夏休みの自由研究をしようと思って、ブルーになっている人もいれば、今年はやる気満々でどこかのコンクールへ出してみようとか、学校での賞を狙ってみようと思っている人もいるでしょう。
親御さんの方が熱が入っていて、「今年はこのコンクールに挑戦するよー!」と言って子供を叱咤激励している方もいるかもしれません。
でも、いざ始めてみようと題材を考えると、なかなか浮かんでこない・・・。
今回は、そんな頑張りたいお子さんや親御さん向けに、過去の自由研究コンクール入賞作品の傾向と対策をまとめてみました。
題材を考える段階で、何かしら参考になると良いですね。
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まずはコンクールの主旨を確認しよう
一口にコンクールといっても、それぞれに特色があります。
コンクールであれば、その応募要項はしっかり事前に確認し、それに合わせた研究を行ってください。
学校が応募するのであれば、宿題が出される時に、「こんな感じで作ってください」という指定があるはずです。(学校からしか応募できないコンクールもいくつかありますが、個人で出せるものもあります。)
主旨がずれていては、せっかくの素晴らしい研究成果も、コンクールの結果としては無駄になってしまいますので、しっかりと確認して理解しましょう。
小学生低学年の入賞作品の傾向
様々な賞がありますが、どの入賞作品でも共通して言えるのは、「身近ななにげない疑問から、自分なりに試してみようとし、考察している」ことです。
幼児なら当たり前の事ではありますが、小学校低学年の時期の子供は、まだ知らない事がいっぱいあります。そしてなんにでも「これはなに?なぜそうなるの?」という疑問を身近な大人になげかける時期です。
小学生低学年の入賞作品では、そういった本当にちょっとした、「なぜ?なに?」と不思議に思った物事を逃さず覚えていて、独自の着眼点や発想から、調べてみようとしています。
しかも、一種類の調べ方ではなく、複数の角度や視点から、どうしてそうなるのかという結果の予想を立てています。
予想に近づけようと子供なりに努力し、失敗したならば、そこから次に何をすれば良いかを考え、反省点も含めて率直に自分の言葉でまとめています。
低学年なので、字もまだあまり上手でもありませんし、言葉もうまくなかったりしますが、そこはご愛敬。
大人でも気づかないような、子供ならではのハッとする面白い考え方や、オリジナリティの高い作品というものが、高い評価のポイントではないかと思われます。
小学生高学年の入賞作品の傾向
小学生高学年ともなると、ある程度論理的に物事を考える事のでき始める頃になります。過去の経過を見て、それなら次にはどうなるだろうと予測できるようになるのです。
そのためか、入賞作品の特徴も「今までの研究結果や経験を糸口とし、更に研究を深めて試行錯誤している」ものが多いようです。
小学校低学年で、なぜ?と思った研究などを発端とし、次の年も、また次の年もそこから更に発生する疑問を追求して行き、あるいは観察を続け、データを詳しく集めています。
調べ方も、図書館の本を使って調べるだけでなく、インターネットを使って調べてみたり、大人たちにインタビューして情報を収集したり、新聞や雑誌から得るなど、より幅広く、様々な情報を集めています。
しかも、データに関しては大人もうなるほどの細かなたくさんのデータを、しかも系統立てて収集し、まとめています。
今までの蓄積も含めてという事になりますので、数年かけて様々な方向へ考えを深めていった方が、より入賞に近づけるかもしれません。
中学生以上の入賞作品の傾向
中学生レベルになると、高度な実験や、新たな視点で物事を考える事が可能になってきます。
そのせいか、「オリジナリティあふれる観点から、今までのデータの蓄積プラス、新しいチャレンジを繰り返している」ものが入賞作品には多いように感じます。
過去のデータからの派生の方が有利かも、という点では小学生高学年と同じなのですが、新しいデータから自分なりの手法で努力して実験し、結果を導き出している様子をしっかりまとめられているものが、ポイントが高いようです。
また、特にオリジナル色が強いもの、その子供ならではのチャレンジの様子が評価されるようです。発想力が試されるのかもしれません。
コンクールによっては、別に過去からの蓄積をしなくても、中身の濃い実験ができていたり、考察ができていてまとめ方がよければ、高評価を得られているものもあります。
まとめ方、見せ方もポイントのひとつで、よりわかりやすく、きちんと筋道をたてて説明できているか、パッと見て興味をひくか、なども上手に考えて作られているようです。
まとめ
入賞作品の審査評などを見ていると、オリジナリティの高さと、わくわくしている事が伝わってくるかどうか、などが共通して評価が高いようです。
子供が好奇心を持って挑む事に対し、試行錯誤する過程を大事にしているのだろうという事が窺えます。
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つまり、結果が良いか悪いかはあまり評価には影響しなさそうです。
むしろ、それにより子供が何を発見したのか、何を得たのかを重視しているようです。
もちろん、目的の結果がものすごく良く、大発見につながる事も稀にはあるのかもしれませんが、それよりも、そこへ至るまでの経緯や、どのように考えたかが大事だという見方があるのではないでしょうか。
それはこの自由研究だけではなく、のちに大人になり、就職した後でも重要な、活躍できる考え方だろうと思われます。
それらを上手に率直にまとめて、レポートとして見せる手法については、それぞれのコンクールを主催している団体のHPなどでも見る事ができます。
子供の研究を間近で支えつつ、親も一緒に新たな発見をする喜びを共感できると、今年は充実した夏休みになれるでしょう。
楽しみつつ、子供と一緒に大人も成長できるような自由研究が出来たら、たとえ賞がもらえなかったとしても、人生においては満点の日々を過ごせたという事になります。
なんにしても、楽しい研究ができるといいですね。楽しいことが一番、です。
参照:自然科学観察コンクール
夏休みの自由研究コンクール・コンテスト 一覧