秋の果物と言えば
秋の果物と言えば、ぶどう、栗、梨といったところが定番です。この中で一番人気があるのはぶどうで、ぶどう狩りのバスツアーなんかは、本当にたくさんあります。しかし、管理人は面倒くさい果物は嫌いです。というか、まあ、嫌いってほどじゃないんですが、でも、ぶどうを食べるのって面倒くさいじゃないですか。栗も、剥いてあればいいけれど、栗拾いに行って持ち帰った栗をそれぞれ剥いて、とか考えると、気が遠くなります。秋の三大果物、ぶどう、栗、梨の中で、管理人が一番好きなのは梨です。
ということで今回は、秋の梨狩りバスツアーを攻めてみます!
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※ 梨の種類って何が人気なの?種類によってどんな特徴があるの?
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梨の種類
バスツアーの話に入る前に、梨の種類をざっとおさらいしておきましょう。梨には大きく分けて、和梨、洋梨、中国梨があります。和梨は基本的に球の形をしていて、食感はシャリシャリしています。一方、洋梨は瓢箪のような、ちょっといびつな形をしていて、食感は柔らかい感じです。中国梨は、見かけは洋梨で、食べてみると実は和梨に近い、という感じの梨です。梨狩りバスツアーは基本的に和梨だと思って間違いありません。
中国梨は希少ですし、洋梨は追熟が必要なので、あまり梨狩りには向かないのです。洋梨には、収穫後に追加で熟成させる「追熟」が必要です。収穫時にはあまり美味しくなかった梨が、追熟を経ると、果肉はジューシーでとろけるように柔らかく、高級マスクメロンのような食感で、芳醇な芳香が出て来るのです。この追熟には温度管理が必要なので、洋梨の多くは、追熟を済ませた状態で売られています。そこから考えると、洋梨は梨狩りに向かないのが分かっていただけるでしょう。
和梨の場合、市場に出回るのは7月初旬頃から11月頃までですが、ほとんどは9月、10月に収穫されます。一番収穫時期の早い品種は幸水で、 和梨の34%を占める最も生産量の多い品種です。果肉は柔らかめで、非常にジューシー。次に生産量の多い豊水は、幸水より少し大きめになる品種で、果汁が多く、柔らかくて、非常に糖度が高くなる傾向にあります。8月下旬頃から10月初旬まで出回っています。和梨の生産量第3位の二十世紀は、皮が薄く、和梨の中では最もジューシーで、上品な甘さを備えたさわやかな味わいです。もう一つ、ちょっと面白い品種に新高があります。この梨は若干収穫が遅く、9月中旬~11月頃が最盛期です。香りの良さと上品な甘さ、そしてソフトボールほどにもなるその大きさが特徴で、非常に日持ちも良いし、食べごたえのある梨です。
では、梨の基本知識も手に入れたということで、実際に関東近辺でどんな梨狩りバスツアーがあるのか、紹介してみましょう。
ほとんどの行き先は茨城
関東近郊の梨狩りバスツアーは、東京・神奈川・埼玉を出て、茨城・栃木・群馬、たまに関東から外れて山梨・長野まで行くというパターンです。東京・神奈川・埼玉にも梨農園はあるのですが、なかなかそこに行くバスツアーというのはありません。行き先は、そのほとんどが茨城で、目立っているのは「ひたち海浜公園」を目指すツアーです。
実は、梨狩りバスツアーは基本的に、純粋に梨を狩りに行くのではなく、周辺地域も十分楽しめるものだけが催行されています。 ひたち海浜公園には、秋になるとコキアという、夏の緑色から少しずつ紅葉し始め、日々移ろいゆく緑と赤のグラデーションの色合いが魅力的になる植物があります。例えば、これを見て御岩神社に行き、「水戸ドライブイン ひたちの里」で買い物を楽しんだら、岡野果樹園で幸水・豊水・かおり・新高・秋峰などの梨狩り食べ放題を楽しもうというツアーがあります。こちらはトラベックスツアーズの提供で一名7,600~8,100円。とてもリーズナブルな値段だと思います。茨城県では他に、大洗磯前神社に参拝する前後に、秋の果物を得てこようというツアーなどがあります。
