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ガス欠の体験談
最初に、ガス欠を繰り返してしまっている人の例を紹介しましょう。Yahooの知恵袋で、ガス欠になったことがあるかという質問に対して、様々な回答が寄せられていますが、そこでベストアンサーに選ばれたのはこちらです。
ガス欠の猛者
軽自動車→残量読み違いでガス欠、しかも真夜中。自宅まで買い置きのガソリン取りに歩きました。
ディーゼル四駆→元カノと一緒で舞い上がって、Eゾーンに入っていたのに気づかなかった。職場後輩の家が近くだったので、スタンドまで乗せて行ってもらいました。
3000の四駆→帰宅途中登り坂でガス欠。JAFを呼びました。
50のスクーター→奥多摩へ行った帰りにガス欠。急いでいたので、行きにガスの残量を確認しなかった。押して歩いていたら、オフ車に乗った人がガソリンをわけてくれた。しかも、街中にでるまで伴走してくれた。
250のバイク→安いスタンドを探していたら、ガス欠になった。一番近いスタンドまで押して歩きました。(1km位)
1200のバイク→スタンドに行く途中でガス欠になった。バイクをその場所に置いて、歩いてガソリンを買いに行きました。
なんか書いてて恥ずかしくなりました。ガス欠は防げるトラブルです。主様も注意して下さい。
引用元: ガス欠になったことありますか?
メーターが壊れていたり、燃料が漏れていたりしたら仕方ありませんが、ガス欠は気をつけていれば避けられる問題です。それでもやはり繰り返してしまうのですね。また、ここにすでに、「歩いてガソリンを手に入れる」「ガソリンスタンドまで押していく」「JAFを呼ぶ」など、いくつかのガス欠対処法が現れています。
田舎でのガス欠
知恵袋で、田舎でガス欠になった例もありました。
田舎でスタンドがなく、ガス欠になった方の体験談を聞かせてください。
都会から田舎に車で来ました。
夜中に走行中、24時間営業のスタンドが当然あるだろうと思っていたら、
田舎のため、夜7時や8時に閉店する店ばかり。
結局スタンドは見つからずガス欠になってしまった。
こういう経験のある人いますか?都会暮らしが長く、田舎に行ったことのない人なら、
24時間営業がどこにでもあるのは当たり前と思っている人も多いのでは?ガス欠になった方はその後どうしましたか?
この質問に対してベストアンサーとなったのは、こちらです。
私、以前に原付に乗って大阪から滋賀県に行った帰りですが。
途中でガス欠になりかけましたが、山の中だったのでどうしようと思いながら走っていましたら、ガソリンスタンドをみつけたのですが、あいにく閉まっていたので諦めかけてたのですが、スタンドの近所の人に言ったらその人がスタンドで働いている人に電話をかけてくれて運良くガソリンを入れてもらった事がありました。車でもガス欠になる前に動き回らずに一度近所の人に聞いてみたら解決できるかもしれません。
田舎だったらガソリンスタンドで働いている人を知っている場合が多いので電話をかけて急遽開けてもらうこともできるかもしれませんからね。
閉店しているガソリンスタンドを開けてもらうというのはすごいです。では、こうした体験談も踏まえて、改めてガス欠の対処法を述べていきましょう。
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ガス欠になるまで
給油ランプが点灯してからどれくらい走るの?
メーターがEmpty(空の)を示すEになっても、まだガソリンは残っています。また、現在の車はガソリンが少なくなってくると、給油ランプが点灯します。こういう状態になってからまだどれくらい走れるのでしょう。
そもそもこの給油ランプが点灯した時、ガソリンはどれくらい残っているのでしょう。この数値は車の取扱説明書に書いてあります。しかし、そこからどれだけ給油して満タンになったかから計算して、取説上は8Lだったけれど、実際は11Lだったと言っている人がいました。また、JAF(日本自動車連盟)のテストでは、給油ランプがついた時点では、平均的におよそ8~11リットルのガソリンが残っていることが分かっています。
とは言え、この量でどれだけ走れるかは、燃費によって異なります。国土交通省の平成26年度調べでは、普通/小型自動車をJC08モード(2015年度燃費基準値の測定方法)により運転して測定したときの燃費は、12.7〜20km/Lでした。ちなみに一番平均燃費の低かったメーカーはMitsubishi、高かったのはDaihatsuです。
軽自動車の燃費も書いておきましょう。平均は21.1〜27.2km/L。平均燃費の低かったのはNissan、逆に高かったのはToyotaです。これを元に、給油ランプが点いたときに残っていたのが一番少ない8Lだったとして、それぞれでどれくらい走れるかというと、普通/小型自動車では101.6〜160km、軽自動車では168.8〜217.6kmとなります。意外とたくさん走れるのですね。
