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看護師の職場は病院やクリニック、診療所だけではなく、老人ホームなどの介護福祉施設、献血ルームや献血車、特定企業内、学校の保健室、治験、訪問入浴や訪問看護などの訪問系職種など、いろいろあります。少子高齢化社会が進む中、看護師の仕事は多様性がどんどん増してきて、ほとんど一年中、どこかで看護師が募集されています。

こうした業界であるため、看護師を辞めたいと申し出ても、非常に強い引き留めに合うケースが多いと聞きます。ここでは、どんなタイミングで、どのように切り出すと円満退職をできるのか、その情報を書いてみましょう。

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看護師の退職理由

厚生労働省はこれからの時代に、看護職員の定着促進、離職者の再就業支援等が必要と考え、2011年に初めて、看護職員の就業状況に関する大々的な実態調査を行いました。その「看護職員就業状況等実態調査結果」を見ると、退職理由の1位、2位は「出産・育児のため」「結婚のため」です。

この後は第3位に「他施設への興味」が来て、その他の退職理由は「人間関係がよくないから」「超過勤務が多いため」「通勤が困難なため」「休暇が取れない・取りづらいため」「夜勤の負担が大きいため」「責任の重さ・医療事故への不安があるため」「本人の健康問題のため」「給与に不満があるため」などが続きます。

退職引き留め

いろいろな退職理由がありますが、その中でも結婚・出産・健康上の理由などの、不可抗力の理由によるものは、あまり引き留めに合いません。ただし、健康上の理由でという場合には診断書が必要です。

大学院や助産師養成学校などへの通学のために辞めたい、引っ越して通勤が困難になるから辞めたい、などの理由も、引き留めが難しい理由のひとつです。一方で、人間関係や勤務時間、給与などの不満から辞めたいと言い出すと、改善するからなんとか居続けて欲しい、という強固な引き留めに合うことでしょう。

例えば「人間関係が良くないから辞めたい」と師長に申し出た場合、「人間関係を調べて何とかするから、時間をちょうだい」などと言われるでしょう。ただ、そうした理由で配置換えというのも、実際にはなかなか難しいものがあります。そのため、結局は人間関係の不満が全然解消されないままに、ずるずると働き続けることになりがちです。

「超過勤務が多いから」「夜勤の負担が多いから」と言った場合、「残業しなくていいから」「夜勤のシフトから外すから」辞めないで欲しいと言われます。そして実際にそういう勤務になるのですが、それは一時的なことが多いようです。しばらくすると「申し訳ないけど人手不足で、なんとかまた残業・夜勤を頼めないか」と言ってくる場合が多いと聞きます。

ときには嘘も…

嘘をつくのはいけないことですが、円満退職のためには、ときにそういったことも必要かもしれません。でも、「親の介護のため」と嘘をついて辞めた後に、親御さんと一緒に元気に歩いている姿が目撃されたりしたら、バツが悪いものがあります。ここではそういったリスクのない、無難な嘘を考えてみましょう。退職したい本当の理由が、人間関係や勤務時間、給与、キャリアアップの機会がないなどの方におすすめです。

例えば、家族が不規則な勤務体制に不満で、旦那や奥さんと毎日のように喧嘩になっているなどはどうでしょう。単に勤務時間の不満を伝えるよりは、より説得力があります。今の職場では絶対にできない看護をやりたいからというのも有効です。例えば急性期病棟から訪問看護ステーションに、循環器内科から小児科に、あるいは認定看護師になりたいから援助のある病院になどと言えば、引き留めは穏やかになってくることでしょう。退職後、実際には他施設の同じ科で働いていたとしてもそれは、「あのときは違う分野に行きたいと思っていた」と言えば済むことです。

ただ、このように軽い嘘をついてまで円満退職しようとしても、結局いちばん大切なのは、どんなタイミングで退職を言い出すかだったりします。

退職願を出すタイミング


ある看護師が、旦那さんの都合で遠方に引っ越すことになりました。彼女は10年間勤めた正職員であるため、簡単には辞められないと思い、3/9に、7月末頃に退職したいと師長に伝えました。ところが師長は

7月末に退職したいなら、去年の秋ごろに言わないとだめだ

と言ったそうです。
本当にそんなに前に言わなければだめなのでしょうか?

