普段通りに歩いているはずなのにやたらと足の裏が痛い!なんてことはありませんか?私は高校生の時にローファーが足に合わずに足の裏の痛みを放置していたら、歩けなくなるまで悪化してしまったこともありました。今では完治しましたが、その際に病院に行くと、「放置していたら一生歩けなくなるところだったよ。」と言われて病院にきてよかった!と思ったことを覚えています。さて、そんな放っておくと意外と怖い足の痛みですが、考えられる症状はどのようなものがあるのでしょうか?また、その原因を探っていきます。
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Contents
足の裏が痛いときにはどんなことが考えられる?
足の裏が痛い!そんなとき、足の裏のどの部分が痛いかによってもその病名が変わってきます。
痛いところが土踏まずであれば「偏平足」、足裏の中心全体が痛むのであれば「足底筋膜炎」、指の付け根に「ジンジン」とした痛みがあるのは「中足骨骨頭痛」、指と指の付け根の間に「ビリッ」とした痛みがあるのは「モートン病」です。他にもいくつかあるのですが、それぞれどのような症状か詳しくみてきましょう。
偏平足の症状と原因
偏平足とは?
足の裏にある土踏まずが無くなってしまう状態を言います。正確にはアーチ形状をした骨格構造が崩れたことにより起こります。
身体を支える基本構造なので、足裏が痛むだけでなく腰や膝などにも影響を及ぼす可能性もあります。中高年以降の偏平足は、さまざまなトラブルの原因となるため、骨格ができあがる成人するまでの間にきちんと予防することが大切となります。
偏平足の見分け方
土踏まずが無ければ必ず偏平足だというわけではありません。日頃からスポーツをやっている人だと、足裏の筋肉が発達するため、一見土踏まずが無いように見える場合もあります。次のような手順で偏平足かどうかを見分けましょう。
こぶし1つ分(10㎝程)あけて立ち、両足に均等に体重をかけて、正面を見ます。
くるぶし下のつま先よりの位置にあるでっぱった骨が舟状骨です。これの位置を確認します。
舟状骨の高さを確認します。
位置が確認できたら親指をそのまま地面に垂直に立て、舟状骨までの高さを測定します。このとき高さが3cm以下の方が偏平足です。
また、長く立っていたり、歩いていたりすると土踏まずが痛くなったり、「土踏まずがサポートされた靴」を履いているのに、逆に土踏まずが痛くなる。といった方も偏平足の可能性があります。
偏平足になる原因
1番に挙げられるのが運動不足です。普段から運動をしない、歩く距離が短い、デスクワークをしているといった人は特に注意してください。一般に、社会人になると学生のときより運動をする機会が減り、さらに中高年になると歩く量も減ってきます。使わないことで足裏の筋肉が衰えると足の骨格を支える力が弱くなり、アーチが崩れ偏平足になっていきます。
また、ヒールのあるパンプスやサンダル、ブーツをいつも履いている人、スニーカーの紐を緩めて履いている人、内股で歩幅が狭い歩き方をする人も要注意です。足裏の筋肉は足指でしっかり蹴る動作によって鍛えられますが、このような人は、足指でしっかり蹴って歩くことができずに足裏の筋肉が衰えてき、偏平足となってしまいます。
足底筋膜炎の症状と原因
足底筋膜炎とは?
踵から足指の付け根にある足底筋膜が炎症を起こして痛みを発生する症状です。ちなみに私が歩けなくなってしまったのもこの足底筋膜炎でした。
初期の段階では座っている状態から立ち上がるときに痛み、少し歩くと痛みが消えるため特に気にならないことが多いです。その他にもかかとが地面に着いた時に痛んだり、かかとの内側を押すと痛んだり、歩行や運動をすると痛みます。
足底筋膜炎になる原因
病院にかかったときに、医師から聞いた話では、足底筋膜炎は基本的に中年男性のなる症状だとされているそうです。原因としてはマラソンやサッカーなどの足を酷使する競技やゴルフ、ジョギング、登山などで痛くなるケースあります。また、長時間の立ち仕事で、特にパンプスや長靴、安全靴のように足裏に負担の掛かりやすい靴を履く職業に多いとされています。常に高いヒールを履いていたり、偏平足から悪化して足底筋膜炎となる場合もあります。
私の場合はXO脚で足が酷く歪んでいたため、靴を履いて歩いていると足の外側の筋肉だけで歩いている状態になり、足の内側は靴の上に擦れる状態でした。よくO脚や内股の酷い人で靴底が外側だけや、内側だけなど変なすり減り方をすることがありますよね。その状態でローファーという、足が比較的固定されやすい靴を履いたことにより、足底筋膜に異常な程負荷がかかり、最終的に歩けなくなってしまいました。
私の通院中に対処法として、先生から効果があると言われたのが、クロックスを履くことです。クロックスは足が固定されず、またクッション性も高いため、足底筋膜炎となってしまった際にも外出などをしなくてはならない場合はクロックスを活用するようにすると負担が軽減されるようなのでおすすめです。
中足骨骨頭痛の症状と原因
中足骨骨頭痛とは?
