一般企業で退職金はよく聞きますが、看護師は退職金がもらえるのでしょうか?

よく、看護師は転職が多いと聞きますが、それでは退職金がもらえないような気もしますよね。

それに、なぜ転職する人が多いのかも気になります。

今回はそういった退職金や看護師の転職に関する現状をリサーチしてみました。

 

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看護師における退職金とは

退職金とは、病院側が看護師の福利厚生で行っている退職金制度であり、退職した職員(看護師)に対して支払われる手当のことです。退職金とは別に退職手当、退職慰労金等と記載がある病院もありますが同じ意味になります。

また、規模の小さい就業規則などの整備が整っていないクリニックや病院は退職金制度がない場合があるので注意しましょう。

病院側は働く看護師のために社外積立型の退職金制度・退職共済(中小企業退職金共済など)を利用することで退職金を準備します。

退職金制度を整える事は、病院側の義務ではありません。経営者が自由に決められるものになるので、設定していない病院も結構あるのです。

退職金があるかどうかは、まず自分の今働いている職場の就業規則を確認してみましょう。

看護師の退職金、相場はいくら?

看護師が退職金をもらえる前提条件として、退職金制度のある病院に勤めていることと、3年以上同じ病院に勤務していることが挙げられます。

ほとんどの病院では3年以上勤務した看護師に対して支払われるようになっていますが、退職金は義務ではありませんので、それ以上勤務しないともらえないといった可能性もあり、ここはきちんとチェックをしておきましょう。

勤める病院によって計算方法が違う

退職金をいくら支払うかは病院によって異なり、大きく分けると以下の4つのパターンで計算がされます。

【基本給×勤続年数】が退職金の計算

基本給が20万円で5年勤続した場合は20万円×5年間=100万円の退職金を貰うことが可能です。

【勤続年数×固定金】が退職金の計算

固定金というものは、病院側が決めた金額になるのでチェックが必要になります。病院側が決めた固定金が10万円の場合は、10万円×5年間勤務=50万円となります。

【基本給×勤続年数×功績倍率】が退職金の計算

功績倍率は病院側が決めるので、1を上回らないと下がってしまうことがあり注意が必要です。
基本給20万円で、5年間勤務、さらに功績倍率が1.2の場合は20万円×5年間×1.2となり120万円の退職金となります。

勤続年数によって病院側で【金額を定めている】

勤続年数に応じて退職金が決められているケースがあります。
  • 勤続年数10年=200万円、20年=200万円などのケース
  • 勤続年数10年×基本給×30%などのケース
などがあり、定め方も病院によって異なってきます。

退職金の相場はどのくらい?


看護師の退職金の相場は病院の経営状況や勤続期間などにより変動がありますが、国立病院で働く看護師の平均退職金は10年勤めるとおよそ400万、20年で1380万、30年で3430万程となっています。20代から定年まで働いた場合には4000万円近くの退職金が受け取れるということもあって、まさに国立病院で働く看護師の退職金は宝くじにあったようなものなのです。

病院・企業の形態による退職金の違い

上に書いたのはあくまで国立病院の一例ですが、国立病院で働く看護師は公務員、公立の大学病院などであれば働く看護師は準公務員になります。公務員というと退職金が高いイメージがありませんか? 実際、仮に定年まで看護師として働くのであれば、国立・公立病院の退職金は確実に3000万円以上出るのが相場です。

一方、同じ大学病院でも私立になると、経営母体の安定により上下するし、そもそもの規模にもよるので、一概に相場は言えません。

一般的に、国立・公立についで退職金が良いところと言ったら、一部の有料老人ホームや高齢者向けの介護施設です。

少し裕福な高齢者が入る老人ホームは経営も安定していますし、看護師の給与も高く、当然退職金も高く出ます。介護施設は、その度合によって、給料が高くても割に合わないと感じることもあるでしょう。何も考えずに介護施設に行くと、給料は安いし介護は大変だという状況に成りかねません。

しかし、介護の度合いが少ない高齢者向けの介護施設で、給料、退職金がともに良いところが存在します。もっと稼ぐために転職を希望する方はリサーチしてみてください。

次に退職金が良いのは、大手総合病院や企業病院です。企業の病院では、社員として福利厚生を受けることができます。そして、大企業であればしっかりした退職金制度があります。また、大手の総合病院は経営が安定していることが多く、しっかりと勤め上げた看護師への報酬として、退職金が充実しています。こういったところで働いた場合、1000万円~3000万円の退職金が期待できるでしょう。

一方、一般の民間病院の退職金はもっと低く、クリニックなど小さい所ではない所もあります。
実は医療・福祉の世界は、退職金がないところが非常に多いのです。

そもそも退職金が出るのかどうか

厚生労働省が5年に一回、企業の退職金を調査しています。直近の結果が「平成25年就労条件総合調査結果の概況(http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/13/index.html)」に掲載されています。

