さきごろ「USニューズ&ワールド・レポート」誌が「世界最高の国ランキング」2017年度版を発表しました。

このランニングは毎年公表されているものですが、どうやってランキングされているのか知ってますか?

今回は、「世界最高の国ランキング」がどうやって決められているのかレポートします。
もちろん、気になる今年のランキングの中身もご紹介しますよ。

 

「世界最高の国ランキング」2017年度版

早速、総合ランキング1位~25位を見てみましょう。

●1位~10位

日本は5位にランキングされています。
その他は6割がヨーロッパの国です。アジアでは他にランキングされている国はありません。

 

●11位~20位

アジアでは15位シンガポール、20位中国がランクイン。

 

●21位~25位

韓国が23位にランキングされています。

 

総合スコアで上位25位以内にランキングされたアジアの国は、

5位 日本
15位 シンガポール
20位 中国
23位 韓国

という順位になっています。

 

どうやってランキングされているの?

これらのランキング、一体全体どうやって、誰が決めているのでしょうか?
気になりますよね。

調査方法

 

この調査は、約21,000人の人にオンラインでアンケート回答を得て集計されています。

調査項目は65項目。それらをさらに9つのサブグループに分けて集計し、それぞれに重みづけを加味して100%になるように調整されています。

 

どんな国が調査対象なの?

調査対象となった国は80か国。

その80か国とは、過去2年間に以下の4つの条件(ベンチマーク)をクリアした国を選抜しています。

<対象となる国の条件>

①2015年または2014年の国内総生産(GDP)上位100カ国に入っている
②2015年または2014年の人間開発指数()の上位150カ国に入っている
③国連のデータによると、2014年または2013年の外国直接投資の流入の上位100カ国に入っている
④世界銀行のデータによると、2014年の国際観光収入または2013年の国際観光収入の上位100カ国に入っている

人間開発指数・・・教育水準、健康・寿命、所得水準の観点から各国の生活の質を0-1ポイントで評価した指標のこと。

平たく言うと、「GDPが高くて生活水準もまあまあ、世界中からマネーと人が入っている国」って感じです。

ちなみに、この80カ国は世界の国内総生産(GDP)の約95%を占めていて、世界人口の80%以上を占めているということです。

また、アフリカ、アジア、中米、ユーラシア、ヨーロッパ、中東、北アメリカ、オセアニア、南米の各大陸を網羅してはいるそうですよ。

 

アンケート参加者はどんな人?日本人は参加してるの?

 

この手のアンケートは、誰が回答しているのかによって、結果が大きく変ってきます。いったいどんな方法でアンケート参加者を抽出したのでしょうか?

 

●3つのグループ分け

まず、回答する人は3つのグループに分けられた中から選ばれています。

1つはいわゆるエリート、あとの二つは、企業経営の重要事項を決定する立場にある人一般市民となります。これらの人たちにオンラインアンケートのURLを送り、回答があったのは21,372人とのことです。

 

●36か国の人

どういう地域に住む人たちかと言うと、南北アメリカ、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカの4つの地域36カ国。アジアの人もアンケートに参加しているようではありますが、この中に日本人が含まれているかどうかまでは、残念ながら分かりませんでした。

知り合いでこの手のアンケートに参加したっていう人は聞いたことがないのですが、もしも知り合いでアンケートに回答したという人がいたら、それはめずらしいかもしれません。

 

●比較的知識層が多い

回答を得た21,372人のうち、12,396人がエリート、6,489人が企業経営の重要事項を決定する立場にある人といいことでしたので、回答者の多くの人は、ニュースを見聞きし、世界経済や情勢に興味があり、実際に海外旅行もした回数が多い人と思われます。

また、アンケートで回答をするのは、80か国すべてに対してではなく、これもまた無造作に各人に割り当てられた国についてのみ回答をします。そして、回答者が「良く知らない」と回答した国については、ランキングの採点に加えられていません。

 

評価項目には何があるのか?

回答者が質問される項目は9つのサブグループに分けられていますが、それらはこんな感じです。これらのサブグループごとに点数が集計され、それぞれの重みづけにのっとってランキングが決定します。

・アドベンチャー
・市民権
・文化的影響
・起業精神
・遺産
・原動力
・商業開放度
・パワー
・生活の質

 

ランキングいろいろ

 

先ほどは、総合ランキングで1位から25位までを見てきました。それでは、今度は細かく各項目別に見てみましょう。

アドベンチャー

“friendly, fun, pleasant climate, scenic, sexy”

ー楽しくっていい気候でいい景色!

