原稿用紙には400字詰め、200字詰めなどありますが、横書き、縦書きに限らず、書き方にはルールがあります。校正をしたり、実際の印刷に書ける際に必要になってくるもので、専門的に書く方は、それを知って原稿用紙に書いているのです。
昔は縦書きの原稿用紙だけでしたが、今では横書きの原稿用紙もかなり出回っています。
横書き原稿用紙にはインターネット上でもテンプレートがたくさん出ており、ダウンロードもできるようになっており、最近ではよく使用されているようです。
まあ、学校などの作文などであれば、ほとんどの場合には縦書きの原稿用紙を使用するでしょうから、小学校で習ったルールの通りに書けばよく、特に注意することもないと思いますが、例えば入試や就活で論文を書く際に横書き原稿用紙に書くことになる場合もありますし、実際に文章を職業にしている場合には、この横書き原稿のルールはよく知っておく必要があります。
ただ、実際にはそのルールはルールとして知っていても、わざと読む人に感銘を与えるためにルールを破る場合もあるようです。
ここでは、これまで意識して来なかった横書き原稿用紙の書き方のルールについて、ご紹介します。
他にも、原稿用紙の書き方|横書きと縦書きに関する記事はいろいろあります!
まずは、しっかりと情報収集してみてはいかがでしょうか?
● 「原稿用紙の書き方|横書きと縦書き」の記事一覧
Contents
縦書きと横書きの違い
もともと、日本語は縦書きで書かれてきたものですが、現代では横書きの文書や書籍も増えています。
原稿用紙もかっては縦書きのものだけでしたが、現在では横書きの原稿用紙も使われるようになり、大学の卒業論文などでは横書きで提出する学生さんも多くなっています。しかし、新聞などは今も縦書きですし、小説などの書籍もまだ縦書きが主流で、本屋に並んでいる単行本なども縦書きです。
ところが、企業などの報告書などはパソコンを使う関係もあり、ほとんどが横書きです。学生も普段は横書きのノートが多くなっています。
このように、現在では縦書きと横書きは両方が混在している状況ですが、次第に横書きのものが増えてきているようです。原稿用紙も今では縦書きと横書きの両方が使われています。ただし、学校を出てしまうと原稿用紙を使う機会は少なく、横書きの原稿用紙を使うのは作家や学生に限られているようです。
なお、忘れてしまいがちな縦書き原稿用紙の基本ルールについてもこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
原稿用紙と作家の思い出
かっての有名作家のポーズをとった写真などを見ますと、原稿用紙と万年筆が欠かせないアイテムになっていたのがわかります。
川端康成、三島由紀夫、志賀直哉などが得意そうに万年筆を手に握って、小説の題が書かれた縦書きの原稿用紙に向かっている写真を教科書などでみたことがあります。しかし、最近の作家の場合は、たいていはパソコンに向かって、キーボードを打っている姿がほとんどです。
我々の生活においても、次第に横書きの文書が普通になりつつありますよね。
従って、原稿用紙も横書きが普通になりつつあるようで、インターネット上にいくつもの横書き原稿用紙のテンプレートが溢れるようになりました。
横書きの原稿用紙はどういう時に使われるの?
最近の高校や大学の入試では、これまでの知識だけを問う問題から、どのように考えるかということを試験する傾向が強くなっています。
そのために、原稿用紙にテーマと字数を与えて書かせる小論文試験が増加しています。
そのような際には、意外と横書きの原稿用紙が使われることが多くなっています。
また、最近の小中学校の作文もパソコンなどの普及もあって、横書きの原稿用紙に作文を書かせる場合も増えているようです。
出版社などの原稿募集においても、最近では横書きの原稿用紙が増えています。
従って、縦書きの原稿用紙だけでなく、横書きの原稿用紙にも慣れておく必要があります。
横書きの原稿用紙に書き方のルールはあるの?
