欧米化が進んでお米離れが進んでいるとはいえ、まだまだ日本人のソウルフード、主食でもあるお米。
古来から使われている米びつなどで保存していると、気が付くと・・うわ、カビ?虫?何かがわいている・・。
なんて悲しい思いをした方も少なくないのでは。
美味しく長持ちさせるには、最近話題のペットボトルで保存する事が良いらしいのですが、本当なのでしょうか。
どんな点が良くて評価されているのか、また、どこに気を付けて保存すると美味しく食べられるのか、ご紹介します。
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袋のままではなぜいけない?ペットボトルのメリットは何?
ふた昔前ならば、お米といえば、しっかりとした頑丈な茶色の米袋に入っている玄米を30キロ単位で購入し、各家庭で精米していました。今では、頑丈なプラスチック製の袋に詰められ、家庭で短時間で消費されやすい10キロ、5キロ、2キロ単位などで精米済みの物が売られています。
もちろん、今でも玄米で売られているものもあるのですが、とりあえず、ペットボトルに詰める保存方法というのは、30キロものお米は大変ですし、10キロ以下の物を想定していると思われます。
では、なぜ袋のままではいけないのでしょう。
家庭によっては、米袋から米びつなどに移さず、袋を開けて必要分を取り出したあと、そのまま口をふさぎ、台所の隅とかシンク下にしまっている場合もあるでしょう。
お米屋さんいわく、店で売られているプラスチック製の袋には、ごくごく小さな穴が開いているのだそうです。米袋を積み上げた時に破損しないようにしているのです。その穴から、害虫が侵入したり、カビ菌が入って増殖する場合があるので、袋は家庭での長期間の保存にはむかないのです。
その点、米びつも似たような状況になり得ます。密封したつもりでも、空気に触れる部分は多くありますし、容器の隙間などから害虫は入ります。
そこで現代のなんにでも使える便利グッズ、ペットボトルの登場です。
密封もできて、軽いので出すときも片手でさっと出す事ができ、あらかじめ印をしておけば計量カップも不要となります。何より良いのは、立てても横にしても置けて、邪魔にならない大きさという事です。
ペットボトル保存のデメリットはないの?
そんな便利なペットボトルにも、弱点はあります。
まず、口が狭いので移し替えが面倒、と考える人も少なくないのではないでしょうか。
漏斗などを使えば比較的楽に移せるとはいえ、米袋から直接入れようと思うと、こぼれたり倒れたりする場合もあります。軽量しながら、印を付けつつ入れようと思うと、なかなか時間がかかる作業でもあります。
次に、ペットボトル自体を綺麗に洗い、完全に水気や臭いをなくしてから保存するのでなくては、かえってお米をまずくさせたり、カビの原因になったりする点です。
綺麗に洗ったと思っても、実際には微量の残りかすがどこかにあるものです。完全に水分を飛ばそうと思えば、ひっくり返しておいておかなくてはなりませんが、それもうっかりしていると、少しだけどこかにひっかかって残ってしまう場合もあり、丁寧な作業を心掛けなければならないという点では、若干時間がかかります。
そこで手間を少なくするためにも、保存に使うペットボトルは、ジュースでもスポーツドリンクでもなく、水が入っていたものを選ぶと良いでしょう。
ペットボトルには詰めた。では、それを置く場所は?
お米を単に保存するだけならば、ペットボトルは気密性も高いので、どこに置いてもよさそうです。
しかし、より美味しく、鮮度を保って安全に保存したいのであれば、気温15度以下で、温度変化が少ない所が良いのだそうです。
つまり、その条件に近く、どの家庭でもあるだろう場所といえば、「冷蔵庫」という事になります。
しかも、野菜室が一番その条件に近いです。
ペットボトルの利点の一つが、横にしても縦にしても置きやすい事ですから、冷蔵庫に入れるにしても、綺麗に入りやすいのです。もちろん、ご家庭に、条件に合致した冷暗所が他にあれば、そこへ置きましょう。
そしてもう一つ気を付けたいのが、お米の継ぎ足しです。
ペットボトルから出して使ったあとは、全て使い切るまでは、継ぎ足さないようにしましょう。米びつなどでもそうなのですが、古い米に新しい米を継ぎ足す事でお米の粉ができ、その粉が風味を損なう一因だったりします。
それ以前に、ペットボトルで継ぎ足してしまうと、どの日に購入したものなのか、混ざってしまってわからず、鮮度が保ちにくくなりますよね。
一度使い切ったあと、綺麗にまた洗って干してから再使用するようにしましょう。
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まとめ
お米の保存方法はいろいろありますが、保存容器もそれに合わせて様々なものがあります。
軽さと気密性があり、臭い移りを防いでくれてどこにでも置きやすく持ち運びしやすいとなると、ナンバー1保存容器であり、保存手段だと噂されるのも頷けます。ただ、他にも、同様の、お米専用のプラスチック製容器は売られていますし、瓶容器なども同様に優れているので、必ずしもペットボトルが最高だというわけではなさそうです。
一人暮らしとか、少人数の、あるいはこまめに少しずつお米を買う家庭では、ペットボトルをお米保存に再利用するのは賢い選択です。水を定期的に買っている場合は、なおさらお得でエコな取り組みです。
ただ、大人数でまとめてお米を買う場合にはむかないので、別の方法を検討しましょう。
他の生鮮食品に比べると、比較的保存期間が長いのがお米なので、できるだけ美味しい状態を保つには、冷蔵庫の野菜室が保存に最適です。冷蔵庫で虫をわきにくくさせつつ、温度を一定に保ってカビを防ぎましょう。
ちなみに、一度冷蔵庫に入れて保存するようになったあと、室温でまた保存しようとするのは、結露してカビが生える原因になるのでやめましょう。
お米の虫にも、カビにも悩まされず、美味しく食べたいという想いは、お米好きの人間共通の願いではないでしょうか。まだ試したことないという方は、一度試してみては、いかがでしょう。
想像以上の甘みのあるおいしさが長続きする事に、もしかしたらやみつきになるかもしれませんよ。