長い期間ヒールの高い靴を履いている人のほとんどがなると言われています。長時間歩くとジワジワと足指の付け根の真中あたりが痛くなり、同様の場所にタコができやすくなります。その上、病名も聞き慣れず、痛みも耐えられる範囲の人がほとんどのため、ヒールの履きすぎで指先が疲れているのかな?と思い、それ以上深く考えずに放置しがちです。
中足骨骨頭痛になる原因
前述したようにヒールの高い靴を日頃から履いている人のほとんどが気付かぬうちになっています。
その他では、通勤、通学、仕事の関係で歩く量が増えたり、フローリングの上を素足で歩いていることにより痛みを起こすことがあります。また、外反母趾の人もそのほとんどがこの症状を併発しています。
中足骨骨頭痛は靴を変えるだけで改善や予防に効果があります。理想としては足裏を守るクッションのある、高さ4cm以内の靴にすることです。
モートン病の症状と原因
モートン病とは?
足が長い間圧迫されることによって、足指の骨の間にできる神経のこぶのようなものができます。歩くことでそれがさらに圧迫されて痛むようになります。ほとんどの場合では中指と薬指の間と、人差し指と中指の間が痛くなります。トーマス・モートンという人が発見したことからこの名で呼ばれるようになりました。
症状としては靴を履いたときだけに痛み、歩行中の踏み返し時に痛みやしびれが生じたり、歩いていてしばらくすると痛みやしびれが出るなどが挙げられます。
モートン病となる原因
足先の幅の狭い靴やヒールの高い靴を履くことにより発症します。また、足底のアーチが崩れていたり、運動不足の人や年配の人に多く見られる一方で、ランニングや長距離の歩行など、足裏に強い負荷がかかることによって炎症を起こすこともあります。こちらも足幅にあった靴を選ぶことによって、改善・予防をすることができます。
病院へ行くと、まず安静や服薬、運動療法やブロック注射をするなどの保存療法を行い、様子を見て回復しない場合は、神経剥離、神経腫摘出、靭帯の切離などの手術になる事もあるようです。
早めの治療で悪化を防ぐことができますので、できるだけ早く受診するようにしましょう。
外反母趾の症状と原因
外反母趾とは?
親指の付け根が変型し、外側に飛び出たような形になってしまう症状です。
親指のつま先が、極端に小指側をむいている状態なら、外反母趾を疑いましょう。
通常の状態でも多少は小指側をむいているのですが、家族や友達と比較し、明らかに親指の付け根が「く」の字になっているようなら、様々な部分に痛みが発症してしまいます。
人によっては、激しく変形しているにもかかわらず痛みが出ない人もいるのですが、放置しておくと悪化してしまいます。
多くの人は、変形により骨と靴とがぶつかりあう部分で靴擦れのような痛みを感じたり、関節がぶつかりあうことで、親指の付け根に蹴りだし時、痛みが出るようになります。
怖いのは、その後他の指の付け根にまで痛みが及ぶ事です。
外反母趾がもとで、関節がかみあわなくなり、中足骨骨頭痛になったり、他の部位にも炎症を起こす事もあるのです。
外反母趾となる原因
中足骨骨頭痛同様、ヒールの高い、つま先が尖っているタイプや、つま先に余裕がない靴を履く人に起こりやすいものとなります。
立ちっぱなしのような、足を酷使する仕事に人は特になりやすいのです。
現在では、外反母趾専用のインソールやパッドも売られていますので、足の歩行を上手にそれらを使ってサポートし、骨格を支えるようにすると、痛みは緩和されます。
同時に、靴をつま先に余裕があるものに換え、歩き方も親指側に負荷がかかるような、変な癖がついていないかチェックをしてみましょう。
内反小趾の症状と原因
内反小趾とは?
外反母趾が親指側の付け根にできるものであるのに対し、小指側に発症するのが内反小趾です。
外反母趾と逆で、小指が薬指側にまがって逆くの字になってきます。
小指の付け根が腫れてきたり、靴擦れのような痛みが出る場合があります。
また、場所的に、タコや魚の目ができやすいようです。
放っておくと、やはり外反母趾同様、中足骨骨頭痛になります。
外反母趾になっている人の多くが、内反小趾も発症しているようです。
内反小趾となる原因
外反母趾同様、ヒールの高い、つま先に余裕のない靴を履いている人に発症しやすいものになります。
また、足のサイズに合っていない靴を履き続けた時や、偏平足の人、O脚の人も、小指側に負荷がかかりやすく、靴の壁と擦り合う事が多いため、内反小趾になってくる場合があります。
対処法としては、内反小趾専用のインソールやパッドで支える事で痛みが軽減されていきます。
重要なのは、足の指に余裕のある靴にすることと、サイズの合っている靴にすることです。
種子骨炎の症状と原因
種子骨炎とは?
