お墓参りというとお彼岸やお盆で年に数回行くという方でも、今までは親について行くだけだったから自分一人で行くとなると何から準備をしたらいいのかサッパリわからない。
たまにしか行かないから準備に時間がかかるし、結局忘れ物をしちゃった。
お世話になった方のお墓参りに行きたいけどマナーがわからない・・・。
大きな声では言えないけれど、こういう方もきっといますよね。

大切なのは「故人を思う気持ち」だけど、最低限のマナーは身に着けておきたい。
今さら聞けないお墓参りのマナーですが、これを機会マナーを身に着けてご先祖様を安心させてあげましょう。

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どんな花がいいの?予算と花の種類について

仏花はお浄土に咲く花とされていて、その身をもって命の生まれの尊さ、命の無常さ(はかなさ)を示すとの事です。
詳しく書いていきますね。

仏花の基本

  • 仏花は同じ種類の花2束で1対
  • 形は神事の榊のようにひし形に整えて供するのが一般的
  • 本数で言うと3本、5本、7本のいずれかが良しとされる
  • トゲがある花、香りが強い花、毒がある花は避ける

などの一般論を含めた基本があるようです。
これはルールと言うよりは常識程度という話もあるようですね。

花について


・仏花の色
3色の場合「白」「黄」「紫」
5色の場合「白」「赤」「黄」「紫」「ピンク」

亡くなられてから49日を過ぎるまでは、白のお花を供えるのがいいそうです。
亡くなられてからあまり時間が経っていない時は、白や淡い色の物がいいようです。
49日以降であれば色が入ってもいいようです。

仏花の種類について

輪菊、小菊、洋菊、カーネーションなどが中心

春はアイリス、金仙花、スターチス
夏はリンドウ、グラジオラス、ケイトウ

菊は邪気を払うというおまじない的な意味の他に切り花にしても長持ちする為、長い間お墓を彩る事が出来る実用的な意味からきているそうです。
基本的に花の種類については指定はないそうです。
もちろん、個人の好きだったお花などをお供えするのもいいとの事です。

金額は?

金額にも特に決まりはない様です。
好みの花を生花店などで準備するとなると一束あたり1,000円以上が相場となってきます。
対で購入が一般的なので、この倍はかかるという事になります。

お墓参りの際に知っておきたい事


お墓参りに行ってからスマートフォンで調べるのもありかとは思いますが、日本人なので、そこはスマートに対応しておきたいですね。
お墓参りのあるあると解決策です。

お墓参りは勝手に行ってもいい?

これは自分の家族以外の場合です。
もし、お世話になった方のお墓参りに行く時は、一声かけるのがいいかもしれませんね。
お宅にお邪魔する際に、「明日行きますね」などとアポイントを取るのと一緒ですね。
そのお宅にどのような風習があるかも認識していない事が多いですし、お墓はそのお宅のもう一つの家です。
勝手にお宅に入るのと同じですからね。

「気を使わせてしまうから・・・」と気にするのであれば、「来てもらってるのに知らなかったなんて!」です。
わざわざ出向いたとしても「近所に伺ったので寄らせていただきますね」などでもいいと思います。
「近くに伺った時には寄らせていただきますね」などと先に声を掛けておいてもいいかもしれません。

また、お墓参り自体にも地域でずいぶん違うようです。
例えば、墓石にお水をかけるところもありますが、逆にご先祖様にお水をかけるなんて!!というところもあります。
出来ればきちんと教えていただいた方がいいかと思います。

何にしてもせっかく行くのであれば、常識の範囲で相手のお宅に失礼のない様にしておきたいものですね。

お花がお供えしてあったら?


これは一番悩む所だと思います。
古くて枯れてしまっているなどのお花の場合は、新しい物と交換してあげましょう。

問題は月命日などにお邪魔する場合です。
どなたかがお供えしたお花を引っこ抜いてお花を活けては絶対にダメだそうです。

お墓はそのお宅のもう一つの家です。
勝手に踏み入って勝手に荒らしているのと同じですからね。
気を付けたいです。

もしお花をお供えしてくる場合、下の枝の部分を少し短くして倒れない様にしてお供えしましょう。
倒れて傷んでしまうと墓石にシミなどが付いてしまいます。

せっかくお墓参りに行くのだから、相手のお宅にご迷惑をかけるような結果になってしまってはいけません。

お墓参りのお供え物「五供」(ごく)とは

お墓参りには五供と呼ばれる基本のお供え物がある事をご存じでしょうか?

