コンビニでお弁当を選ぶときやお菓子、ドリンクを買う時、カロリーの表示を見ている方って結構いると思います。
かくいう管理人も、同じジュースを買うのであれば、「ノンカロリー」や「カロリーゼロ」と表示されている方を選びます。やっぱりカロリーの取りすぎは気になるところだからです。
ところが最近、「カロリーゼロでも太る」という話を耳にしました。
はたしてこれって本当なのでしょうか?
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「カロリーゼロ」という言葉に含まれるウソ
”カロリーゼロ”や“ノンカロリー”は、100ml当たりのカロリーが5kcal未満の飲みものでなければ表示できません。
いまとなっては常識となりつつある「カロリーゼロ」の表示に含まれるウソは、消費者庁の食品表示基準が根拠となっています。
食品表示基準では、材料のばらつきなどを考慮して、その食品に5kcal未満のカロリーや5g未満の糖分が含まれていても、「カロリーゼロ」「ノンカロリー」等という表記が可能であると定められています。
簡単に言えば、100ml当たり5kcal未満であれば「ゼロ」カロリーと表示してもいいよ、ということです。これを言い換えれば、「カロリーゼロ」と表示されている飲み物でも、500mlのペットボトル1本に25 kcal未満のカロリーが含まれている可能性がある、ということになります。
「カロリーゼロ」は、本当は「ゼロ」ではないかもしれないのです。
実際に、「コカ・コーラ ゼロ」は国によってカロリー表示が異なっているそう。
面白いですね。
「カロリーゼロ」は太る原因?
『ダイエットコーラを飲みなさい、脂肪ゼロの食品を食べなさい』。今アメリカでは、こんなアドバイスが、本当に正しいか疑問視されています。なぜなら、いくつかの疫学研究で、特にダイエットソーダに含まれているアスパルテームやスクラロースなどの人工甘味料が、肥満や糖尿病の原因になることがわかってきたからです。
引用 “カロリーゼロって、本当に体に良いの?『人工甘味料と肥満や糖尿病などの関係についての最新情報』”市民のためのがん治療の会
ハーバード大学で、食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事する医学博士の大西睦子さんは、著書『カロリーゼロにだまされるな』で、カロリーゼロの食品によく使われている人工甘味料の危険性について警鐘を鳴らしています。
カロリーゼロでも太ると言われるようになったのは、この著書によるもののようです。
この中では、太る原因として、身体の生理的反応と心理的反応の2つをあげています。
1つ目の生理的な反応としては、人工甘味料によってかえって「食欲が増進される」とし、その理由を次のようにあげています。
① 人工甘味料にはカロリーがないため、体内で熱に変換できず、その分、身体がエネルギーを要求する。
② ある種の人工甘味料はインシュリンを分泌させるが、人工甘味料は血糖値を上昇させないため、インシュリンの作用で一時的に血糖が低くなる。低血糖になると、体は空腹であると感じてしまう。
次に、心理的な反応で「食べ過ぎてしまう」ことについては、人工甘味料の甘みに由来するふたつがあげられています。
① カロリーがない分、安心してたくさん食べてもいいと思ってしまう。
② 天然甘味料の数百倍も甘みのある人工甘味料を摂取し続けると、さらに甘い食べ物を食べたくなる。
つまり、生理的反応によって食欲が増してしまうという生理現象と、心理的反応によってつい食べ過ぎる・食べたくなるという行動パターンに陥ってしまう危険性が高いということなのです。
生理的にも心理的にも「食べたい」という欲求が強くなるとしたら、「ゼロカロリー」の人口甘味料は、ダイエットの大敵ということになります。
これは本当なのでしょうか?
「カロリーゼロの人工甘味料=太る」のウソ
実験してみたら痩せた
翌日の朝、計ってみると…あれほど大量に0キロカロリー食品を食べたのに、なんと3人とも実験前より600~900gも体重が減っていたのです!