横書きの原稿用紙に限らず、原稿用紙の書き方にはルールがあります。
学校の作文などではあまり意識せずに書いていましたが(それでもなんとなくできていたのでしょうね)、実際の実務的にはいろいろな書き方のルールがあるようです。
基本的なルールとしては、
- はじめの書き出しや段落のはじめの書き出しは1マス空けます。
- 段落の始まりは必ず改行します。
- 外来語はカタカナで書きます。
などです。
確かに、学校の作文でもこれくらいは意識して書いていましたね。
横書き原稿用紙の書き方ルールについて、細かい点をご紹介します。
かぎかっこなどの記号の書き方
かぎかっこというのは「」のことを言います。『』は二重かぎかっこというのはご存知でしょう。作文や読書感想文などにはかぎかっこは良く使います。
これらのかぎかっこについては、原則的に1マスを使うようにします。
基本はかぎかっこを多く使います。使いわけ方としては、会話文や引用文は通常のかぎかっこ「」を使い、引用文の中などに出てくる会話文や書籍の名前などは二重かぎかっこ『』を使います。
縦書きと横書きではかぎかっこの方向が違いますので、気をつけてください。
よく注意して書くようにしてください。
数字の書き方
数字については、横書き原稿の場合には、1,2,3,・・・と言ったアラビア数字を使います。一、二、三・・・と言った漢数字を使うのは原則として縦書きです。
なお、横書きの場合は、アラビア数字が2文字以上の場合は1マスに2文字ずつ入れます。このルールはあまり意識されてないのではないでしょうか。
パソコンなどの半角と倍角の感じと似ていますね。
では、「123」と書く時のように、3桁の数字の場合にはどうしますか?
正解は、最初の1マスに1桁目と2桁目の2文字「12」を書き、次の1マスに3桁目を1文字「3」で書きます。
また、数字の場合に3桁ごとにカンマを入れる場合はどうしますか?「1,000円」と書くケースです。
この場合の正解は、最初の1マスに1桁目とカンマの2文字「1,」を書き、次の1マスに2桁目と3桁目の2文字「00」と書き、次の1マスに4桁目の1文字「0」と書いて最後に1マスを使って「円」と書きます。
意識していないと間違えそうです。
横書きの原稿用紙を使うときには注意しましょう。
英語(アルファベット)の書き方
また、アルファベットについては、大文字の場合は1文字が1マスになりますが、小文字の場合は、2文字が1マスになります。
単語と単語の間は1マス空けるようにします。
これもあまり意識していませんね。
縦書きも同様のルールになっていますが、横に寝かせて書くことになりますので注意が必要です。
縦書きの原稿用紙を使う際には、あまりアルファベットを使うことはありませんが、横書きの原稿用紙を使うような場合には、題材的にアルファベットを使うケースがあります。
ワープロなどを使っていますと、あまり意識しませんが、原稿用紙に書き入れるとなりますと、ルールに従わないと評価されません。
横書き原稿用紙を使う際には、よく意識して書き入れるようにしてください。
句読点などの使い方
句点は「。」、読点は「、」になります。
原則的には、それぞれ1マスです。
なお、行のはじめに句読点が来る場合は、前の行における最終文字のマスに一緒に入れます。
但し、最終行の最終マスの句点については前の行における最終文字と一緒にはせず、改行した後の先頭に句点を打ちます。
また、句点のあとに閉じかっこが続く場合は、句点と閉じかっこは一緒に1マスに入れてください。
意外と意識せずに書いてしまっていることが多くあります。
句読点と言えども、きちんと入れるのはルールというよりも見る人に対するマナーになります。
普段から、意識して使い分けることができるようにして起きましょう。
縦書き原稿用紙と横書き原稿用紙の使い分けについて
既に書いたように、わが国においては縦書きと横書きは混在しているのが現実です。
通常は、まだまだ縦書きの原稿用紙の使用が求められる場合があります。
小学校などはほとんどが縦書きの原稿用紙に作文などを書かせています。
しかし、出版社などの場合は、最近では縦書きでも横書きでも受け付けているようです。
文芸社などの原稿用紙のダウンロードでは、ワード用、手書き用ともに縦書き、横書きができるようになっています。
学生さんや作家、作家志望者の方々にとっては、原稿用紙のテンプレートはなくてはならないものになっているようです。
本来、日本語は縦書きが基本であり、縦書きが合っていますが、カタカナ言葉が増加し、ビジネスの世界では横書きがほとんどになっています。
我々の生活でも横書きの文書が増えており、特にネット社会はほぼすべてが横書きの社会であり、若い方もそのような文書に慣れています。
かえって縦書きの文書には違和感を抱くようです。
従って、卒業論文などでも、横書き用のワードなどの原稿用紙を使って書かれる大学生が増加しています。
縦書き、横書きの原稿用紙の混在はありますが、次第に世代が変わっていくにつれて、横書きの原稿用紙が増えていくでしょう。
今は、どちらでも書けるようにしておくのが良いのではないでしょうか。
なお、パソコンソフトのWordを使って、原稿用紙の書式を作成したい場合は、こちらの記事が参考になります。
● Wordで原稿用紙の設定にしたい、罫線や文字数の設定は?
