玄関は大事!

玄関は、外と中とを分ける境界線。風水では玄関を通じて、家の中と外との気が交流すると考え、玄関を非常に重要な場所とみなしています。そのため、玄関をどう扱うか、そこに何を置くか、どんな色を基調にするか、これらによって、その家に住む人の運気がかなり変わると言われています。今日はこの辺を、色にスポットライトを当てて考えてみましょう。

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風水における色

風水はすべてを陰陽五行に分類して考えるので、当然、色にもそれが当てはまります。五行の木・火・土・金・水に対応する色は、青・赤・黄・白・黒です。

木が樹木の緑ではなく青だというのは、何となく分かります。青と緑の区別は昔から、風水の本場中国で、そして日本でも曖昧なのです。青菜、青草という言葉は中国、日本で今でも使います。でも青い菜っ葉や草なんて見たことありませんよね。

火が赤なのは当然。土が黄というのは、黄土色に通じるから、これも分かります。金は光り輝くイメージがあるので、白は適切ですね。でも、水が黒って、これはいったいどういうこと? 水のイメージといったらそれこそ青、水色ですよね。黒い水は、淀んでいて、何かやばいものです。なぜ水の色は黒なのでしょう。

この五色は、かなり古くから基本の色と考えられていたようです。五行だけではなく、仏教においても、如来の精神や智慧を表す五色は青・黄・赤・白・黒が基本とされています。ただし、青・黒の代わりに樺(かば、赤みの強い濃いオレンジ)・紫・緑などを含める場合があります。また和食の世界では「青黄赤白黒(しょうおうしゃくびゃっこく)」の各色を含めるのが、盛り付けの基本とされています。

そんな風に基本の五色だから、五行の最後の水に、「おい、お前、黒になってくれ」みたいなことになったのかなー、なんて管理人は思っています。とは言え、実際の風水で水の色として使うのは、ほとんどが青、水色です。実は、五行のそれぞれの色は単色ではなく、幅があるのです。風水では森羅万象をすべて五行に分けて考えます。そして当然、すべての色に五行のどれかが当てはまるのです。

今まで紹介してきたのは一番のシンボルカラーであって、実際には、木は濃い緑からエメラルドグリーン、赤は紫からオレンジ、土は黄色からうぐいす色、金はシルバーからゴールド、そして水は黒から水色までの一連のグラデーションが、それぞれの五行がカバーする色になります。

玄関で気をつけたいこと

さて、玄関にどんな色を使うとどんな効果が期待できるか、というのを述べる前に、もっと基本的な玄関の取扱いを紹介します。

掃除の行き届いていない玄関には、何の運もやって来ません。玄関の掃除はまめにやってください。整理整頓も大事です。靴は必要最小限だけを出しておき、その他は下駄箱にしまいましょう。また、玄関にゴルフクラブや子供の遊び用具などを出しっぱなしにしないように。傘立ての扱いも注意が必要です。始終濡れた傘が入る傘立てには、どうしても陰の気が溜まりやすくなります。傘立てはときどき外に出して、日に当ててください。

玄関には陽の気を多くしたので、照明は明るめに、香りも良いもので満たしましょう。次に、玄関マットを置いていない人は、それを置くようにしてください。そんなものは必要ないと思う人がおそらくいるでしょうが、玄関マットには、外から持ってきてしまった悪い気を払い落とす効果があります。コットンやシルクなどの天然素材を使った玄関マットを選びましょう。

玄関から入ってまっすぐ窓が見える間取りの場合、財運を失う間取りだと風水では言われています。そのような間取りだった場合、玄関と窓の間に何か家具を置いて、玄関からその窓が見えないようにしましょう。

玄関から入ってくる気は、玄関側から見て右を通って入り込み、家の中を巡って、最終的に左側を通って出ていきます。そのため、積極的に良い気を呼び込むには、玄関を入って右側に注意することになります。例えばここに鏡を置くと、運気が良くなります。この鏡が入って正面にあると、良い気も悪い気もすべて跳ね返してしまうので、その置き方はNGです。

入って右側に置くものが人形やぬいぐるみ、ドライフラワーというのもNGです。人形やぬいぐるみは、せっかく入ってきた良い気を吸い取って、家の中に入れないようにしてしまいます。次に、ドライフラワーはいわば「死んだ」花なので、それが気の通り道にあると、陰気をまとうことになります。

と、ここら辺が玄関の基本ですが、「ではここで玄関マットの色を考えてみましょう!」とはなりません。その前にこの玄関がどんな方位にあり、そこにどんな人が住んでいるかを知らなければなりません。