この放送内では、カロリーゼロ食品についてこんな実験をしています。
男性3人に3日間部屋にこもってもらい、栄養士が計算した必要摂取カロリーの3食と0
kcalの飲み物80本、ゼリーやようかんなどの食べ物250個、計330個を食べきってもらったうえで、体重を計測するというものです。
要は、栄養管理された食事にプラスして、0kcalの食べ物をいっぱい食べるということ。
この結果、実験に参加した3人ともの体重が減少したそうです。
これは、食事内容とカロリーがコントロールされているので、全体的な摂取カロリーは低くなったために痩せたのです。
実験期間が短いため、この結果のみで「カロリーゼロの食品が太らない」と言い切るのは難しいのですが、摂取カロリーを低く抑えれば体重は減る、という基本的なことは言えそうです。
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人工甘味料とインシュリンの関係
大西さんの著書では、先ほどあげたように「人工甘味料は血糖値が上がらないのにインシュリンが分泌されるせいで低血糖になり空腹感が増す」という内容がありました。
これについては真偽がいろいろと言われています。
と言うのも、実験の内容によっては、人口甘味料は血糖値も上がらなければインシュリンも分泌しないという結果が出ているからです。これは「低血糖になり空腹感が増す」ことにはなりません。
「カロリーゼロ」の甘みと幸福感の関係
砂糖の甘味を舌が感じると、その情報は脳に伝わり、脳は「エンドルフィン」と「セロトニン」という物質を分泌します。この2つの物質が、ストレスを解消するのに大きな力を発揮してくれるのです。
甘いものを食べると幸せな気持ちになるというのは、経験している方も多いでしょう。
エンドルフィンは強い鎮痛作用と多幸感をもたらす脳内物質です。そしてセロトニンは、自律神経の安定やこころの健康に効果があります。
そして、セロトニンを作り出すのに役に立っているのが、インシュリンです。
このように考えると、インシュリンをほぼ分泌させないという「カロリーゼロ」の甘みは、幸福感を感じにくい甘みであるということも言えるでしょう。実際に、セロトニンの分泌が不足するとうつ病の原因となるとも言われています。
しかしながら、「甘いものを食べた」という味覚で感じる満足感は得られると思うので、まったく幸福感を感じないのか?と言われると、それも正しくはないように思われます。
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結論
ここまでのところ、人工甘味料が生理的な現象で直接的に太る原因になるというよりは、むしろ心理的要因により太りやすくなる可能性がある、ということです。
●心理的要因による行動パターン
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・ゼロキロカロリーという安心感でもっと食べてしまう
・人工甘味料に限らず、甘いものを食べるとより甘いものを欲しくなるという味覚の慣れで甘いものに対する欲求が高まりもっと食べてしまう
実際にはカロリーコントロールをすることで、体重コントロールはしやすいと言えます。
しかし、だからといって甘みをすべてカロリーゼロに置き換えてしまうことは、心にも身体にも思わぬ副作用が伴うかもしれません。
人工甘味料という添加物が身体にどう作用するのかは、まだ詳しくわかっていない点が多くあるからです。実際に、過去に一般的に使用されていた人工甘味料が今後分かる事実によって使用が認められなくなるという可能性はあります。かつて普通に使われていたサッカリンやズルチンがその例。
とは言え、これらの人口甘味料を摂取したからと言って、現在でも健康に過ごしていらっしゃる方が多いのも事実です。
●置き換えに使えばいい
あまり気にしすぎず、一部だけ置き換えるようなやり方でカロリーコントロールに取り入れるのはいいのではないでしょうか。
例えば、コーヒーを飲むときだけ人工甘味料に置き換える、炭酸飲料を飲むときだけゼロキロカロリーにしてみる、というような具合です。
ダイエットする時だって、カロリーをおさえたいからと言って、毎食こんにゃくだけ食べるという人はいないですよね。いるかもしれませんが、そういう極端な食事内容は健康面で危険視されていますので、やめましょう(笑)。
それと同じで、基本は食事の栄養バランスやカロリーもコントロールしながら、補助的に人工甘味料を使うというのがいいと思います。
ぜひこの記事を参考になさって、上手にカロリーゼロ食品を使い分けてみてくださいね。