作文における横書き原稿用紙のルールについて
横書きの原稿用紙で作文を書く場合のルールは、基本的には横書き原稿の書き方ルールによりますが、作文としてのルールもあります。
例えば、数字は横書きの場合はアラビア数字が原則ですが、横書きでも漢数字を用いる場合があるのです。
固有名詞のような「四国」とか「二重橋」、「八重洲」と言う場合には漢数字になるのは当然です。
数を特定しない場合、「数十日」、「何十日ぶり」なども漢数字を用います。
また、数量的な意味合いではない場合、「一般的」、「一部分」と言う場合にも「一」は漢数字になります。
「一休み」、「二言目」などの慣用的に使う言葉も当然漢数字ですね。
作文の横書き原稿用紙の表題、名前の書き方について
表題の書き方は、2行目の3マスから書き始めますが、題名の長さによっては1行で入らなくなりますので、3マスにこだわらず、バランスを重視します。
逆に表題の字数が短い場合には、1行目に書いてもよいでしょう。
また、3行目の下のほうに名前を入れますが、苗字と名前の間は1マス、名前の下にも1マス残るように書き入れます。
作文の横書き原稿用紙の本文の書き方について
そして4行目から本文になります。
常識的に知っていると思っていても、案外と間違っている場合があるので、注意が必要です。
まず、本文の書き始めと各段落の始めは1マス空けてください。
会話文は、改行してかぎかっこの「で始め、かぎかっこ閉じるの」で終わり、改行します。
会話文の冒頭は1マス空けないようにしましょう。
外来語の表記においては、情報処理関係などの場合、三文字以上の最後の長音記号の「―」については省略する場合が多いです。
例えば、「データー」ではなく「データ」であり、「コンピューター」ではなく「コンピュータ」と書きます。
句読点やアルファベットの書き方は横書き原稿用紙の書き方に従ってください。
また、記号の「!」や「?」などの次は1マスを空けるようにします。
但し、すぐ後ろにかぎかっこ閉じるがある場合は空けません。
作文の横書き原稿用紙の細かいルールについて
その他、細かい点は次のようになります。
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- 繰り返し記号「々」が行の始めにくる場合は、当てはまる漢字に置き換えてください。
- 単位は、横書きでは「cm」のようにアルファベット表記にします。(縦書きの場合はカタカナになります。)
- アラビア数字は途中で行分けせず、3桁ごとにコンマ「,」を入れるのが常識です。
- 引用の場合は、かぎかっこ「」を使います。また、引用部分は1マス下げ、前後にそれぞれ1行を空けるようにしてください。
- 書名は二重かぎかっこ『』、作品名にはかぎかっこ「」を使います。但し、英文書名の場合は下線をつけ、作品名は「“”」で囲むようにします。
こちらの記事で、原稿用紙の縦書きと横書きとでの書き方の違いについて、詳しく紹介していますので是非参考にしてください。
小論文の横書き原稿用紙の書き方について
最近、高校入試や大学入試において小論文が取り入れられています。
小論文における横書き原稿用紙の書き方について見てみましょう。
基本的な書き方ルールは、横書き原稿用紙の書き方ルールに従うようにしてください。
小論文と作文との違いは、
- 作文は体験や感想を中心に書いた文章
- 小論文は、自分の意見とその理由を論理的に書く文章
になります。
従って、小論文の場合は、3~4つの段落で構成し、それぞれの段落で意見とその理由を落とし込みます。
横書き原稿用紙の書き方のルールは作文と変わりません。
