暑い環境にいたりすると、生み出す熱が多くなり、どんどん体温が上がっていきます。すると体は汗をかくことにより、体の熱を下げようとします。汗をかけば、当然体の中の水分が減っていくので、補給をしなければ脱水症状に陥ってしまいます。体の中の水分が減ると、血液の量が減り、血圧が下がります。すると、酸素や栄養素が体中に十分に運ばれなくなり、体の各器官の機能が落ちてきてしまいます。

また、汗にはミネラルも含まれているのですが、ミネラルは神経や筋肉を正常に働かせるためになくてはならないもので、ミネラルが失われると脚がつったり、しびれやけいれんが起こってしまいます。

こうして、暑い環境の中にいて引き起こされる体の不調(主に脱水症状による)を総じて、熱中症とよばれています。

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効果的な飲み方は?また、赤ちゃんからお年寄りの場合は?

熱中症を予防するためには、こまめな水分とミネラルの補給が大切であることが分かりました。では、より効果的に補給するためには、どのようにするのがいいのでしょうか?

先ほど、スポーツドリンク・手作りドリンク・麦茶をご紹介しましたが、運動後や汗をかいたとき、つまり水分とミネラルの素早い吸収が必要なときは、スポーツドリンクや手作りドリンクがオススメですが、普段の日常生活のなかでは麦茶でも十分です。甘い飲み物は、糖分を摂りすぎることになり、それはそれで身体にあまり良くないので、飲み分けが肝心です。

続いて、大切なのは温度・量・頻度です。

温度

暑いなかにいると、冷たい飲み物が欲しくなりますよね。最初はクールダウンのために、冷たい状態で飲むのもいいでしょう。身体への吸収率が一番いいのも、5~15度と言われています。(参考に、自動販売機の設定温度が1~6度です。)でも、冷たい飲み物を大量に飲むと、胃腸に負担をかけてしまうというデメリットも。吸収率と胃腸への負担を考えると、一番バランスがいいのは常温です。そのため、たとえば運動後や汗をかいた時はまず冷たいままで飲んで、落ち着いたら常温でというように、臨機応変に飲み分けてもいいかもしれませんね。

人間の身体は、多くの水分を一度にとっても、それらが必ず全て吸収されるわけではありません。体内に吸収できる水分量は決まっており、一度に飲む適度な分量は、約200mlと言われています。また、一気に飲むよりも少し時間をかけて飲む方が、より吸収率が上がります。

喉が渇いてどうしようもないときは、無理に我慢をする必要もありませんが、効率面を考えると、ゆっくり飲むことがオススメです!

頻度

上記の量でも書いたとおり、体内へ一度に吸収できる水分量には、上限があります。
そのため、一日のなかで何度かに分けて飲むのがいいでしょう。

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まずは、朝起きたとき。寝ている間はあまり動かなくても、汗をかいたりして身体のなかの水分は減ってしまいます。そのため、まずは起きたらコップ1杯の水分を摂りましょう。その後、食事中や日中、2~3時間おきには飲むようにします。そしてもう一つ大切なタイミングが、お風呂のあと。お湯で流れるので分かりにくいかもしれませんが、大量の汗をかいています。お風呂から出たタイミングでも、コップ1杯の水分を摂りましょう!

みんな同じ飲み方でいいの?

人間は、年齢によって身体の機能の働きに差があります。それでは、赤ちゃんやお年寄りの方の場合はどうでしょうか?

赤ちゃんは、身体の各機能がまだ十分に発達しておらず、大人と比べて体温調節も苦手で、また水分を摂った時の吸収量も少なくなります。また、お年寄りの方も、加齢により体温調節力や水分吸収量が若い人には及びません。そのため、周りの人が少し気にかけてあげた方がいいでしょう。

一度に摂る水分量はやや少なめにして、様子を見ながら頻度を少し上げるなど調整します。ただし無理や我慢をしない、させないこと。とにかく飲ませればいいという訳でもないので、あくまでも本人が気持ち悪くなったりしない量・ペースを保ちつつ、夏場は少し多めの水分摂取を心がけていきましょう。

まとめ

以上、色々とご紹介しましたが、いかがでしたか?熱中症対策の飲み物とひとことで言っても、その種類や飲み方など色々と工夫ができます。自分に一番合う方法で上手に水分とミネラルを摂り、これからの暑い季節、積極的に熱中症対策をしていきましょう!

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※夏と言えば、甲子園高校野球ですよね!

 


 

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