忙しいせいなのか、なんだか最近体の調子が悪い。
食欲不振や下痢や便秘。
病院に行くほどでもないけどなんだかツライその症状、もしかしたらツボで解決できるかもしれません。
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※【図解】内臓・肩こり・ストレスにも?!背中のツボには毎日の「助かる!」がいっぱい!
Contents
ツボと内臓は深い関係がある?
内臓の疲れが不調として現れることがある
例えば「胃もたれ」などの病気というほどではないけれど、不調や違和感を感じるというような経験はわりとある事だとおもいます。
それ以外にも病気に直結するような状況ではなくても、内臓に不調を感じたり、「胃もたれして重たい」と感じるなど内臓の不調が肉体的疲労感につながると感じる事もあるかと思います。
こうした感覚が重大な病気のサインの可能性もあるので軽視しない事が大切ですが、病院で診察をしても内臓の欠陥が認められない場合は「内臓の疲れ」が原因かもしれません。
内臓の疲れとは
内臓の疲れの特徴は内臓機能に不調を感じること、背中の張りや筋肉の凝りなど様々な反応が体に出ることです。
中国医学ではこうした内臓の疲れを治療する場合、不調に関連する様々な反応を重要視しています。
凝りや張りが現れるポイントをツボと認識し、ツボの位置により胃や腎臓など各臓器と関連付けています。
筋肉のストレッチやマッサージなどを受けても、背中の張りや凝り・重苦しさなどがなかなか改善されない場合には内臓の疲れによる影響の可能性があります。
また、東洋医学では背中が凝ることを「食滞(しょくたい)」と呼び、食べすぎ・消化不良が原因と考えられています。
背中のツボを押した時に痛いのは悪い証拠?
体の不調の理由は色々ありますが、原因の一つとして体の酸素不足が考えられます。
体を巡っている血管は血液を運ぶ時に一緒に酸素を送っていますが、代謝のおとろえや血行不良などで体内の巡りが悪くなると血液と酸素がうまく送られないだけではなく、老廃物・不純物が体に溜まってしまいまいます。
この結果、内臓の疲れなど体の不調につながります。
体に溜まった老廃物は固まってしまい、ツボ押しやマッサージを受けた時に痛みを感じてしまうのです。
また、内臓に何かしらのトラブルがあると内臓がある位置の背中の筋肉が硬くこわばったり、凝りが現れることがあります。
背中には内臓に関係のあるツボがいっぱい!ぜひ押してもらいたツボ
背中のツボ① 肺兪(はいゆ)
肺兪は、名前の通り頭痛・心臓・肩こり・肺の機能の低下・肺結核に効果があると言われ、肩や背中に張りを感じている時にも押していただきたいオススメのツボです。
また、風邪で咳がなかなか止まらない時や肩まわりが凝ってつらい時や、喘息・小児喘息で息苦しい時にも効果があると言われていて、ツボの部分をホッカイロなどで温めてあげると楽になります。
気管支炎・鼻炎・花粉症にも効果がありますが、呼吸器疾患意外にも動悸・息切れ・頭痛・胸痛の場合にも押してあげると効果的です。
また、シミ・そばかすなどの肌トラブル、体がだるいなどの症状も改善すると言われています。
肺兪を押したらバストがサイズアップした!なんていう方もいるようなので試してみては?