仏教の大事なお供え物、香・花・灯燭(とうしょく)の3つと、亡くなった方を供養する浄水・飲食(おんじき)の2つを加えたものが五供にあたります。

お墓参りのお供え物① 香

宗派によって意味は違ってきますが、お墓参りに欠かす事のできないお線香は「御心を清める」という意味もあります。

また、「香食」といって亡くなった方の食べ物という考え方があり、お墓参りでお線香を焚くという事はご先祖様に食べ物を備えるといった意味合いが込められています。

お線香の火は息を吹きかける事はマナー違反です。
手で仰ぐなどして消すようにしましょう。
火が消えるまで見届けられない場合は、ほかに燃え移るものがないか確認をして帰りましょう。

お墓参りのお供え物② 花

ご先祖様や故人に感謝の気持ちを伝えるといった意味の他に、お線香の香りと同じように花の香りも亡くなった方の食べ物という意味もあるようです。

お墓参りのお供え物③ 灯燭

ろうそくはお線香に火をつけるための目的ではなく、道を照らして慈悲の心をあらわし「火をともし供養する」という意味が込められています。

お墓にお供えする時には墓石にロウが垂れないようキャンドルホルダーなどを使うなどの工夫をしたり、お墓参りから帰る時には必ず火を消すようにしましょう。
火を消す際にはお線香同様、手で仰いで消してください。

お墓参りのお供え物④ 浄水

仏様の好物と言われているきれいな水をお供えする事には「心を洗う」という意味が込められています。

お墓参りに行くときにはあらかじめペットボトル等で用意をするか、墓石の掃除のバケツの水とは別に汲んでお供えするようにしましょう。

お墓参りのお供え物⑤ 飲食

お墓参りでお供えする食べ物というと、果物やお菓子・ジュース・お酒などの飲み物がありますが、個人が好きだった食べ物をお供えしてもかまいません。
ただ、にんにくなどの臭いの強いものや生ものなどは控えるようにしましょう。

お供えする時には、半紙やお盆であれば蓮の葉などの上に置いて、墓石に食べ物が触れることのないようにします。
墓石が傷む原因になったり、カラスなどの被害にあう可能性もあるので帰る時には持ち帰るようにしましょう。

お墓参りに持ってきたビール 墓石にかけてもいい?


墓石にお酒をかける方がいますが、墓石が傷む原因になるので控えましょう。

お供えした缶ビールをそのまま置いて帰る方がいますが、サビが墓石についてしまうので持ち帰るようにしましょう。

お墓参りのマナー 午前、午後どの時間に行くのが正解?

お墓参りって何時頃に行くのが良いのでしょうか?
地域によっては「霊がつく」などの言い伝えがあることから午前のうちにお墓参りに行く、という所もあるようですが現代ではあまり気にする必要はないと言われています。

基本的には午前中にお墓参りをするのが一般的

他の用事を済ませてから行くのではなく、「お墓参りを優先して時間を確保する」という気持ちが祖先をうやまう上で大切だという考えから、もともとは午前中にお墓参りに行くというのが良いとされていました。
ですが、最近では生活スタイルも人それぞれで忙しい上に、必ずしも祖先が眠るお墓の近くに暮らしているという訳でもありません。
「お墓参りは午前中に行くもの」と時間にこだわりすぎて行く機会を減らしてしまうよりは、多少時間をずらしてもお墓参りに行った方が良いとの考え方が増えてきました。

夕方があまりオススメできない理由

午後にお墓参りに行くと「霊がつく」という言い伝えはおそらく、お墓参りを後回しにしないようにいましめの意味が込められているのかもしれません。
ですが、明るい時間にお墓参りをした方が良いというのには理由があります。

お墓参りでお花を供える前にはまず、墓石の掃除をしたり、草むしりなど墓地をきれいに整えるのが一般的です。
このような掃除や草むしりはやってみると意外と時間がかかるうえ、古い墓地であれば足元が悪いこともあるので夕方近くにお墓参りに行くよりは、やはり明るい時間に行った方が心にもゆとりができます。