ただし、どのように走るかによって燃費は変わります。ここで示したのはあくまで、国土交通省がJC08モードによって調べた数値です。これは従来の試験方法より実際の走行パターンに近いものなのですが、自動車製造メーカー団体の日本自動車工業会では『燃費表記に関する小冊子』において、「実走行での燃費は、全車平均でJC08モード燃費より2割程度低下する」と書いています。それを考慮すると、実際にこれくらいは行けるのではという数値は、普通/小型自動車では80〜128km、軽自動車では135〜174km程度と言えます。ちなみに最近の車なら、給油ランプが点灯してから最低でも80kmは走れるように作られているようです。
結局、なんだかんだ言ってもこれくらいは走れるので、ランプが点灯しても危機感を感じずにガス欠になるのですね。
ガス欠寸前の兆候
そして実際にガス欠になりそうになると、エンジンの回転音が変わってきます。この辺の症状をリアルに書いている体験者がいます。
ガス欠でエンストする直前になると、例えば少しの坂道で車に傾斜がついた時点で、「ボボ…ボボボボ…」とアイドリング(エンジン回転)が怪しくなってきます。
やがて平坦な道でも、「ボボボボ…ボボボ…」とエンジンが詰まるというか、かぶる感じがしだします。こうなるともう時間の問題で、アクセルを踏んでも「ブウー…ン…ブブブブブ…」という感じでスピードが上がらず、エンジンの回転も上がりません。
そして、「あれ?何かやばいぞ!?」と考えている数秒~十数秒のうちには「ブルブルブル…ストン………。」、エンストとなります。
伝わりますでしょうか笑
もうひとつ、ガス欠の前兆に関するQ&Aを紹介しておきましょう。質問は「ガス欠する時はいきなり走行中に停止するのですか?? 前兆みたいなのが来て時間たって止まるのですか??」というものです。そのベストアンサーとして選ばれたのはこちらです。
前兆がありますよ。
アクセル踏んでいるのに、アクセルを完全に離したような減速が訪れます。
そのまま何もしなければ1kmも走らない内に完全に止まります。
ガス欠の前兆が現れたら、車をゆするように運転し、残りのガソリンを一箇所に集める感じで運転すれば30~40kmぐらいは走れます。
但し、ガソリンタンクの形状や、燃料ポンプの位置によい、坂道に差し掛かると急に止まったりします。
ベストアンサーでは、残りのガソリンを一箇所に集めるという、高度な技が語られていますが、ガス欠の前兆が出てきたらもう急いで対処を始めましょう。まだ自走できるうちに、できるだけ路肩に寄せるか、とにかく他車の走行の妨害にならない箇所を探し出してそこへ停車します。駐車後はサイドブレーキをしっかり引いてハザードランプを点滅させ、後続車にトラブルがあることを知らせましょう。
ガス欠したら
運悪く道路の中央で停止してしまった場合、可能であれば車を自力で路肩に寄せましょう。ギアをN(ニュートラルに)にしてドアを開けて、ハンドル操作をしながら車を押していくわけですが、体験者によると、軽自動車やコンパクトカーであれば男性ならかろうじて一人でも押せるとのことです。ただ、軽自動車でも通常、600kg〜800kgくらいの重量があります。いくらタイヤが付いていても、女性や非力な男性には無理でしょう。その場合は素直に、周囲の人に手伝ってくれるよう、お願いしましょう。よほど運が悪くなければ、絶対誰かが助けてくれます。
一般道路と高速道路は違う
一般道路でガス欠になった場合、友人や家族に電話してガソリンを持ってきてもらうのも手です。あるいは近くのガソリンスタンドを調べて、近ければそこまで頑張って押していくか、そこに歩いて行って事情を話し、ガソリン携行缶を借りて少量のガソリンを購入します。それで走れるようになったら、改めてガソリンスタンドに行って満タンにしましょう。
管理人はiPhoneを持っていますが、ホームボタンを長押しして音声アシスタントSiriを呼び出し、「近くのガソリンスタンド?」などと話しかけると、「ガソリンスタンドが見つかりました」と答えが返ってきて、見つかったガソリンスタンドの名称と、現在地からの距離が出てきます。そして、それをタップすると、ガソリンスタンドまでの道順が出てきます。
Androidでも音声アシスタントが始まって来ているようですが、もしそれが搭載されていない機種だったら、ブラウザで「近くのガソリンスタンド」と入れて検索すれば、同様に探すことができます。ただし、こうした検索を可能にするには、自分の位置情報が分かるように設定していないとダメなので、注意してください。
ところで、高速道路でガス欠になったらこんな悠長なことはしていられません。また、一般道でもガソリンスタンドが近くにない時は、こちらの対処法になります。
車両の任意保険にはロードサービスがあり、依頼すれば、ガソリンや軽油を持ってきてくれて10リットルだけ補給してくれます。こちらは通常年一回は無料で、それ以上は有料対応になります。ロードサービスは自動付帯されていることが多く、入っているのに気づかない人もいるでしょう。こんなときのために、契約している保険会社の番号はスマホに登録しておいてください。