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玄関の方位

風水では家の中心点から見て、どの方位に何があるかによって、吉凶を出し、適切な対応法を提供します。方位にも五行があり、下記のようになっています。

東 木
南 火
西 金
北 水
東南 木
南西 土
北西 金
北東 土

日本に入って独自に発展した「日本風水」では、北東を鬼門として縁起の悪い凶方位としますが、元々の風水には、これらの方位には特に吉凶はありません。あるのは、ある特定の人にとっての吉凶方位です。その吉凶方位を出すには、その人の本命卦(ほんめいか)が何かをまず調べます。

本命掛は生まれ年によって決まります。下記がその表になりますが、風水の一年は立春から始まるので注意してください。最初に書いてあるのが男性、次が女性の本命卦です。

西暦を9で割ったときの余りが0 坤(こん) 巽(そん)
西暦を9で割ったときの余りが1 坎(かん) 艮(ごん)
西暦を9で割ったときの余りが2 離(り)  乾(けん)
西暦を9で割ったときの余りが3 艮(ごん) 兌(だ)
西暦を9で割ったときの余りが4 兌(だ)  艮(ごん)
西暦を9で割ったときの余りが5 乾(けん) 離(り)
西暦を9で割ったときの余りが6 坤(こん) 坎(かん)
西暦を9で割ったときの余りが7 巽(そん) 坤(こん)
西暦を9で割ったときの余りが8 震(しん) 震(しん)

本命卦が分かると、本人の持つ磁気が分かり、相性の良い方位と悪い方位が分かります。玄関は吉方位にあるのが良いのですが、下記の凶方位にある場合には、それなりの処置が必要です。それぞれ、最凶の方位から、まあまあ悪いという方位の順に並んでいます。

本命卦が乾:南、東、北、東南
本命卦が兌:東、南、東南、北
本命卦が離:北西、西、南西、北東
本命卦が震:西、北西、北東、東南
本命卦が巽:北東、南西、西、北西
本命卦が坎:南西、北東、北西、西
本命卦が艮:東南、北、東、南
本命卦が坤:北、東南、南、東

玄関が凶方位に位置する場合、その方位の五行を弱める五行を用いて、凶の作用を弱めます。ただ、実際に例えば、本命卦が坤の人の玄関が北にあったとします。北の五行は水です。その凶作用を弱めるためにどの五行を用いるか考える際、本命卦が持つ五行も考慮に入れなければなりません。

やっと玄関マットの色に

本命卦の五行を書きましょう。

乾 金
兌 金
離 火
震 木
巽 木
坎 水
艮 土
坤 土

ここで、本命卦が乾の人の玄関が、最悪の南にあったとします。この状況をどうするかというと、こう考えます。

五行には相手を強める関係と弱める関係があります。

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画像で、実線の矢印が相手を強める関係、破線は相手を弱める関係です。南の五行は火です。一方、乾の五行は金。金は火によって溶かされ、弱められるので、最悪の状況なわけです。これを解決するには、土の黄色、ベージュの玄関マットを用いて、本人が元々持っている金の気を強めるのがお薦めです。ここで、水の青い玄関マットを使って、火の気を弱めてもいいじゃないか、と思う人がいるかもしれません。しかし水は金によって強められるので、火を弱めすぎて逆に気が乱れる恐れが多分にあります。ここら辺がちょっと難しいところです。

もうひとつ例を示しましょう。離の人の玄関が最凶の北西にあったとしましょう。離の五行は火で、北西は金です。元々火は金を弱めるのですが、この場合、凶方位にあるということで金の力が強まり、本人の持つ火の気だけでは抑えられなくなっています。この状況を改善するには、火の赤を使い、凶方位の金の気をさらに弱めます。

このように、凶方位を抑えるには、本命卦の五行を強めるやり方と、凶方位の五行を弱めるやり方があります。このどちらを用いたら良いかは、残念ながら、風水をちょっと勉強してもらわないとならないようです。

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最後に

○○運を高めたいなら玄関マットの色は○○、という記事を期待していた人には申し訳ありませんが、残念ながら風水はそれほど単純なものではないのです。でも、ここに書いた内容からでも、それなりに風水的、色の選び方は出来るはずです。それで興味を持ったら、是非、本格的風水の世界にのめり込んでください!

他にも、自宅の玄関で出来る風水に関する記事はいろいろあります!
まずは、しっかりと情報収集してみてはいかがでしょうか?


 

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