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意外と多い「ストレス」による耳鳴り
突然、耳の奥からなり出す「キーン!」という耳障りな音。特に初めての方は、「なんの音だろう?」「大丈夫かな?」と心配されることでしょう。耳鳴りは、外耳や内耳の障害で起きる「突発性難聴」や「メニエール病」による耳鳴りもありますが、疲労がたまっているときや、精神的につらいときなどのストレスで発症する耳鳴りの方が多いとも言われています。このストレスで発症する耳なりに対して大切なのは、とにかくリラックスして落ち着くこと。耳鳴りを気にしてしまうと、その耳鳴り自体がストレスとなって、症状を悪化させてしまうこともあるためです。ここでは、耳鳴りのさまざまな原因のほか、ストレスでの耳鳴りに効くツボやストレッチの方法、ツボ押しグッズなども合わせて紹介します。
(参照:いしゃまち)
耳鳴りに悩んだ経験のある日本人は”1,400万人”⁉
ある情報によると、日本人で、耳鳴りで悩んだり、悩んだりした経験のある人は1,400万人に上るとも言われています。そうですね。意外と耳鳴りで悩んでいる人は多いんです。「なーんだ、自分だけじゃないんだ」と安心される方もいると思いますが、そのまま耳鳴り放っておくと、不眠症につながったり、集中力が続かずに仕事や勉強にも影響が出たり、ひとと話すことも億劫になって、うつ病へと推移したりと、なかなか治らないばかりか、カラダにも生活にも、悪い影響が続いていってしまうことにもつながりかねない厄介な病気でもあるのです。
治療が難しい「ストレス」による耳鳴り
外耳や内耳の障害で起きている場合は、耳鼻科で原因が分かり、治療も受けることもできますが、「ストレス」で起きる耳鳴りは、原因が特定しづらいため、治療が難しいという現実があります。耳鳴りの治療では、障害を治療した後でも、耳鳴りが残る場合もあるため、原因と思われる病気の治療と合わせて、耳鳴りを軽減させるための薬物療法や、耳鳴りが聞こえている状態でも耳鳴りの音を意識させないようにする「TRT療法」、さらに、耳鳴りの緩和が期待される「ツボ押し」、生活習慣の改善なども併用して行われます。耳鳴りが止まない場合やどうしても気になる方は、原因が病気である可能性もあるので、まずは、耳鼻科などの専門医を受診することをお勧めします。
(参照:ヘルスケア大学)
ストレスによる耳鳴りは自律神経の乱れから起きる
ストレスによる耳鳴りの原因は、自律神経のバランスが崩れることで起きます。自律神経には交換神経と副交感神経があって、交感神経は活動的なときに優位になって各器官の働きを促進させ、副交感神経はリラックスしているときに優位となって、各器官の働きを抑制します。健康な状態では、この交感神経と副交感神経がバランスを保ちながら、体内の環境を正常な状態に保っています。でも、ストレスが掛かると、交換神経だけが活発に働くようになって血圧や血流などが上昇し、その状態が長く続くと、内耳や脳に影響を与えるようになって、耳鳴りやめまい、頭痛、肩こり、のぼせなどの症状を引き起こすと考えられています。
耳鳴りに効くツボとは?
ストレスによる耳鳴りを改善させるためには、ストレスの原因を取り除くことが大切ですが、耳鳴りが続く場合は、耳鳴り自体がストレスになって、さらに症状が悪化してしまう場合もあります。症状を緩和させるためには、交換神経の働きを抑えて、副交感神経の働きを活発にさせることが必要で、そのために、深呼吸やストレッチなどの軽い運動、ツボ押しなどが有効だと言われています。それでは、まず、耳鳴りに効果があるというツボを画像と合わせて紹介します。
(参照:mimi-kaizen.net)
耳の穴の前にある「耳門」「聴宮」「聴会」
耳鳴り・難聴の特効ツボと言われているのが、耳の穴の前側にある「耳門(じもん)」「聴宮(ちょうきゅう)」「聴会(ちょうえ)」です。「耳門」は、耳の穴のすぐ前方あたりにあり、やや強めに指圧します。「聴宮」は、口を開けると少しくぼむところで、円を描くようにマッサージしながら指圧するのがコツ。「聴会」は、小耳と耳たぶの境目の前側にあって、強く押しすぎないようにする必要があります。
頭の後ろ側の「翳風」と「風池」
頭の後ろ側にも、耳鳴りに効果があると言われている代表的なツボ「翳風(えいふう)」と「風池(ふうち)」があります。「翳風」は耳の後ろにあるくぼみで、中指と人差し指、薬指の3本を使って、グッと強めの力で指圧します。歯痛にもよく効くツボですが、耳鳴りにも効果が期待できます。「風池」は、首の後ろの髪の毛の生え際にあるくぼみ。親指を使って、やや斜め上に向かってグッと指圧します。頭痛にも効果があると言われているツボです。
手の甲の「中渚」と手首の「外関」
手の甲と手首にも耳鳴りに効くツボが二つあります。手の甲の薬指と小指につながる骨の中間で、強く押すとやや痛みを感じるところが「中渚(ちゅうしょ)」で、めまいや立ちくらみなどにも効くツボです。指圧するときはやや強目に行います。手首から、指3本分ほど上にある少しへこんだ部分にある「外関(がいかん)」も耳鳴りへの効果のほか、神経の働きをよくしたり、むくみを取り除いたりする効果があります。
ツボを押すときは神経質になっちゃだめ!