お墓に眠る祖先や亡くなった方と向き合う時間を作るためにも、時間に余裕をもってお墓参りをしたいものです。

中には霊園やお寺などで借りられるものもありますので、次回のお墓参りのために覚えておくのも良いでしょう。

お花だけじゃない!お墓参りに必要な道具

お彼岸やお盆などで年に数回はお墓参りに行く機会があるのに、出かける時には「ほかに必要な物ってなかったっけ?」と毎回考え込んでしまう。

特にお墓が遠くにある場合は、忘れ物を取りに帰るなんて事はできないのでお出かけ前にしっかりとチェックしたいものです。

お供え物

ろうそく・マッチ・線香・花・お菓子・果物・ジュースなど

掃除道具

  • ほうき・ぞうきん・メラミンスポンジ・たわし・ハブラシ・ゴミ袋
  • 軍手や剪定ばさみなど(草むしりが必要な場合)
  • ざる(玉砂利を敷いている場合)

メラミンスポンジは水を含ませてから使うようにしてください。
金属製のたわしは墓石を傷める原因になってしまうので使わないようにしましょう。
普通のたわしも力いっぱいこすらないようにしてください。

その他

宗派によっては数珠を使う場合もあります。

個人的にあると便利だと思うのはウエットティッシュです。
墓石を拭いたり、草むしりをしていると手が汚れてしまうので、お墓参りの際には必ず用意するようにしています。

お墓参りのマナーちゃんと守ってる?

お墓に到着したらいきなり掃除を始めていませんか?
実は意外と知られていませんが、お墓参りをする際には順序があるようです。
これを機会に覚えておくと良いでしょう。

手を清める

お墓参りをする際にはまず手を清めます。

手桶に水をくむ

墓石にかけるための水を汲んでおきます。

お墓の前で一礼してから掃除を始める

手を清めて、水を用意したらさっそく掃除を始めましょう。

はじめに墓石の周りの草むしりや掃き掃除を行います。
花立てに花が残っているようなら取り除いて、花立も洗います。

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墓石の周りがきれいになったら次はひしゃくで水をかけて墓石の掃除を行います。
スポンジやたわし、細かい部分はハブラシなどを使ってこすると簡単に掃除ができます。

掃除が終わったらお供え物を供えます

墓石の掃除を終えてからお線香やお供え物を供えます。

墓石に水をかける?かけない?

「墓石は故人やご先祖様そのものだから、頭から水をかけてしまうのは失礼」と聞いたことはありませんか?

初めて聞いた方は、ご先祖様をうやまう気持ちでお墓参りに来ているのに水をかけて、なんて失礼な事をしてしまったんだろうと後悔してしまうかもしれません。

でも、調べて見るとどちらが正しいという事はないようです。

水には心を清めるという意味があり、仏教では水はあの世での飢えや苦しみから救う供え物という意味が込められています。

一方で墓石が熱を吸収しやすい御影石の場合、滅多におこることではありませんが、炎天下の下で急に冷たい水で冷やしてしまうと石が割れてしまうという可能性があるため、水をかけない方が良いと言われています。

大切なのは水をかけるかけないではなく、ご先祖様と故人をうやまう心だと思います。
ただし、変色の原因になってしまうのでお酒やジュースなどはかけない方が良いようです。

まとめ

さて色々書かせていただきましたが、管理人がよく聞く小ネタを少し書きたいと思います。

管理人がお花を準備する時は、かなりしっかりしたお花(スーパーで売っているような物ではない)で、そのお花を自宅に持って行って仏壇にあげてもらう様にします。
仏壇はお家の中にあるので、大きいお花などを準備するとご家族が喜んでくれることが多いです。
また、お宅に持っていけば花筒の心配がないので、後は親族にお願いすることが多いです。
もし、お墓のお花が枯れていたなら活けてもらえますし、仏壇にそのまま飾っていただく事も多いですが、花を入れるところがない!なんて心配も自宅ならありませんね。

管理人の自宅周辺の風習がおかしいのかも知れませんが、お墓に直接行くよりも仏壇に手を合わせに行かせていただくことの方が多いです。
ご家族や親族の方と一緒に故人のお話をさせていただいたりします。毎度同じ話になってしまうかもしれませんが、ご家族やご親族の方は覚えていてくれる事を喜んでくださることが多いですよ。

お墓参りも仏壇に手を合わせるのも故人とのつながりではあります。
でもそれと同時に家族や親族などとのつながりにもなるので大切だなぁと感じています。

住職などのお話を聞くと、月命日じゃなくても、思い出した時や気になった時に寄って顔を見せに来てくださいという話を聞きます。
何も持っていなくても、ただ単に顔を見せに来ただけでもいいのかもしれませんね。

お墓参りとは言いますが、お宅に訪問するという気持ちをもって、お邪魔する際の粗相がないように気を付けたいものですね。


 

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