スキンケアでも「洗いすぎは肌を乾燥させるから朝の洗顔は水だけ」といった方法を実践している女性もいますね。
その洗髪版ともいうべき「湯シャン」。
正しいやり方や、その効果のほどは?
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Contents
シャンプーを使わないで「湯シャン」?
耳慣れないと「何のこと?」と思える湯シャン、なんと文字通り「お湯だけでシャンプー(洗髪)する」というもの。
芸能人ではタモリさんが「湯シャンの元祖」とまで言われるだけでなく、福山雅治さんや海外ではミランダ・カーさんなどの有名人でも実践している人がいるといいます。
書籍では宇津木龍一さんの「シャンプーをやめると、髪が増える」(2012年角川書店刊)などが有名でしょうか。
日本初のアンチエイジング専門施設である北里研究所病院美容医学センターの創設者であるという宇津木さん。
その著書では、出版社からのコメントとしてこんなものも。
担当編集はシャンプーをやめて7ヶ月(発売時点)。ニオイもベタつきも気になりません
制作を進めるうちに編集部にどんどん広まって行った「脱シャンプー」の輪引用「amazon」
気になる湯シャン、ホントに効果はある?
そもそも湯シャンってどうしていいって言われてる?
湯シャンの効果としてよく言われているのは抜け毛の防止。
シャンプーなどに含まれる界面活性剤などの成分によって、頭皮が「洗いすぎ」の状態となり乾燥や肌荒れの状態になるのだとか。
その状態を防止・改善できるというのが基本にあるようです。
洗いすぎになることによって起きる頭皮の皮膚トラブルとしては
- 皮膚常在菌の不足
- 頭皮がもともと持っている皮脂や保湿成分が不足する
というものが大きなところです。
皮膚を守る働きを持っている「皮膚常在菌」が必要以上に洗い流されてしまうことによって、ウイルスやアレルゲンが侵入する原因に。
皮脂や保湿成分が洗い落とされてしまうバリア機能が低下した状態になった頭皮では、乾燥やかゆみなどを引き起こします。
それらのトラブルへの対策として、頭皮の状態を本来の健康な状態に戻すことが「湯シャン」の目的であり、抜け毛が減るといった効果につながっているんですね。
抜け毛防止ということは、湯シャンは男性向き?
抜け毛防止という効果を聞くことが多い湯シャンですが、実は女性の髪にもメリットの大きい湯シャン。
一度やってみて挫折したものの、失敗理由が分かって再開
湯シャン19日目にして、友達から
「前よりやわらかく感じる」「つやが出たね」「サラサラ~~!」と驚かれることに
湯シャン300日後の BEFORE ←→ AFTER!
【開始前】
【開始後300日経過】
ちょっと信じがたいくらいですが、同時期にヘナで白髪染めを始めたとのことですが、その差は歴然。
湯シャンを始めて約1年なので私の髪の毛も根元から14cmくらいまでは湯シャンで生えた髪の毛
耳の上辺りは艶やかな、まさに健康な髪の毛って感じですが、耳の下辺りからからは少しパサつきが
この辺りはまだ湯シャンをする前の髪の毛
この写真を公開した方は湯シャンだけでなく、さまざまなケミカルなものを入れないなどの方法をいろいろ実践していらっしゃるとのことなので、ご本人もおっしゃる通り湯シャン限定での効果ではないかもしれません。
しかしこれだけの効果、またはこれに近い効果があるとしたら・・・トライする価値アリ、ですよね。
ただシャンプーを使わないだけじゃない、湯シャンの正しい方法!