・その他期待される効果
気管支炎・喘息・吐血・発熱・じんましん・肋間神経痛
背中のツボ② 蕨陰兪(けついんゆ)
厥陰兪の厥とは血液循環が悪い状態を意味し、心臓の近くにあり心包の疾患を治すという事からこの名前が付けられました。
心筋梗塞・狭心症など心臓機能の低下や呼吸器疾患、肩こり・嘔吐・動悸・息切れ・ストレス・イライラなどに効果があると言われているツボです。
ストレスが体の中にこもり、体が冷えているといった場合にオススメです。
首の付け根部分にある背骨の一番出っ張っている所から背骨の山を4つ降りたところから、さらに指幅2本分外側に動かした部分にあります。
また、胸まわりの血流が改善されるので母乳が出ない方やバストアップをしたい方にも押していただきたいツボです。
・その他期待される効果
肋間炎・肋間神経痛・上歯通など
背中のツボ③ 心兪(しんゆ)
心兪の心とは心臓に気を運ぶという意味があり、その名の通り心臓病や狭心症・心筋梗塞・嘔吐・吐血・胃の出血や背中の痛みに効果的と言われているツボです。
心臓以外に、精神的な症状にも効果があるとされ、ストレスが溜まってイライラする方や不眠症の方にもぜひ押していただきたいツボです。
動悸やうつの症状、胃の不調や背中のこわばりなどを感じる場合にも押してあげたいツボです。
また咳止めのツボをしても知られているので風邪で咳が止まらないなんて時に刺激するのもいいかもしれませんね。
心兪の場所は首の付け根部分にある背骨の一番出っ張っている所から背骨の山を5つ下まで降り、5つ目と6つ目の間からさらに指幅2本分外側に移動したところにあります。
・その他期待される効果
不整脈・高血圧・脚気・目の充血・結膜炎・リウマチ・頭痛・脳卒中・神経症・五十肩・肋間神経痛・ヒステリー・かんしゃくなど
背中のツボ④ 肝兪(かんゆ)
肝機能の低下や胃のむかつき、不快感・胃の痛みなどの症状がある方に押していただきたいツボです。
さらにイライラするなど、頭に血がのぼる興奮型のストレスの時に押してあげると、カッとなった血液の流れを正常にしてくれ、心がおだやかになります。
体に溜まった老廃物を尿と一緒に排出してくれる効果があるので、二日酔いにも効果があると言われています。
肝兪の場所はブラジャーのホックあたりの背骨である第9胸椎から指幅二本外側にあります。
この他、かすみ目や視力低下を改善すると言われているので、デスクワークでお酒が大好きな方にもってこいのツボと言えますね。
乗り物酔いをした場合に押してあげるとラクになるので、酔い止めに頼りたくない時にもいいかもしれません。
・その他期待される効果
肝炎・肝機能障害・黄疸・胆のう炎・胆石症・不眠症・めまい・癇癪など
背中のツボ⑤胆兪 (たんゆ)
胆のう疾患・肝臓疾患に効果を発揮するツボと言われていて、特に胆のう炎・胆石症・黄疸に効果があると言われているツボです。
胆のうが悪くなると口が乾いたり、口の中が苦く感じることがあるのでこのような症状が現れたら一度試してみてください。
この他、イライラするなど「気血」の巡りが滞っている時、視力が落ちてきたなどの目の疾患にお悩みの方にも押していただきたツボです。
背中の中央からやや下の高さから指幅二本外側にあります。
気持ちよいと感じる強さで5分程度押しましょう。
・その他期待される効果
気管支炎・胆管の病気・腰痛・肝炎・十二指腸潰瘍・口の乾きや苦いと感じる時・風邪・悪寒・嘔吐など
背中のツボ⑥ 脾兪 (ひゆ)
脾兪はお腹の不調に効果があり、体がだるい・重い、そんな時にも押したいツボです。
脾とは一般的に脾臓の事を言い、糖尿病に効果的なツボと言われています。
さらに東洋医学では脾臓だけではなく、十二指腸・すい臓・胆のうなどの消化器全般の事を指します。
胃腸の調子を整えたり、食欲不振や消化不良などの改善に脾兪を押す事があります。
脾兪の場所は肩甲骨の下側の角と、骨盤の上側のラインの中間からやや上の高さにあります。
押し方は腰に手を当て親指で押しながらゆっくりと回して刺激する事を5回程度繰り返します。