保険会社がダメなら#8139でJAFを呼びましょう。JAFの会員でなくとも、有料で助けてもらえます。料金は一般道と、高速道路のサービスエリア内外の3種類を、それぞれ昼と夜で分けていて、全6種類あります。基本料金に加えて作業料、あるいは牽引料、そして燃料の実費がかかります。単に来てもらって給油してもらうだけなら、基本料以外は一時間の作業料930円+燃料実費で済むでしょう。基本料は2017年9月現在、一般道で8,230円(8時〜20時)、10,290円(20時〜8時)となり、高速道路では、サービスエリア昼10,290円、夜12,340円、サービスエリア外昼16,460円、19,540円となっています。
高速道路特有の事情
高速道路でガス欠になった場合には、停めてからの対処も考えなければなりません。ハザードランプを点滅させるだけではなく、発炎筒を点火させたりするなどの対応も必要となります。また、高速道路の各所に設置されている非常電話あるいは、#9910で高速道路を管轄している団体や、警察に110番通報をして、2次的被害をくい止めましょう。
なお、高速道路でのガス欠が明らかにドライバーの事前点検ミスと分かった場合、高速自動車国道等運転者遵守事項違反という罰則規定で、反則切符を切られる可能性があります。万一これに該当した場合、基礎点数2点、反則金9,000円(普通車の場合)となります。
次から高速道路に乗る時は、入る前に下記の、道路交通法の第七十五条の十を思い出しましょう。
「自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。」
ロードサービスの出動データ
JAFはホームページで、ロードサービスの内訳を明らかにしています。最近15年くらいの年間出勤件数が出ていますが、昔は300万件くらいあったので、徐々に減って、現在は240万件くらいになっています。皆さん、慎重な運転が増えたのでしょうか。それともJAF以外のロードサービスが充実してきた?
それはさておき、具体的にどんな理由で出勤しているのか、一般道路と高速道路に分けて、2016年度のデータを紹介しましょう。
【一般道路】
1位:過放電バッテリー 737,110
2位:タイヤのパンク、バースト、エヤー圧不足 348,752
3位:キー閉じ込み 205,053
4位:落輪・落込 179,063
5位:破損/劣化バッテリー 125,282
6位:事故 105,134
7位:燃料切れ 53,411
8位:発電機/充電回路 39,386
9位:スタータモータ 33,314
10位:オートマチックミッション 26,923
【高速道路】
1位:タイヤのパンク、バースト、エヤー圧不足 27,217
2位:燃料切れ 10,184
3位:事故 6,879
4位:過放電バッテリー 5,269
5位:発電機/充電回路 1,896
6位:キー閉じ込み 1,278
7位:エンジンオイルの不足、補充 974
8位:破損/劣化バッテリー 950
9位:オートマチックミッション 937
10位:補機駆動ベルト 857
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一般道路では7位の燃料切れが、高速道路では2位に上ってきています。これは、高速道路にはしばらくガソリンスタンドのないエリアがあるからかもしれません。
2015年4月に国土交通省が調査したところ、100km以上もガソリンスタンドがない高速道路のエリアは全国で83カ所にのぼりました。実は、エコカーの普及もあって、全国的にガソリンスタンドが減ってきているそうです。中には150km以上、ガソリンスタンドがないエリアもあります。高速道路に乗って遠出する時は、事前にガソリンの量をしっかり確認しておいてください。
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まとめ
今回の記事で、給油ランプが点灯してから走れる距離を詳しく紹介しましたが、走行環境によって燃費は変わります。乗車人数、渋滞の有無、エアコン、走行速度、タイヤの空気圧など使用状況によって燃費が大きく変わるので、燃料計はこまめにチェックし、給油ランプが点灯したらなるべくすぐ給油しましょう。特に高速道路でのガス欠はご法度です。
給油ランプが点いても、近くにガソリンスタンドはないというときは、「発進時は、ゆっくりアクセルを踏んで発進する」「一定の速度で走ることを心がける」「車のエアコンを切る」などをして燃費を向上させながら、残り少ない燃料を大事に使ってください。これくらい気にしていれば、たいていはガソリンスタンドにたどり着けると思いますが、それでもガス欠の前兆まで現れてしまったときには、できるだけ路肩に寄せるか、とにかく他車の走行の妨害にならない箇所を探し出してそこへ停車し、ハザードランプを点滅させましょう。
その後は、ガソリンスタンドまで押していくか、行って携行缶にガソリンを入れてもらう、もしくは保険会社、JAFのロードサービスに依頼します。
以上、ガス欠の対処を書いてきましたが、皆さんがもうガス欠にならないこと、これが一番です!