どんなに優れた方法でも、やり方などに問題があれば期待した効果が得られなかったり別のトラブルの原因となることも。
正しいやり方として紹介されている湯シャンのポイントをまとめてみましょう。
湯シャンのやり方、4つのステップと3つのポイント
単純に言えばお湯だけで髪を洗う「湯シャン」。
湯シャンのステップは4つ。
- 髪を洗う前にしっかりブラッシングをする
- 35~40℃のお湯を使用する
- お湯で流しながら指の腹で適度にマッサージをする
- 湯シャン後は丁寧に乾かす
ブラッシング
湯シャンで実はもっとも大切なんじゃないかといわれるのがブラッシング。
丁寧にブラッシングをすることで、髪についた皮脂やホコリといった汚れをある程度取ることができるうえ、頭皮を刺激するマッサージ効果も。
使用するブラシは獣毛のものがベストという方が多いよう。
また髪の長い女性などでは、獣毛などのブラシの前に木製の粗目のクシでよくといてからという方もいました。
お湯の温度
お湯の温度は諸説アリ。
少なくとも40℃を超える高温では、かえって頭皮が乾燥したりとトラブルになったという方が多くいます。
宇津木式湯シャンで推奨されるのは34~35℃。
しかしそれではうまく余分な皮脂が落ちていないようだという方もおり、これもまた脂漏性皮膚炎などのトラブルに。
最終的な温度設定はその人の体質によって異なる
私は38度くらいのぬるま湯を狙って湯シャンして
皮脂が落ちすぎて頭皮が乾燥しているのが分かるようになったので、いくらか温度を下げています
自分に合った温度をやりながら見つけるのがベストなようです。
しっかり乾かす
シャンプーで洗うときでも同じことが言われますが、まずはタオルドライでしっかりと水分を取ること。
シャンプーやコンディショナーなどに含まれる成分にはコーティングの役割をするものが含まれていますが、湯シャンの場合はそれがありませんよね。
洗いたてのキューティクルの開いた状態、しかもコーティングなしの無防備な状態。
髪をこすらないようタオルで包むようにポンポンと水分を取る、といったポイントは、シャンプーを使っているときよりもより気をつけたいポイントです。
気になる!湯シャンのココどうなってるの?
シャンプーを使わない湯シャンでは、使わないことによるメリットが言われてはいますが、使わないことによるデメリットや悩みが発生することってないんでしょうか?
湯シャンにまつわるちょっとした疑問の湧く「そこんとこ」を調べてみました。
トリートメントはどうするの?
湯シャンというと、シャンプーやリンス・コンディショナーの類も使わない、ということは・・・トリートメントってどうしているんでしょうか。
女性なら特に、トリートメントもなしで本当に湯シャンだけで大丈夫なもの?と半信半疑な気持ちにもなりますよね。
経験者の中にはこんな意見の人もいます。
湯シャンの効果を出したいのであれば、 洗い流さないトリートメントは使ってはいけません
洗い流さないトリートメントにも界面活性剤は入っています
シャンプーよりはダメージが少ないとは思いますが、確実に頭皮と髪にダメージを与えます
この解消のためには「お湯の温度を下げる」「髪を洗う時間を短くする」「ブラッシングをまめに」といった湯シャンの方法の見直しが有効なのだそう。
またこの方は、どうしても気になるときには椿油を毛先にだけつけることはあるのだそうです。
基本的には湯シャンで髪のツヤやうるおいをもたらすのは、自分の頭皮からでる「皮脂」によるものと考えられています。
シャンプーなしでコンディショナーだけするという考え方も同様に、湯シャンを実践している人たちからはおすすめされないことが多いですね。
湯シャンVS抜け毛防止シャンプー
湯シャンによる効果のひとつとしてよく言われるものに「抜け毛が減る」というものがあります。
しかし世の中には「抜け毛防止シャンプー」というものも存在しますよね。
このふたつ、実際にはどちらの方が効果があるのでしょうか?
