これから転職しようという人にとって、「職務経歴書」をつけなくてはならない場合、どのように書くかは悩みの種ですよね。
なにしろ、決まった形がなく、「好きなように書いて良い」部類のものになるのですから、フォーマットが無いとどう書いてよいのか不安になる、日本人には特に多い悩みの一つかもしれません。
「自由に書け」と言われてすらすら書けるなら良いのですが、相手が何を望んでいるのか、はたまた、書き方一つで採用、不採用がわかれるかもしれないと思うと、誰でも大なり小なり悩んでしまいます。
そもそも職務経歴書っていったい何なのでしょう。
職務経歴書ってなんだろう?
履歴書は、初めて就職する時から書いている場合が多いので、自分の経歴を示すものであると同時に、簡単な自己紹介、アピールを盛り込んだ選考書類であるとわかります。
もし、このブログを読んでいる人が初めての転職をする予定で、初めて職務経歴書という物を書かなくてはならないのだとすると、「職務経歴書」という言葉自体が初めて耳にするものかもしれませんね。
職務経歴書とは、自分の職務、つまり、今までの自分が行ってきた仕事すべてをわかりやすくA4用紙1〜3枚ほどにまとめ、どんな種類のポジションにいて、何を行ってきたのかというスキルを相手に伝えるものです。
また、作り方次第で、自分が次に入りたい会社や仕事への情熱をアピールしたり、自己PRの補足資料にもなります。
ハローワークへ行ったことのある人ならわかると思いますが、各ハローワークでは、履歴書や、職務経歴書の書き方の指導もしてくれます。
セミナーを開いている所もありますし、必要なら個別にアドバイスもしてくれます。
まったくの初心者でも、簡単にステップを踏めば出来上がるように作られているホームページもあったりしますので、ぜひ一度検索してみてください。
どんな書き方をすれば良い?
さて、書き方については、自由なだけに、人の数ほど種類があるのですが、「自由です」だけじゃあさっぱりわからないですよね。
まずは手書きか、パソコンか、については、断然パソコンの方が良いです。
理由は、情報量が多いため、採用する人が見た時に一目瞭然、見やすく美しく、わかりやすくする必要があるのですが、なかなか手書きでそこまで仕上げるのは大変だからです。
もちろん、自分の字の美しさに自信があり、レイアウトもそれなりにきっちり正確に、見た目に素晴らしいものができるのであれば手書きでもかまいません。
ただ、情報量が多いという事は、それだけ間違えた時の修正も多くなるという事です。
手書きにする場合には、もちろん修正液など使えませんので、よほど時間をかけないと、正確には書けなくなる恐れがあります。
また、パソコンの場合、どのソフトを使って仕上げたか、どんなレイアウトにしたかなどにより、わかる人が見ると、一目で、作成者がどのくらいパソコンを使うスキルがあるかがわかる、というメリットもあります。
つまり、自分のパソコンの技能のアピールもできるという事です。
書く中身は、仕事の内容や転職してきた数にもよりますが、最低限、【会社名、仕事内容、その仕事をした期間】を列挙する必要があります。
例えば前職が一つだけで、仕事をした内容が「販売」だけであったなら、中身が少なくなってしまいますよね。
その場合は、販売の中でも、トレーニングを受けた期間や、仕事関係のセミナーに参加した期間、関連したなんらかのスキルを身に着けた事や資格についてなど、スキルに関する事ならなんでも盛り込んでかまいません。
いくつもの業種を転々としてきた方なら、書くことが多すぎて、今度はまとめるのに苦労しますが、その場合は、次の会社へのアピールしたいポイントによって、書き方を変えていきます。
大きく分けて3つほどあります。
- 長く務めてきた年数をアピールしたいのであれば、年代順に並べて仕事内容を表にまとめます。
- 仕事のスキルでアピールしたいものがあれば、そのスキル順にまとめて、表にします。
- プロジェクトなど、大きなものにかかわってその内容を詳しく伝えたいのであれば、そのプロジェクトの大きさ順にまとめて表にします。
いずれも、会社名または仕事名、仕事内容、期間については表の方が、箇条書きよりも見やすいため、ワードでもエクセルでもパワーポイントでも、手書きでも良いので一覧表にまとめて書きます。
経歴が多い人ほど、内容説明に字数を取られて長くなってしまいますので、見づらく感じる場合は、最初に「略歴」を箇条書きでかまいませんので記載しておくのも一つの方法です。
資格が多い人は、それも記載しておくとわかりやすいでしょう。
そして、最後に自分が次の会社で活かせそうだと思っているスキルや、仕事への姿勢、情熱、アピールしたい事などを入れておけば、採用担当の人にとってわかりやすい物となります。
職種や業種で書き方に違いはある?
書き方が職種、業種で大きく異なる事はないのですが、個人的にアピールしたい事が職種によってやはり多少違ってきますので、次にやりたい職業に関するスキルをアピールできる書き方に合わせると、違いが出てきます。
例えば、事務職ではやはりパソコンが使えた方が有利な場合が多くありますので、パソコンのワードを使った配置の方法、フォーマットを工夫して、強調する所を区別するなどすれば、見た目にもわかりやすいです。
プログラマーや大工などの技術職の方が書く場合は、仕事の詳細を可能な範囲で書き、その中でもどのスキルが身についてきたかを強調して書きます。
実際の書き方の見本は、少し検索すれば、ネット上に画像で存在します。
結構たくさんヒットしてきますので、ぜひ参考にしてみてください。
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まとめ
職務経歴書を書いた事のある人も、書いた事のない人も、どうせ書くなら採用されやすいものを書いてみたいですよね。
自分の時間がどのくらいあるのか、字のうまい下手がどの程度あるのかにもよりますが、手書きよりはパソコンで作成する方がおすすめです。
その方が、たくさんの書類を見て選考しなくてはならない人事担当者にとっては見やすく、採用しやすいものとなります。
各ハローワークでは、ホームページ上でも説明していますし、実際に行けば説明会を開いていたり、必要であれば個人的にアドバイスをくれたりもしますので、どうしてもわからないようでしたら、ぜひ一度相談してみてください。
基本的には、会社名、仕事名、仕事内容、ざっくりとした期間が見やすい形で配置されていれば職務経歴書の体裁は整っています。
そこにプラス、自分のアピールしたい部分を目立たせるための工夫があれば、採用される可能性が高くなってきます。
自分にはどんなスキルがあるのか、改めて自分を見直すいい機会にもなりますので、ぜひ、時間のある時にじっくり考えて、洗い出しをしておきましょう。
別に転職のタイミングだけじゃなくても良いと思います。
なかなか情報量が多い書き物になるので、転職前のバタバタした時期ではなく、普段から、自分のスキルアップのためにも、一度くらい書いてみると良いかもしれません。