日本では、古くから歴史のある温泉がたくさんあります。
中でも、道後温泉、有馬温泉、いわき湯本温泉は三大古湯としてとても有名です。
しかしながら、日本の三大古湯には二つの説があります。
日本書記や古事記に出てくるという意味での三大古湯となると、いわき湯本温泉に代わり、白浜温泉が加わるとされています。道後温泉、有馬温泉、白浜温泉の3か所です。
ちなみに、道後温泉、有馬温泉、いわき湯本温泉の説の三大古湯は名帳に基づくものだそうです。
どちらの説の三大古湯の温泉にしても、神話の時代から続くとても長い歴史を持った温泉です。古くから多くの文化人らにも愛されてきたこれらの温泉について、それぞれの温泉の歴史を知り、由緒ある温泉を堪能してみてはいかがでしょうか?
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道後温泉
3000年の歴史を誇る、愛媛県の道後温泉は、夏目漱石の「坊ちゃん」の中でも登場する温泉として有名です。さらにもっと古い文献では、日本書紀や源氏物語など様々な文献に登場しています。
道後温泉の発見をした伝説として、足を痛めた白鷺が岩の間から流れ出る湯に浸していたところ、傷が癒えて飛び立って行くのを村人が見ます。村人が手を浸すと温かく、温泉だと気づき、効能を確認したという話が残っています。
大国主命が小彦名命の病を治した話や聖徳太子の来湯など日本最古に相応しい言い伝えも残っています。
有馬温泉
兵庫県神戸市にある有馬温泉は、日本書紀では舒明天皇が西暦631年に滞在していたとの記録が残っており、大化改新があった飛鳥時代には既に存在していたと考えられています。
傷を負った三羽のカラスが水浴びをしていると、数日後飛び立って行きました。それを見ていた大己貴命と少彦名命が水溜りを見に行くと、とてもいい効能の温泉であるということに気がつき、発見されたという伝承があります。
開湯は正確な時期が出ていませんが、その後は、行基、仁西、豊臣秀吉らにより発展していき、名が知れ渡るようになりました。
いわき湯本温泉
福島県いわき市にあります。
こちらも開湯に関しては奈良時代で、正確な時期が分かっていませんが、延喜式神名帳に記載されていることから、少なくとも平安時代には名の知れた温泉地だったようです。
伝承では鶴の話が有名です。
傷を負った一羽の丹頂鶴がこの地の泉に降り立ち、湯浴みをしている所、可哀相に思った若夫婦の旅人が傷口を洗い流したところ、そのツルはたちまち元気に飛び立ち、そして数日後ツルが化けた女性が現れて、巻物を2人に授けた。そこには「この御湯を開き、天寿を全うせよ」とあり、以来そこに温泉が開かれたということです。
白浜温泉
和歌山県西牟婁郡白浜町にある、1300余年の歴史を誇る温泉です。
白浜温泉は「日本書紀」に登場します。
大化の改新後の斎明三年、有間皇子が皇位継承問題に疲れてしまい、心の病と偽って、白浜温泉で療養したという逸話が残されています。また、有間皇子の快癒した報告を聞いた当時の斎明天皇が翌年に訪れているのだそうです。
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神話や言い伝えの多い古湯
いかがでしたでしょうか?
それぞれの温泉はやはり効能に評価があり、体や心を癒してくれます。
昔から愛され、大切にされてきました。そして数々の著名人が訪れています。
現代はいろいろな事が便利になりましたが、それによりストレスに悩まされている方や疲労により身体が疲れている方がたくさんいます。
これらの温泉に浸かり、現代とは少し離れて神話の世界へ心をはせることで、身も心も癒されてみませんか?