ツボを押すときのコツは、最初は指の腹で「気持ちいい」と感じる程度の強さで押すことです。強めに押すと効果が出るというツボでも、押す強さが強いほど、効果が上がるわけではありません。そもそも、リラックスした状態を作ることが目的なので、「正しい位置を押さなくてはいけない」とか、「効果が無いのは自分の押し方が悪いからじゃないか」など神経質にならずに、リラックスしながら行うのもポイントです。また、ツボによる効果には個人差があることや、痛みなどが出た場合や症状が重くなった場合はすぐに医師に相談してください。最初にツボの押し方や位置を医師や自分に合った鍼灸師の方などに教わってから始めると安心して行えます。
スタイリッシュなものまでそろうツボ押しグッズ
ツボを押すグッズを使ってみるのも有効です。お勧めなのは、あまりツボを強く押し過ぎる心配もなく、適度に刺激できるローラータイプ。一般的なプラスチック製のものから、女性が持っていても違和感のないスタイリッシュなデザインのものまであります。また、磁気の力で耳のツボを刺激する商品などもあるので、効果やデザインなど、自分に合ったものを楽しみながら探して、試してみるぐらいの気持ちで使ってみてはいかがでしょうか。
耳鳴りに効くストレッチも⁉
ツボ押しだけでなく、首や肩の筋肉をほぐしたり、正しい姿勢を作ることで血行を正常な状態にしたりするストレッチなども、耳鳴りに効果がある場合があります。一般的にストレッチはお風呂上りなど血行が良い状態になっているときに行うと効果が高まると言われています。ただ、ストレッチも様々な種類がありますし、効果にも個人差があるので、運動不足をちょっとだけ解消しているぐらいの軽い気持ちで臨むと良いでしょう。
あごを引くストレッチ
セルフケア中心の健康雑誌にも掲載され、めまいや耳鳴りに効くと話題となった方法です。日々のパソコン作業やデスクワーク、勉強やスマホなどで凝り固まった首の筋肉をゆるめることができ、疲れを取るためにもとても有効な方法ですので、試してみてはいかがでしょう。
出典:YouTube
誰でも簡単にできますので、職場や学校でも、休憩時間中にも取り入れてみてはいかがでしょうか。
首を回すストレッチ
耳周辺の筋肉をほぐしてやるストレッチになります。
すべての動作をゆっくりと行うのがコツです。
正面をむいて肩の力を抜き、まずゆっくり頭だけ左を向きます。
むけたら30秒ほど留め、その後ゆっくりもとの位置へもどします。
同様に、右、上、下へ順番にむけてはもどす、を繰り返すだけです。
これらを3回繰り返して終了。
(参照:ミミナリDoctor)
痛みが出るほど行うと逆効果になりかねませんので、無理をせず、少しつっぱるかな?と思うあたりで止めてください。
肩こり改善体操
首周りがほぐれても、肩が凝っていると、自然に首も凝り固まってきてしまいます。
日本人の8割はなんらかの肩こりがあると言われています。
本当に簡単にできるので、風呂の後や寝る前にも取り入れやすく、血行が改善して耳鳴りだけではなく、日々の疲れもリセットできそうです。
出典:耳鳴りの治し方
肩甲骨のストレッチ体操
肩甲骨の幅が狭く、猫背になりやすい人には特におすすめの方法がこちら。
寝ている状態で行うので無理なく力を効果的に入れられ、脱力するのも簡単に行えます。
肩甲骨についている菱形筋、大胸筋、僧帽筋を緩める事ができるそうですので、肩甲骨まわりや胸周りの筋肉を意識しつつ行うと良いそうです。
出典:耳鳴りの治し方
ストレッチは日々続ける事で効果が表れる
耳鳴りの原因も様々ありますが、ストレッチや体操で耳周り、首肩周りをほぐしてやった結果耳鳴りが聞こえなくなった!という方も実際にいらっしゃいます。
そういった方は、おそらく血行不良が原因の一つだったからなのでしょう。
とはいえ、ストレッチを一回したからといって、すぐに効果が出るわけではないのは、想像できると思います。日々の疲れをリセットし、一日1回でも良いので、毎日の習慣にし、続ける事で徐々に血流も改善され、耳鳴り以外にも様々な良い効果が表れる事が期待できます。
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ご自分の生活や性格から、簡単で取り入れやすいものを選び、まずはやってみる事で、案外ストレスも一緒に緩和されていくかもしれませんよ。
⇒ふわふわするめまいで吐き気!治し方は?効くツボは?薬や漢方は?
まとめ
とにかく、ストレスが原因と思われる心因性の耳鳴りは、自分がストレスだと感じる原因を取り除くことが大切です。ある耳鳴りの専門医は、「耳鳴りは、元々すべての人に聞こえているが、普段は気にならずに、聞こえていないと感じるだけ。それが、病気やストレスなどの影響で、聞こえやすくなってしまっている状態だ」と説明しています。まずは、自分だけで悩まず、家族や医師、友人や同僚などにも相談しながら、これまで通りの気持ちで生活し、ちょっとずつ、ストレスの原因を改善していくようにしていきましょう。