便秘や下痢などお腹の不調に悩む方にもぜひ押してもらいたいツボですが、めまいや低血圧、肩の凝りにも効果的です。
・その他期待される効果
胃の痛み・胃炎・胃痙攣・胃下垂・食欲不振・消化不良・胆石・糖尿病・嘔吐・子宮出血など
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背中のツボ⑦ 胃兪(いゆ)
胃兪とは名前の通り全般的な胃の不調に効果のあるツボです。
ストレスや食生活の乱れは胃にとって大きな負担になり、動きが鈍くなってしまいますが胃兪を刺激する事で消化の働きが良くなると言われています。
お腹の張りや胸やけなどの胃の不調や消化不良などの時に押していただきたいツボです。
仕事やプライベートなどでストレスを感じる機会が多い方は胃の不調を防止する意味で押してあげてもいいかもしれません。
また、胃兪のツボは腰痛や股関節の痛みにも効果があるとも言われています。
胃兪は背中の中央より下で、ほぼ腰の上くらいの高さ背骨から指幅二本分のところにあります。
指の腹を使って、気持ちよいと感じる程度の力でゆっくり5秒押すのを10回程繰り返してみましょう。
・その他期待される効果
食欲不振・胃痙攣・口の乾きなど
背中のツボ⑧ 三焦兪(さんしょうゆ)
胃腸の機能低下からくる腹痛・下痢・食欲不振などに効果があると言われているツボです。
冷えやのぼせ・倦怠感・やせすぎ・頭痛・生理痛や更年期障害などホルモンの乱れからくる不調の時にも押したいツボです。
腰から背中の痛みを和らげてくれる他にも、胃炎や内臓の慢性病にも効果があると言われています。
ツボの位置は、体を伸ばした時に中心となる背骨である第一腰椎から指幅二本離れた場所にあります。
背骨は頭の働きにも大きな影響があるので、頭痛に悩む方の多くは第一腰椎が痛んでいる場合が多いそうです。
押し方はうつぶせの状態で、腰をつかまえるようにしながら親指を立ててぐーっと押していきます。
5秒押したら5秒ゆるめるというような感じで押していきましょう。
・その他期待される効果
腎炎・腸炎・胆石・腰痛・生理不順・腰痛など
背中のツボ⑨ 腎兪 (じんゆ)
名前のとおり腎臓に効果があるツボですが、生殖器やホルモンバランス、自律神経のみだれを整えてくれるので不妊にも効果のある有名なツボです。
女性は生理不順・生理痛・不妊、男性はEDや男性不妊にも効果があるので男女ともに積極的に押したいツボなので、パートナー同士でツボ押しを習慣にするのも良さそうです。
休憩中や仕事の合間にも簡単に押せそうな場所なので一日に何度か押してあげてもいいかもしれません。
腎兪の探し方は、おへその真裏に「命門」というツボがありますが、その命門から指幅二本外側にあります。
・その他期待される効果
腎炎・尿道炎・子宮内膜炎・膣炎・精神病・高血圧・消化不良・食欲不振・心臓病など
背中のツボ⑩ 大腸兪(だいちょうゆ)
腸の働きを整えるツボで特に便秘に悩む方に押していただきたいツボです。
腸に関係のある下痢や痔・生理不順などの不調の他、腰痛や腰のだるさにも効果があります。
腰がつらい時につい、手を当てたくなるのは無意識にツボを探している証拠なのかもしれませんね。
ベルトラインに沿って指幅二本外側にあります。
自分でできる押し方としては、手をグーにしたまま大腸兪に当てて仰向けで寝ると簡単に刺激する事ができます。
痛気持ちいいと感じる場所であればツボをとらえている可能性があります。
・その他期待される効果
坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・リウマチ・不妊症など
背中のツボ⑪ 膏肓(こうこう)
放っておいてもなかなか治らない背中の凝りに効果的なツボです。
場所は肩甲骨の上角と下角を結んだちょうど真ん中あたりにあって背中の凝りはだいたいこの場所でおこり、マッサージでこの辺りを押されたら気持ちよかった!なんて経験がある方もいるのではないでしょうか?