この中の「退職給付(一時金・年金)制度」を見ると、調査の対象となった企業の中で、退職金制度がないのは24.5%です。しかし医療・福祉だけに限ってみると、退職金制度がない企業は実に、49.9%にもなるのです。

入職前に就業規則をよく確認し、「退職慰労金」「退職手当」「退職一時金」などの記載があるかどうかをチェックしましょう。なお、従業員数が10名以下だと、就業規則を作る義務がないため、こういったところに勤める場合、退職金の有無を事前に口頭で確認する必要があります。

規則があった場合、すでに述べたどの計算方法を採用しているのかを調べ、退職金の額を一度確認してみるのもいいかもしれませんね。

勤続年数別にみた退職金の相場

3年、4年務めた方が辞めるかどうか悩むひとつとして退職金制度があります。もう1年働いた方が退職金を多く貰えるのではないかと思うと辞める決断が揺らいでしまうこともありますよね。

3~5年勤めたときの退職金の違いを見てみると、3年で0~30万円、4年で30~50万円、5年で50~100万円が相場のようです。ただし、3年目は退職金が発生する年になるため、丸3年勤めてやめるのでは退職金がもらえないこともあります。ここはやめる前にチェックしておきたいポイントです。

辞めるなら何年目?

一般的な企業に勤めた場合でも、最低3年は同じ場所で勤めないと一人前にならないと言われています。特殊な技能を持つ看護師も、基礎的なものは同じだとしても、仕事として、プロとして働くのと実習とでは違うため、やはり3年は同じところで経験を積むという方が多いようです。

退職金を転職の判断材料とした場合でも、3年目でやめてしまうと、場合によっては退職金が0円になる可能性がありますし、4年目ならば、丸3年以上務めた、という事で貰える可能性が出てきます。更に、5年目、6年目ともなると、金額としては30万~50万ほど増える可能性が高いため、自分の考えに照らし合わせ、納得した額の時に転職を考えると良いでしょう。

ちなみに、看護師の場合は、5年以上同じ所に努めた人は、様々な病院がその専門スキルを欲しているので、転職が有利だとされています。

 

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なぜ看護師は転職が多いのか

上記で3年~5年勤めたときに発生する退職金の額をお話ししましたが、看護師は3~5年で辞めてしまう人が多いと言われています。ではなぜ転職する人が多いのかを見てみましょう。

転職先がたくさんある

転職が多い背景にまず、転職先が見つかりやすいということが挙げられます。

国家資格であるため誰でもなれる職業ではない上に、常に看護師の人手は不足しており、多くの医療機関が看護師を求めています。

それに職場が変わっても仕事内容は共通面が多いため、転職がしやすい環境なのです。

といった理由で、転職しようとする看護師を受け入れてくれる医療機関がたくさんあります。

この看護師という職業の特性が、一般企業などとは異なる転職の多さの背景にあります。こういったニーズにこたえて、看護師専門の転職コンサルタント業、アドバイザー、専用サイトなども存在しています。

結婚・出産を機に一時休職をする人が多い

現在日本全国の看護師のうち9割以上が女性です。

女性は結婚、妊娠、出産、育児といったライフイベントによって仕事を続けられなくなる機会もあります。

これも離職・転職率の高い理由のひとつです。

結婚や夫の転勤等を機に転居する場合などの転職もありますし、出産、育児をきっかけとしての離職もあります。

産休・育休制度がしっかりしていて、かつ、魅力ある病院であれば、産休・育休後に戻ってくる看護師が多い場合もありますが、出産を機にその職場を辞めて、落ち着いてから別の医療機関に就職する方もたくさんいます。

育児をきっかけとする離職の場合、ブランク期間が1年から2年という方が最も多いのですが、中には5年や10年以上を経て復職を目指す看護師もいます。

スキルアップやキャリアアップのため

上位の資格を取得するために一定期間の研修や通学が必要な場合、働きながら勉強をする方法もありますが、勤務時間の短い現場に移って勉強のための時間を確保する方もいるようです。

また、純粋に給与条件の良い職場に転職するケースもあるでしょうし、スキルアップのために海外研修や海外派遣に立候補することもあるでしょう。

同じ現場で長く勤めながら地位向上を目指す方法もありますが、大学病院などでステップアップを実現していくにはどうしても時間がかかります。大学病院でスキルを磨いたあと、民間病院に移り、主任、病棟師長、看護部長などとキャリアアップする方も多くいますね。

もちろん、人間関係面でのトラブル・悩みなどから転職する方もいますが、それは一般企業も同じことです。転職先が見つかりやすいため踏みとどまる必要がなく、辞める方が多いのも特徴かもしれませんね。

スキルアップするとどのくらい給料が上がるの?