引用:US news

 

一説によると、非日常的の楽しみは、ストレスを解消したり健康的な生活をするのに重要だと言います。

1位 ブラジル
2位 イタリア
3位 スペイン
4位 タイ
5位 ギリシャ

日本は39位。アジアではタイが4位。ちなみに、アメリカは35位。
この辺のランキングを見てみると、欧米系の人がアンケートに回答している人が多いのかなとは思います。

市民権

“cares about human rights, cares about the environment, gender equality, progressive, religious freedom, respects property rights, trustworthy, well-distributed political power”

ー人権とかジェンダー、宗教、政治力も自由で平等で均衡ってこと!

引用:US news

 

1位 ノルウェー
2位 スウェーデン
3位 スイス
4位 カナダ
5位 フィンランド

ちなみに、日本は18位でアメリカが15位。その他の上位の国の顔ぶれを見ると、ヨーロッパの国が多いです。

 

文化的影響

“culturally significant in terms of entertainment, fashionable, happy, has an influential culture, modern, prestigious, trendy”

ーエンタメとかファッションとか、昔からの文化的なもので影響があるかとか。

引用:US news

 

1位 イタリア
2位 フランス
3位 アメリカ
4位 スペイン
5位 イギリス

日本は6位でした。アニメやオタク文化の影響?かも。

起業精神

“connected to the rest of the world, educated population, entrepreneurial, innovative, provides easy access to capital, skilled labor force, technological expertise, transparent business practices, well-developed infrastructure, well-developed legal framework”

ー労働力や技術力の高さとか、インフラの発達度とか、法的な枠組みが整ってるかってこと。

引用:US news

 

1位 ドイツ
2位 日本
3位 アメリカ
4位 イギリス
5位 スイス

遺産

“culturally accessible, has a rich history, has great food, many cultural attractions”

ー文化的に親しみやすくて歴史が豊富で独自の食べ物とか観光名所があるかって感じ。

引用:US news

 

1位 イタリア
2位 スペイン
3位 ギリシャ
4位 フランス
5位 インド

ちなみに、日本は13位でした。

原動力

“different, distinctive, dynamic, unique”

ー独特でダイナミック!

引用:US news

 

1位 UAE
2位 シンガポール
3位 インド
4位 中国
5位 日本

え?日本?って感じもしなくはないですが、そうみられているのですね。まあ確かに、海外から見ると独特ではあるかと思います。

商業開放度

“bureaucratic, cheap manufacturing costs, corrupt, favorable tax environment, transparent government practices”

ー安い製造コストや税制優遇、政府機関の透明性なんか。

引用:US news

 

 

1位 パナマ
2位 ルクセンブルグ
3位 スイス
4位 デンマーク
5位 フィンランド

ちなみに、日本は23位。アジアだとシンガポールが11位、タイ13位、マレーシア15位。

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パワー

“a leader, economically influential, politically influential, strong international alliances, strong military”

ー経済的にとか、政治力的にとか、軍事力的にとか、世界のリーダーなのか?

引用:US news

 

1位 アメリカ
2位 ロシア
3位 中国
4位 イギリス
5位 ドイツ

ちなみに6位フランスに次いで日本は7位

生活の質

 

“a good job market, affordable, economically stable, family friendly, income equality, politically stable, safe, well-developed public education system, well-developed public health system”

ー経済経済の安定とか、所得面とか、安全性とか、社会インフラの発達具合がどうかってこと。

引用:US news

 

1位 カナダ
2位 スウェーデン
3位 デンバー九
4位 オーストラリア
5位 ノルウェー

ちなみに日本は13位、シンガポールが17位、アメリカ18位と言う感じ。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

世界の人々が回答したアンケートの結果なので、日本人にとっては意外だったりイメージが違うこともあるかもしれません。

また、恐らく回答した人の内訳の割合としては、アジア人は少ないだろうなと思われるので、もっとアジア人の割合が増えるとまた違った結果になるかも?しれませんね。

世界の多くの人々がこういうイメージを持ってるんだ~と言う感じで知っておくと、反対に他の国のことも理解しやすいと思います。

例えば、生活の質を見た場合、中国が20位だったりするわけですけど、社会インフラの発達具合とか、経済力の高さって一部の都市部だけでしょ?とかいう人もいたりして。
でもやっぱりさすがGDP2位だよね、ということも言えます。

世界の人はこう見てるんですね。

と言うように、いろいろな見方をしてみると、また違った側面が見えてくるかもしれませんね。

明日ちょっと会社なんかで話してみると「へ~」という感じかもですよ。

 

 


 

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