親指の付け根には、二つの丸い豆つぶのような形をした軟骨があります。
これを種子骨というのですが、この近辺で炎症を起こし、痛む症状の事をいいます。
初めは地面に着く瞬間だけ親指の付け根に痛みを感じる事が多いようです。
更に症状がすすむと、足の裏をさわると、種子骨がぼこっと出ているのが触ってわかるようになり、この近辺が腫れてくるため、歩くのが難しくなる事もあります。
種子骨炎となる原因
つま先に負荷がかかりやすい、立ち仕事でハイヒールを履いているような人や、硬い路面上で激しく運動する人や、ランニングなどでつま先部分で何度も蹴るような人に起こりやすいものになります。
かかと周りの骨格が崩れている傾向にある人は要注意です。
最初はなんともなくとも、常に地面に問題の箇所をこすりつけるような状態になってしまうため、歩く、あるいは運動やランニングを行うたびに徐々に組織が傷つき、炎症を起こしてしまうのです。
これも、専用のインソール、パッドはあります。しかし、硬いコンクリート上でのつま先を酷使するような運動を避け、足のサイズに合った、つま先側が柔らかい柔軟性のある靴に換えてみましょう。
痛風の症状と原因
痛風とは?
風が吹いても痛いという所からついた名前の痛風は、血中尿酸値が高くなることにより、結晶が親指の付け根の関節などに溜まり、炎症を起こします。
これにより、最初はほとんど気付かないくらいのチクチクした痛みから、だんだん激痛へと変化し、ピーク時には歩けなくなるほどの筆舌に尽くしがたい痛みになります。
我慢したとしても一週間から10日ほどで収まってはくるのですが、早いうちに病院へ行って治療しておかないと、その後忘れた頃に頻繁に痛みが再発するようになってきます。
痛風となる原因
激痛の元は尿酸なのですが、プリン体と呼ばれる物質が原料となっています。
そのため、食事やビールからプリン体を摂取しない事が一時期有名になったのですが、今では、それ自体も制限した方が良いのですが、急激にエネルギーを使ってもプリン体が体内で生み出されてしまうため、そこも制限した方が良いとされています。
足指の付け根が腫れて激痛がして、痛風が疑われるようでしたら、こればかりは靴を替えてもどうにもなりませんので、早急に内科医にかかるようにしましょう。
予防策としては、健康診断などで自分の血液検査での血中尿酸値を把握しておくことです。
もし高めだと言われたら、激痛となる発作が起こる前から医者と相談しつつ、適切にコントロールしましょう。
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糖尿病性神経障害の症状と原因
糖尿病性神経障害とは?
糖尿病を患っている方の中に、手指の先や、足裏にしびれや痛みを感じる方がいらっしゃいます。
全員なる、というわけではないのですが、糖尿病の合併症の一つである、感覚異常になりますので、痛み自体も軽かったり、しびれだけのように感じたりもするようです。
糖尿病性神経障害となる原因
肥満や生活習慣病がもとで起こる糖尿病になってしまうと、様々な合併を起こす事があるのですが、その中でも感覚異常になると、足裏に痛みを感じる事が多いのだそうです。
軽い痛みとかしびれのため、放置されがちなのですが、しっかり対処しないと症状が進み、感覚が鈍くなり、怪我や火傷をしても気付かない状態にまでなってしまいます。
糖尿病の治療をしている主治医のもとで、しっかりと相談し、治療をするようにしましょう。
内反足の症状と原因
内反足とは?
足裏の小指側が痛む場合、内反足とか、回外足と呼ばれる状態になっているからかもしれません。
かかとと外側アーチ部分の両方が痛む場合もあるのですが、足の親指と小指が通常地面に対して並行になっているものが、小指側が地面に近づいている状態になっているものをいいます。
足首が、わずかながら左足なら「く」の字、右足なら逆「く」の字になっている状態、と言ってもいいかもしれません。
内反足となる原因
昔捻挫をしたなどで、腓骨が通常の位置より下がってしまい、その状態で長年生活をつづけた結果、内反足となってしまうのだそうです。
この骨の位置関係を矯正してやらないと、アイシングなどを行ってもすぐに痛みが再発してしまいます。
整骨院やカイロプラクティックなどで骨の位置を戻してもらう事で、痛みの症状は治まります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?足裏が痛むという場合には上記のどれかであることが考えられます。ほとんどの症状は足に合った靴を選ぶことによって改善することができますが、そうではなく治療を行わなくてはならない場合もあります。また、私のように脚に歪みが出ている場合では全ての症状の引き金にもなりますのでより慎重になる必要があります。靴を変えたはずなのに痛みが引かないということがあれば、自分でどうにかしようとはせず、一度医者に診てもらうようにしてくださいね。
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