その違いが出るポイントは2つ。
1つは、特に若い女性の場合では皮脂の分泌が盛んであるために湯シャンだけではどうしても皮脂が毛穴に詰まりやすくなるという点。
これは脂性肌の人にも言えることですね。
どちらかといえば乾燥肌の人向きの湯シャン、体質・肌質によっては抜け毛対策は低刺激のシャンプーや抜け毛防止シャンプーに軍配が上がることもあります。
2つめは「原因は界面活性剤だけとは限らない」ということ。
湯シャンの話題では「界面活性剤は肌に良くない」という点が強く言われることが多いのですが、実際には界面活性剤が抜け毛を促進するといった研究結果などがあるわけではなく、「そう考えられている」というもの。
抜け毛の原因そのものも、ひとつだけではありません。
ストレス・食生活・ホルモンバランスの乱れや生活習慣といったことも考えられるというのが実情です。
またこれらが複合的に原因となっていることも考えられます。
あくまでも原因次第ですから、湯シャンが功を奏することもじゅうぶんあり得ますが、実際には5分と考えておくべきでしょう。
湯シャンってニオイは大丈夫?
男性芸能人で湯シャンをしていると公言している人にも、実は定期的にシャンプーで洗う日があるという話があります。
否定的な意見とも言えますが、「臭ってますよ・・・」という人も。
本当は臭ってるけど言えないです。
聞いてきた人を傷つけたくなくて、言葉を選んだり濁したりしてます。
たまに湯シャンの方でなんとも言えない獣臭い匂いを発している引用「発言小町」
湯シャンをしている人の中にも、やはり気になったので対策をしているという人はいました。
やはり夏場は、汗をかいたときなどは、くさいような気がしました
シャンプーしてても臭いがあるものだけど、その臭いとはなんとなく違う
頭皮の臭いは、朝晩2回丁寧に湯シャンすればほとんど気にならない程度に
体臭そのものにも個人差があるものですし、自分では気づかないことや周囲が遠慮して実は言わないでいるだけ・・・ということも。
特に梅雨どきから夏場といった蒸れたり汗をかいたりしやすい時期には、しっかり対策するようにした方が安心ですね。
湯シャンで重要なブラシ、何がいいの?
湯シャンをするうえで、シャンプー前のしっかりとしたブラッシングは非常に重要だと言われています。
お湯だけである程度汚れは落とせるものだとは言っても、油汚れのキツイ食器は先にお湯につけたり拭き取ったりしてからの方がラクに洗えるのと同じように、事前にホコリなどしっかり落としておく必要があります。
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「湯シャンは皮脂を落としすぎなくて頭皮に良い」とは言っても、お湯をかけている時間が長すぎたりすればやはり残すべきぶんまで落としてしまうことにはなります。
そういった観点で重要なブラッシング、ブラシはどのようなものが良いとされるかというと、最もよく言われるのは獣毛ブラシ。
獣毛ブラシは豚やイノシシといった動物の毛が植毛されているもの。
注意点としては密度が高いものが多いために濡れた髪に使用するには摩擦が強すぎるという点と、毛量が多い人では使えないことも。
しかし静電気を起こさない素材でもあるため髪が傷みにくく、やわらかいので頭皮も痛めにくいのが特徴。
髪をさらさらツヤツヤにしてくれる効果もあります。
性質としては豚毛の方がより静電気は起こりにくく、猪毛の方が硬いという特徴があります。
毛量の多い人が獣毛ブラシを使う場合には、歯(植毛)が粗めの猪毛のものが良いそう。
確かに毛量多めである管理人も、いただきもので目の細かい豚毛ブラシを使ったことがありますが、まるで地肌に届いている感じがせずお蔵入りになったことがあります(笑)。
湯シャン実践中という人の中には、まずは粗目のクシで梳いておいてから獣毛ブラシという人もいます。
湯シャンでよくある悩みである「かゆみ・フケ・ベタつき・ニオイ」といった問題は、ブラッシングで大部分が解消できるとも言われるほどですから、合うブラシをしっかり選んで念入りにブラッシングしたいですね。
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もうシャンプーもトリートメントすらも要らない?!「湯シャン」の効果
抜け毛が心配な男性だけでなく、健康でキレイな髪を目指したい・保ちたい女性にとっても効果が期待できる湯シャン。
海外では「ノー・プー(No poo)」と呼ばれ、ノー・プー派として知られているジェシカ・シンプソンさんは普段は湯シャン、月に1回くらいシャンプー、という話も。
コンディションによっての使い分けをしても良いみたいですよ。