夏、海や山で楽しく遊んだあと、日焼けしすぎて、痛くなってしまうこともあります。
日焼けでヒリヒリ痛むときは、どうすればいいのでしょうか。
(関連記事)この記事を読んだ方にはこちらもオススメです。
日焼けで痛いときは、どうする?
日焼けとは、紫外線によって起きた、皮膚の炎症で、軽度のやけどなのです。
やけどで痛むときと同じように考えましょう。
我慢できないほどにひどい痛みがある場合や、水ぶくれができている場合は、皮膚科を受診してください。
自己流で対処すると、痕が残ったりしますから、専門の病院に行く方が良いですよ。
また、皮膚の痛みというよりも、激しい頭痛や吐き気がする場合は、他の大きな病気の可能性もありますから、かかりつけの医院などで診断を受けてください。
さて、自分でなんとかできそうな痛みの場合は、次のような手順で対処してください。
1、冷やす
日焼けした患部は、内側に熱を持っていますから、まず、冷やしましょう。
冷たい水をかけたり、冷たい水を含ませたタオルでそっと押さえたりします。
広い範囲の日焼けでしたら、シャワーで水をかけます。
ただし、あまり長時間水をかけて、体を冷やしすぎないようにしましょう。
保冷剤を使う場合は、固い保冷剤が肌に直接触れることのないよう、乾いたタオルにくるんで使ってください。
氷はビニール袋に水と一緒に入れて氷嚢にし、タオルでくるんで、決して肌に無理な力を加えないように、そっと肌に当ててください。
冷やし過ぎると、逆に皮膚を損傷したり、再生力を弱めたりしますので、ほどほどにしましょう。
2、水分補給
日焼け後は、体内の水分が不足した状態ですから、水をたくさん飲みましょう。
一度にガブ飲みしても、尿になって排出されてしまいますから、体に十分水分を行き渡らせるためには、何回にも分けて飲みましょう。
この時に飲むのに適するのは、水やお茶、経口補水液などです。
ポカリスエットなどのスポーツドリンクは、飲んでいけないわけではありませんが、意外に糖分が多く含まれていますので、糖分の少ない経口補水液をオススメします。
甘みの強い清涼飲料水は、糖分の取り過ぎになってしまいますので、大量に飲むのは控えた方がよいです。
3、保湿
日焼けした患部を冷やしたら、次は保湿をします。
ローション(化粧水)を手のひらに出して、肌になじませるように、そっとつけていきます。
コットンなどよりは、手のひらが、刺激が少なくて適しています。
ローションは、アルコールの入ったものは避けてください。アルコールが肌を刺激してしまいますから。ローションがなければ、つけなくて結構です。
その後、油分の多いクリーム・乳液・ワセリンなどを塗って、肌から水分が失われないようにフタをします。
白色ワセリンは、治療のための成分は入っていませんが、肌を刺激せず害がありません。
昔からやけどの治療に使われてきたアロエを配合したアロエクリームは、日焼けにも使えます。
メンソレータム ヒヤケア
アロインス オーデクリームS
肌がヒリヒリしてローションなどがしみるような人は、炎症の程度が軽くないと思われます。
本来は、皮膚科に行くのがよいのですが、夜間であったり、山の中であったりして行けない場合は、刺激の少ない白色ワセリンをつけて、様子を見てみましょう。
森下仁丹のメディケアシリーズの中に、「炎症を起こした日やけ、やけどを効果的に治療します」とうたった「パンパス軟膏」があります。
日焼けの治療のための薬ですので、そういうものを用意しておくものよいですね。
パンパス軟膏
4、栄養と休養
日焼けした肌を回復させるためには、ビタミン類をたくさん摂りましょう。
特に、ビタミンA、C、E(この3つを合わせて「ビタミンエース」と呼ぶこともあります)
は、肌のために大切なビタミンです。次のような食品に多く含まれています。
ビタミンA……鶏レバー・豚レバー・うなぎ・ニンジンなど緑黄色野菜
ビタミンC……いも類・葉物野菜・いちご・柿・ブロッコリー
ビタミンE……アボカド・カボチャ・アーモンドなどのナッツ類
紫外線を浴びると、体の免疫力が低下します。
肌がヒリヒリするほど野外で活動したときは、体全体も疲れているはずです。
早めに寝て、休息をとってください。
栄養と休養を取って、体全体の健康を取り戻すことが、肌にも良い結果を生みます。
お風呂に入っていいの?
日焼けしすぎて痛いとき、温かいお風呂は、やけどの箇所に熱を加えることになりますので、
避けましょう。
とはいうものの、野外で活動した後は、お風呂に入って汚れを落として清潔にしたいですから、湯船に水かぬるま湯をはって、そっと入ってください。
シャワーの場合もお湯は避けて、水圧も低めで肌を刺激しないようにかけます。
洗うときも、ゴシゴシ洗ってはダメ。水やぬるま湯でさっと流す程度にしましょう。
風呂上がりには、水を飲んで体の内側の乾燥を防ぎます。
さらに、肌には刺激の低いローションと乳液などを塗っておきましょう。
衣類は、肌を刺激しない、柔らかい素材のものを着ましょう。
下着の縫い目が痛い場合、裏返して縫い目を外にすると、刺激が少なくなります。
湿布や冷えピタは?
日焼けした皮膚を冷やすために、湿布や冷えピタなどは、使ってはいけません。
湿布は、当てるとヒンヤリして、日焼けの肌をクールダウンするにもよさそうですが、実は、湿布は、実際に皮膚の熱を奪っているわけではありません。
メントールやアルコールによって、肌が冷たく感じているだけなのです。
一方、「冷えピタ」、「熱さまシート」などの冷却ジェルシートは、シートに含まれる水分が蒸発する際、体の熱を吸収して放出する働きがあります。
こちらは、実際に熱を奪ってくれるのですね。
しかし、「冷えピタ」の注意書きには「目の周囲、粘膜、及び皮ふ異常(傷口、やけど、日焼けによる熱傷、湿疹など)のある部位にはご使用にならないでください」と、はっきり書いてあります。
スポンサーリンク
湿布も冷えピタも、いったん貼ると、皮膚に密着してしまいますので、肌への負担が大きくなります。
その上、はがすときには弱った皮膚も一緒にはがれる危険性もありますから、使わないでください。
(関連記事)この記事を読んだ方にはこちらもオススメです。
※ 室内での日焼け防止に窓用フィルムでUVカット!カーテンだけじゃ足りなかった。
まとめ
日焼けして、痛みや炎症が激しいときや、水ぶくれのあるときは、医療機関を受診するのが望ましいのです。
日焼けの対処法は、まず患部を冷やすことです。その際、肌を強く刺激しないように気を付けます。
体の中も乾燥していますので、十分水を飲みましょう。
日焼けした肌には、ローションなどで水分を与え、さらにクリームやワセリンを塗ります。
栄養をとって、ゆっくり休養します。
お風呂は、水か、ぬるま湯にします。湿布や冷えピタは、使ってはいけません。
楽しいレジャーやスポーツのあと、日焼けで痛い思いをするのは、ツライですね。
野外に出るときは、日焼け止めなどで紫外線対策をとっておくようにしましょう。
早く良くなるといいですね。