看護師の平均年収はおよそ520万、月収で見ると35万程となっています。

平均より低い!と思った方は資格を取ってスキルアップを狙うのもいいかもしれません。

スキルアップを狙って取れる資格として認定看護師や専門看護師が挙げられます。

ただ持っているだけでお給料が高くなるわけではなく、その病院が認定看護師や専門看護師を必要としているかどうかが大切です。必要としている病院であれば、通常の看護師の年収よりも100万以上多くもらえるところもあるようです。

スキルアップをしたからといって、それが直接お給料に繋がらないこともありますが、看護師としてのスキルは間違いなくアップしますよね。そのスキルアップを通じて職場に貢献すれば、お給料が確実に上がっていきますよ!

退職理由は自己都合・会社都合?

退職理由は、次の転職と、失業保険に関わってきます。ここで正しく把握しておきましょう。

転職先の審査で、自己都合と会社都合のどちらが有利ということはありません。ただ、自己都合と見ただけで「勝手な人だという可能性がある」と思う人事もいるでしょうし、一方、会社都合と見ただけで、「この人は能力が低くて解雇された可能性もある」と見る人事もいます。

書類だけで落とされずに面接まで進むには、履歴書に必ず、もう一歩踏み込んだ退職理由を書きましょう。

ちなみに、ときには自己都合か会社都合か、判断が付きかねる退職があります。例えば、不当な部署にばかり回され、いじめがあったりして止めた場合はどうなるでしょうか。

これは、一旦「辞めませんか」という話があり、それを断ったらこういう状況になった、ということであれば、そこで辞めるのは完全に会社都合です。退職理由が自己都合か会社都合かは、会社から「辞めて欲しい」と一度でも言われたかどうかがポイントとなります。

とは言え、その言葉がなかったとしても、著しく不適当な扱いを受けて来たなどの理由で、会社都合に出来る場合もあります。

前述のいじめも、度を越していて、会社側で知っていながら止めさせないとかがあれば、会社都合にできます。

その他にも、「給与・待遇、労働時間、業務内容などの労働条件が契約内容と異なる」「給料が支払われない、著しく減額された」「更新前提だった雇用契約が更新されない」など、いろいろな理由が考えられますので、完全に自己都合で辞めるのでなければ、退職理由を会社都合にできないかどうか、考えてみたほうがよいでしょう。

なお、会社都合での退職の場合、退職願や退職届を出す必要はありません。逆に、迂闊にそれを出すと、あとで自己都合扱いにされてしまうことがあります。

一部の悪質な企業は、労働者に退職願や退職届の提出を求めます。また、良識のある会社でも手続き上の理由で、一応退職届を出してもらえないか、と言ってくるケースがあります。

そうした場合、退職願や退職届を書く際には、「一身上の都合により」と書かず、「貴社、退職勧奨に伴い」といった会社都合であることがはっきりと分かる文面にしましょう。

また、会社側の態度によっては、念には念を入れ、会社都合退職の通知書を求めるか、その旨を一筆書いてもらうかして、会社都合退職の証拠を揃えておきましょう。

転職したい時に何をチェックする?

転職する場合、自分にとってプラスになるような転職を考えたいですよね。次に勤める所の方が自分の今後にとって良いと判断するには、どのあたりをチェックすれば良いのでしょう。

まずは、次に勤めたい職場の福利厚生の充実具合やスキルアップが可能かどうかなどが焦点となると思います。

ハローワークで出されている求人情報には、大抵この福利厚生部分の記載があります。民間の求人情報には、載っている所と載っていない所があるので注意しましょう。あらかじめ、次の病院のホームページなどがあればそこをチェックしておくのも良いですね。

退職金を比較したいけどどう確認する?


今現在の給与はわかるけれど、退職金についてはわからない、という場合も多いですよね。

とはいえなかなか、上司に「転職を考えているのだけど、退職金はいくら出るんですか?」なんてストレートに聞けるものではないです。

そんな時は、まずは契約時の書類の中に就業規則がなかったか、探してみましょう。就業規則があれば、退職に関する規定も書いてあるはずです。

もし、昔なんでなくしてしまった、とか、そもそも契約関係の中にはなかった、という場合は、経理担当者か総務関係の担当者に、「この病院の就業規則を改めて知りたいのですが、ありますか?」と聞いてみましょう。理由を聞かれて退職金について調べたいという事をはぐらかしたいなら、「有給休暇の細かな部分が知りたい」など他の福利厚生面を伝え、全文を見せてもらうか、コピーさせてもらうなどしてみましょう。

 

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再就職手当支給申請書ってどんなことを書くの?記入例は?

まとめ

いかがでしたでしょうか?看護師の方は同じ職場に長く勤めることがあまりないため、数年働いたときの退職金がとても大切になりますよね。1年いたらこんなに変わるの?!辞め時を間違えた!なんて方もいるかもしれませんが、次の転職のときには参考にしてみてくださいね。

 

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