背中が凝っている方はこの膏肓がゴリゴリとしたしこりになっている方が多いと言われています。
膏肓は血液循環が悪く手足が冷たい方にもオススメです。
呼吸器疾患にも効果があると言われているので風邪のひき始めや喘息で苦しい時に膏肓を温めてあげると症状がやわらぐかもしれません。
背中のツボ⑫ 膈兪(かくゆ)
膈兪の膈とは横隔膜の事を指し、横隔膜を癒すツボとして知られています。
横隔膜というとしゃっくりをイメージする方がいるかもしれませんが、実は膈兪はしゃっくりを止める効果もあるんだとか。
しゃっくりがなかなか止まらず苦しいという時にはぜひ試してもらいたいツボです。
膈兪は横隔膜を癒す他に呼吸器疾患・心臓疾患・胃の疾患にも効果があると言われています。
胃の疾患では胃腸の調子を整えてくれたり、吐血や胃酸過多に効果的で、妊娠中のつわりを和らげるとも言われています。
ストレスを軽減するのでヒステリーや神経衰弱、自律神経の乱れ、女性ホルモンの分泌を促す、貧血などの血液に関係する症状を緩和する効果も期待できます。
自分で押すにはちょっと難しい位置にありますが、蕨陰兪と同様にバストアップの効果があるともいわれているので女性にはとっても嬉しいツボですね。
膈兪の場所は肩甲骨の下端の高さの背骨から指幅二本外側のちょうど筋肉が盛り上がっている辺りにあります。
背中のツボ押しに便利なマッサージグッズ
ここまで様々な効果が期待できる背中のツボをご紹介してきましたが、場所が場所だけにどのツボも一人では押しにくいものばかりです。
そこで一人でも簡単に背中のツボを押すことができる便利グッズをご紹介します。
温めて刺激するお灸
お灸というと古くさい、ヤケドしそう、痕がつきそう・・・そんなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、最近のお灸は火を使わないタイプだってあるんです。
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貼るだけの簡単な物なので服を着たままでも、仕事や家事をしながらでもお灸をする事ができます。
お灸には疲労回復・血行促進・筋肉の疲れをとる・神経痛や筋肉痛の痛みを軽くする・筋肉のこりをほぐす・胃腸の働きを活発にするなどの嬉しい効果がたくさんです。
背中が凝ってつらいけどツボ押ししてもらうヒマがない方は一度試してみてはいかがでしょうか?
背中のツボを同時押し!
背中じゅう痛くてたまらない!そんな方にオススメの商品です。
床に置いて仰向けで使うこちらのグッズでたくさんの突起が背中のツボを一度に押してくれるので寝てるだけでスッキリしてきます。
自分の体重が心地よい負荷になってくれるのが嬉しいですね。
電気を使わないので、場所を選ばずに使用できるのもオススメポイントです。
ツボ押しとストレッチが一度にできる!
寝る前にほんの数分でもストレッチしたらいい、というのはわかっていても毎日続けるのは難しいものです。
そんな時にはこちらの商品を使ってみるのはいかがでしょう?
先ほどの商品同様、こちらも仰向けで使う商品ですが、ぐいっと背中の筋肉を開くようにストレッチしながらツボ押しができる便利グッズです。
起き上がったら肩回りが開いてスッキリ。猫背が気になるという方にもおすすめです。
ソフトな刺激で背中をもみほぐす
軟式のテニスボールくらいの柔らかめのボールでもみほぐす、くせになるような刺激のマッサージグッズです。
背中の他にも足裏や太ももなどにも使用できます。
見た目がかわいいので仕事の合間にちょっと使いたい!という方にもおすすめです。
汚れても丸洗いができるので清潔を保つことができます。
番外編 ゴルフボールで背中のツボを刺激する
マッサージ器を買いに行く時間がないけど、いますぐ背中のツボを押したい!という方にはゴルフボールを使ってみる事をオススメします。
仰向けになった状態で背中にゴルフボールを当てることもツボ押しに効果的です。
ただ、今回ご紹介した背中のツボは左右対称になっているので、右側を刺激した後は左側も押してあげるようにしてください。
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※しびれや痛みを伴う座骨神経痛に効くツボは?お灸もいいってホント?
まとめ
忙しい毎日を送っていると、やることはあるのに体がついていかないなどの不調に悩むこともあります。
病院に行くほどではないけど、スッキリしない日が続く。
それはもしかしたら内臓の疲れがたまっているのかもしれません。
今回ご紹介したツボは自分の手ではなかなか届きにくい所ですが、プロに施術をしてもらったり、家族の方の協力や便利グッズなどを取り入れてぜひ押してみてください。
ツボ押しは食後やアルコールを飲んでいる時、妊娠中など普段と違う状況の時には押さないようにしてください。
また、強すぎる刺激も禁物なので「痛気持ちいい」と感じる程度に押してあげるようにしてください。