但し、小論文として気をつけるべきこととしては、採点されることを考えて次のような点に気をつけて書く必要があります。
- 話し言葉で書かない。
→ そりゃ→それは こっちは→こちらの側は - 誤字脱字送り仮名などには注意を払う。
- 漢字で書くべきことは必ず漢字で書く。
- 一つの文が長くならないように、40~50字程度に抑える。
- 同じ言葉が続かないようにする。
→ 「しかし」が段落の中に何度も出るようなケースは避ける - 主語が何かはっきりわかるように書く。
読書感想文の横書き原稿用紙の書き方について
夏休みなどの宿題などで読書感想文などがあります。
本を読むこと自体苦労するのに、その感想文までとなりますと、夏休みの終わりは苦労してしまいますね。
基本的には、読書感想文も書き方のルールは作文と一緒です。
ただ、作文は体験談や何かに対する自分の感想などを書きますが、読書感想文は、読んだ本に対する感想に限られます。
従って、作文のように起承転結になることもありません。
構成としては、「前文→簡易にあらすじを書く→内容について感じたことを書く→まとめ的に書く」という形になります。
この構成さえ、頭に入れれば、比較的簡単に書くことが出来るのです。
読んだ本の途中にしおりを入れて、印象に残ったところの自分の意見などを書き入れておきますと、読書感想文は書き易くなりますよ。
小説と横書き原稿用紙の失敗談
横書き原稿用紙の失敗談というのは、余りありませんが、留学生対象の学校における先生の生徒たちの作文に関しての感想が出ていましたので、ご紹介します。
細かい文法の間違いや濁点がないなどもあるのですが、それよりも、『作文の書き方を知らない』学生が多いです。特に冒頭の自己紹介は数が多すぎて、添削の後半ともなると見るだけで手が震えます。しかし彼らは知らないだけなんです。そして、何度「普通体と丁寧体を混ぜて使うな」「改行しろ」と言っても直りません。大事なのは失敗を発見『させる』事。
本文を読んだ学生の反応は皆同じです。
うわ、何コレ、読みにくい。
当然です。改行も漢字もない、さらに上にはありませんが文法の間違いまでこれにプラスされたものを読んでいる私達の苦労を分かってもらえると思います(反応見ながらニヤニヤが止まりません)。引用元: 日本語教師のN2et
まとめ
我々は、普段、手紙や会社では報告書などで文書を作ったり、読んだりしています。
しかし、原稿用紙と向かい合う機会というのは以外に少なく、そのためルールもあまり意識したことがありません。
原稿用紙といえば、学校の作文や大学などの卒業論文くらいでしょうか。
それも縦書きの原稿用紙で、横書きの原稿用紙についてはほとんど使っていません。
そのため、原稿用紙の書き方についてのルールについてはほとんど意識をしてきませんでした。
しかし、横書きの原稿用紙は、インターネット上にテンプレートが溢れており、意外と使われているのかも知れません。
学生や作家と呼ばれる人にはかなり重宝なものかも知れませんね。
その横書きの原稿用紙の書き方については、その1マスをどう使うのかについては、記号、英数字、句読点などで決っています。
意外と意識していないルールもあり、今後、論文や小説などにチャレンジする際には是非生かしてください。
他にも、原稿用紙の書き方|横書きと縦書きに関する記事はいろいろあります!
まずは、しっかりと情報収集してみてはいかがでしょうか?
● 「原稿用紙の書き方|横書きと縦書き」の記事一覧
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