栃木へは、例えば世界遺産日光東照宮を見に行く前に、途中で梨狩り(9月中旬以降)もしようというバスツアーがあります。こちらははとバスが提供していて、料金は一名9,480円~9,980円です。同じ栃木行きで、昨年、江戸時代末期からの陶器の産地である益子町をもり立てるためにできた「道の駅ましこ」駅に行き、その途中で益子の酒蔵を見たり、ぶどう・梨を狩って、新品種の「ぽろたん」という栗を拾うバスツアーがあります。こちらはクラブツーリズムが主催していて、価格は9,990円 ~ 10,990円です。
群馬県行きの梨狩りバスツアーはちょっと珍しいです。とりあえずひとつ見つけたのは、浅草駅・北千住駅・東武動物公園駅を出て、板倉町で「新米コシヒカリ刈り取り体験ツアー」「いちじく試食」、その後昼食を食べたら、千代田町でゴーヤの収穫、そしてメインであるサントリー群馬・利根川ブルワリーの工場をたっぷり見学して、帰りは明和町で梨狩りをするバスツアーです。東武トップツアーズ株式会社が催行していて、料金は9,980円です。
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忘れられた千葉県
千葉県は、日本で最大の梨の生産地です。なのに、関東の梨狩りバスツアーの目的地になっていません。実を言うと、千葉が目的地というバスツアーがそれなりに見つかったのですが、調べてみるとどれも、実は茨城県が目的地というものでした。これは何かの陰謀なのでしょうか。関東では茨城・栃木・群馬がとりわけ人気がないと言われます。梨の生産で優位に立つ千葉県を、この3県よりも下にしてやろう陰謀を、管理人は感じました…。
まあ、そういう陰謀論はさておき、単に生産量が一位だからと言って、そこを梨狩りバスツアーの目的地として選ぶのは早急かもしれません。他の梨狩りバスツアーの目的地はすべて、梨狩りで選ばれているわけではありませんので。どこも、著名な観光スポットがあって、それと梨狩りを結びつけて初めて、梨狩りバスツアーが成立しているのです。この観点で考えると、千葉は苦しいのかもしれません。
マイカーや電車で梨狩りに行くなら、千葉は最高の場所です。例えば「梨の伊藤園」は、100年以上の歴史を持つ梨専業農家で、1万2000平方メートル(!)におよぶ広大な園内では、幸水・豊水・かおり・あきづき・新高を栽培しています。こちらでは9月上旬~10月上旬の10:00~17:00の間、1グループ3kg以上、1kg700円~900円で狩り取った分だけ買い取り、試食無料の条件で梨狩りを楽しむことができます。
「石井テル園」では、幸水・豊水・秋水・新星・あきづき・南水・新興梨が栽培されていて、8月20日~10月上旬の9:30~17:00の間、おみやげ1kg:600円の料金で梨狩りを楽しめます。他にも千葉にはたくさんの、梨狩りをサービスしている梨農園があるので、梨狩りバスツアーを期待せずに、マイカーや電車で梨狩りを楽しみたい人には、非常におすすめな場所です。
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梨狩りの口コミ
梨狩りバスツアーの口コミをちょっと調べてみたのですが、これがほとんど見つかりません。見つかってもせいぜい「子どもが非常に喜んでいた」というくらいの、あまり参考にならない口コミです。
一方、バスツアーに限らず、単に梨狩りの口コミだと、虫除け、タオルが必需品というのがいくつか見つかりました。みなさんも行くときには気をつけてください。混雑具合は、特にいつが混むという感じではないみたいで、滞在時間は1〜1.5時間が多いようでした。
今回の結論
今回の結論は、もし梨狩りをメインにバスツアーを望むなら、それに見合ったツアーはなかなかないだろうというものです。名所旧跡や観光地をめぐるついでに、もしくはぶどう・栗を獲りに行くついでに行くのが梨狩りツアーのようです。
とにかく梨狩りを楽しみたいのなら、自力で移動することをおすすめします。それでもバスツアーで梨狩りを十分に楽しみたいという方は、バスツアーの概要に梨狩りをする果樹園・農園の名前が載っているかどうか、そこに少なくとも1時間以上は滞在できるかどうかで、そのツアーが梨狩りをどれだけ重要視しているかを判断してみてください!