女性に起こりがちな病気でメニエール病という病気があります。
普通、メニエール病というとめまいという印象が強いですが、必ずしもめまいだけではないのです。
難聴や耳鳴りなどの症状もあり、ひどくなると吐き気などの症状も出ます。
環境的な要因、すなわち、ストレス、過労、睡眠不足など、さまざまな原因から生じてくるようで、若い女性に多いのが特徴です。
この、メニエール病は本当はどのような病気で、原因や対処法にはどのようなものがあるのかなどについて調べてみました。
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Contents
メニエール病とは?
メニエール病は、若い女性がストレスでめまいを起こす病気といわれていますが、実際には内耳のリンパ液が増えて水ぶくれになる状態をいいます。
その原因の一つにストレスがあり、そのためにストレスでめまいが出たといわれるのです。
ストレスだけではなく、疲労蓄積や睡眠不足などによっても生じてきます。
内耳には、音が聞こえるための細胞が入った蝸牛(かたつむり)と平衡感覚を司る三半規管といわれる耳石器の二つの器官があります。
そのどちらが水ぶくれになるかで症状も変わってきます。
メニエール病の症状はどんなの?
蝸牛が水ぶくれになった場合は、めまいは感じませんが、耳が聞こえにくくなることが自覚できます。
難聴や耳鳴りです。
まあ音が聞こえるための器官ですから当然ですね。
水ぶくれが小さい場合には耳が詰まったという感じや耳鳴り、音が響いて聞こえるなどの症状で、気圧などで耳がおかしくなる場合と似ているため、自覚されません。
それに対して、三半規管の場合は、それらの音に関する症状はなく、最初はめまいのみを自覚することになります。
めまいの出方は、目の前がぐるぐる回る回転性のものや、歩いていてもフワフワと雲の上を歩いている感じのものなどです。
通常のめまいは、数秒から数分くらいですが、三半規管が水ぶくれになった場合は、10分から数時間程度まで長時間続くめまいになります。
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メニエール病の原因は?
既に述べたように、メニエール病が起こってくる原因には、ストレス、睡眠不足、疲労の蓄積、気圧の変化などの外的な環境要因があるといわれています。
また、几帳面な性格の場合にも起こり易いとされています。
いわば、現代社会が生み出した社会環境がその原因といえるでしょう。
会社では、パワハラ、セクハラ、いじめなどが横行し、近所付き合いでも神経をすり減らすことも少なくありません。
そのために、ストレスが溜まり、疲労が抜けず、睡眠不足になるという生活の繰り返しになってしまっているのが、現代社会です。
従って、現代病といってもよいでしょう。
メニエール病になり易い人は?
やはり神経質で几帳面な性格の方が、なり易いといえます。
人の言ったことをくよくよ考えてしまう神経質な方や、何事もきちんとしないと気がすまない几帳面な方の場合、思い通りにならない場合にストレスなどが溜まり易いのです。
ただ、ちょっとめまいがするとメニエール病かなと感じてしまう場合がありますが、めまいにはさまざまな原因があり、メニエール病だけではありません。
めまいかな、メニエール病かなと考えること自体がストレスにつながりますから、不安があれば、すぐに病院に行って検査や診断をしてもらってください。
病院などでは、かなり長い問診の後、体のバランスを調べる検査や眼振検査(目の動きの異常さを調べる検査)などが行なわれ、難聴などの検査もしてくれます。
めまいが1度や2度ではメニエール病とはいえないため、他の可能性も含めて検査してくれるので、安心です。
メニエール病になった場合の対処法は?
メニエール病に限りませんが、めまいが起きたときには、まず休める場所を確保します。
特にめまいが長く続く場合には、メニエール病の可能性が高く、落ち着いた環境下で心身ともに休める場所で安静にしているのが一番の対処法です。
過去に経験があってその前兆が感じ取れる場合は、外出を控え、自宅で安静にして心身ともに休むということが一番大事です。
また、自宅外、特に職場の場合は、周りの方にメニエール病の発作であることを理解してもらって、休める場所を確保できるようにしておきましょう。
メニエール病のめまいで命まで落とすことはありませんので、症状が和らぐまでは安静にしていれば、治まります。
また、病院でメニエール病と診断されて薬を処方されている場合は、その薬を飲むようにしてください。
それによって、つらい症状は緩和できます。
メニエール病になった場合の治療法は?
通常は対処法で充分ですが、メニエール病が重くなってくると、強い発作で吐き気などが強く出たり、薬も飲めないという状態になる場合があります。
その場合には、病院ではベッドで安静にさせるとともに、めまい止めの点滴などを行なってくれるので安心です。
薬も、めまい止め、利尿剤を中心にして、抗不安薬などの精神安定剤から循環改善薬、ビタミン剤などを組み合わせて処方されます。
発作の初期段階であれば、めまい止めや抗不安薬などを病院で処方してもらい、自分で飲んだりすることで、強い発作の予防が可能です。
また、それによって、症状の軽減も図れます。
メニエール病にならないための生活上の注意
メニエール病は、ストレス、疲労蓄積、睡眠不足などが根本原因になっていると考えられています。
薬などの治療だけでは根本的に治すことは難しいといえます。
病院に行っても基本的には同じです。
一時的な対症療法でしかないのです。
じっくりとストレスの原因を見つめ直したり、生活習慣を正常に戻すことが必要になりますね。
すなわち、メニエール病の予防として、
- 早く寝て睡眠不足にならないように、生活リズムを正常化する
- 適度な運動をしたり、趣味などでリラックスできる時間を作る
- コーヒーや適度なアルコールなどでストレスを癒すことを覚える
- 神経質な方、几帳面な方の場合には意識して緊張しないように努める
など、生活そのもののあり方を変えていく必要があります。
自分自身を小さなことでくよくよしないように変えていくことが必要です。
また、会社などでもメニエール病に対する理解をしてもらう必要があります。
すなわち、極力緊張の少ない仕事に回してもらったり、発作が出た場合の休憩場所を確保してもらうなどの配慮をお願いしてください。
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まとめ
メニエール病は、女性に多い、いわば現代病です。
通常の貧血などによるめまいのように短時間ですむものではなく、時間的にも長く続くめまいであり、難聴などの症状が出る場合もあります。
ひどくなると吐き気などもします。
前兆に気づいた場合には、その日は休んで自宅で安静にしていることが必要です。
また、職場などにおいてもメニエール病に対する理解をお願いしてみる必要もあるでしょう。
根本原因は、ストレス、疲労蓄積、睡眠不足などがあり、それらを解消しませんと、一時的な対処はできても、完治は難しいといえます。
普段の生活そのものから見直すようにしましょう。