規則に沿って申し出る

民法627条1項の規定では、退職の意思を2週間前までに伝えれば、それで退職可能となっています。しかし実際にこんなことをしたら、看護師でなくても、会社との確執を残すことになりそうです。また退職金の減額にも繋がりかねません。

就業規則で、退職するにはいつまでに申し出ること、とはっきり決まっている場合には、少なくともそれよりは前に申し出ましょう。とは言え、小さな施設では、就業規則がないこともあります。一般的な会社では1ヶ月前までに直属の上司に申し出るのが慣習となっています。でも、看護師の場合にはもっと早く申し出るのが、ある程度の常識みたいです。

最初に紹介した看護師の例では、4ヶ月近く前に申し出ていますが、この書き込みについて、こんなコメントが寄せられていました。

“ひどい話です。お勤め先が・・・看護師といえども労働者ですから・・・”
“しばらくの間の別居を覚悟での申し出でに対応してくれないというのは・・・
残念でなりません。”
“私の場合は、総合病院で7年働いていましたが辞める1ヶ月前に退職願を提出し、受理されました。(寿退社です)
「結婚など決まっている場合の退職だと、半年前に提出するのが常識」と、そのとき私も転職サイトなどで調べてこのように載っていたのですが、私の病院では受理されましたし、非常識だなんて取られませんでした。”
“私が勤務していた大学病院では、3月に退職したい場合は
10月までに申告しないといけない決まりがありましたが。
主さんの病院は、厳しいですね。”

一般的な会社の就業規則では、せいぜい2ヶ月、長くても3ヶ月前に申し出れば大丈夫なのですが、コメントにあったように、看護師の世界では5ヶ月も前に申し出なければならない決まりのところもあるのですね。

退職を申し出るときには、まず就業規則、または明文化されていなくてもその施設での決まりを押さえてください。退職願を出すのは、その規則、決まりよりも早いタイミングにしましょう。ちなみに例に紹介した看護師は、結局7月末に実働終了ということで話が決まったようです!

円満退職の流れ


強固な引き留めにあっても、2週間前までに申し出ていれば、法律上は退職できます。しかしできれば争いは避けたいものです。

退職の意思が固まってきたら、希望退職日の少なくとも半年以上前に一度、師長に辞めることを考えていると相談しましょう。この際、直属の上司である師長を飛び越して、部長に相談するようなことはしないでください。師長からは退職理由を聞かれますが、はっきりした理由がないのならまだ濁しておきましょう。また、最初の相談では、あまりゴリ押ししないのがコツです。

2か月ほどしたらもう一度相談をします。この際、辞めたい理由がまだ漠然としている、あるいは引き留められやすいものだったりした場合、その他の、引き留められにくい理由を考えておき、それをはっきりと伝えましょう。

引き留めには、昇給を示す、待遇改善を示す、情に訴える、脅してくる(!)などいろいろなパターンがありますが、どのパターンに出会っても、それを淡々と聞き流し、確固たる意志を示しましょう。「うちが人手不足なのはわかってるでしょ!」などと言われても、そこに人が足りないのはあなたのせいではありません。

その後は就業規則、もしくは内部的な決まりに従って、期日までに退職願か退職届を出します。退職願はその内容を受け入れられたときに成立しますが、退職届の場合には、それを相手が受け取った時点で成立します。なので、円満退職したい場合には必ず退職願にしましょう。

退職後の手続き

無事退職できると、退職後には諸手続きが待っています。

退職すると、病院側から「雇用保険被保険者離職票」が送られてきます。次の職が決まっていない場合は、これと「雇用保険被保険者証」「身分証明書」「写真2枚」「預金通帳」を持って、あなたが住んでいる地域を管轄するハローワークに行き、失業給付の手続きをします。失業給付は、新しい職を探している人のみが受給することができます。

退職後14日以内に、年金と健康保険の手続きもしなければなりません。会社勤めでない人は、社会保険ではなく国民健康保険に切り替える必要があります。

また、それまでは会社が給料から天引きしていた住民税や所得税も、退職すると自分で払わなければならなくなります。今までと同じような気分でお金を使っていて、突然請求が来て焦らないようにしましょう。

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最後に

看護師の仕事場はこれからどんどん増えていくと思われます。一度きりの人生。今の職場に不満があったら、思い切って転職を考えてみるのも良いのではないでしょうか?

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