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子どもがいる家庭でも安心のハッカ油を使ったムカデ対策
部屋の中でくつろいでいるときに、何かふと目に入る黒い影。「ん?気のせいかな」なんて思っていると、今度はカサカサと物音が聞こえてくる。「えっ、ゴキブリ?」。近くにある雑誌などを持って恐る恐る近づいてみると、そこにいたのは、くねくねとカラダをくねらせながら、動いている物体が? 「何これ?」「もしかして?」「これが、ムカデ!!」。記憶の片隅にもなかった予期せぬ来訪者の到来に、思わず、雑誌を振りかざした手もそのままの状態でフリーズ。「えっ、叩いていいのかな?」「反撃されたら怖すぎる!」「何にもしないから出て行って!」。頭の中をいろんな思いと願いが錯綜したまま、部屋の隅からどこかへ消えていったムカデを呆然と見送った経験はありませんか。知っているようで知らないことが多い未知の生物「ムカデ」の生態や、小さなお子さんがいらっしゃる家庭でも安心して使えるハッカ油を使った虫よけの作り方を対策もまとめて紹介しちゃいます。
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ムカデはジメジメしたところが大好き
どうして、自然の豊かな場所にしかいないと思っていた「ムカデ」が家の中に? そうですよね。どうしてムカデがこれまで入ってこなかった家の中にいるのかというと、本来は外の土の中や石の下にいるムカデは、ジメジメとした場所が好きで、夜になると行動を開始! 梅雨の時期や台風など家の中がジメジメしているときなどには特に、食べ物や水を探しながら、その素早くて高い跳躍力を併せ持つ、抜群の行動力を駆使して家の中に侵入してしまうのです。ムカデはニンジンやリンゴも食べますが、ゴキブリも好んで食べます‼ 家の中がジメジメしていて、カビが発生して、そのカビを食べるダニが増え、さらに、そのダニを食べるゴキブリが増えたりすると、ムカデもゴキブリを追って家の中に侵入するという「食物連鎖」があなたのお家でも発生してしまうのです。うーー。
見ないふりができない毒を持っているムカデ
しかも、ムカデは木にも登れて、壁も容易く這い上がります。目は見えないものの、空気の流れやにおいを感知して、玄関や窓からだけでなく、住宅の基礎にある換気口や、キッチンやお風呂などにある排水溝すき間、エアコンの換気口や、照明の取り付け部分のすき間などから侵入してきてしまうのです。困ったことに、ただ、気持ち悪いだけでなく、ムカデは毒を持っています。鋭い牙に毒アゴを持っていて、かみついて、ハチと似たような成分を持つ毒を注入します。かまれてしまうとかまれた部分に激痛が起きるほか、まれに、頭痛や発熱、嘔吐などの症状も引き起こす場合があります。小さなお子さんがいる場合は特に、気持ち悪いからといって見て見ぬふりはできない本当に厄介な虫なんです。
知っておこう4つのムカデ撃退法
ムカデの主な撃退法は①とにかく叩きつぶす②市販の殺虫剤を使う③トングなどでつまんで屋外に出す④熱湯をかけるの4つ。①の叩きつぶすは若干の勇気と決断力、ムカデに逃げられないうちにヒットさせる身体能力も必要でしょう。②の市販の殺虫剤を使う場合は、①の叩き潰すよりも精神的な負担はちょっとだけ和らぐと思います。ただ、市販の殺虫剤が無い場合や、小さなお子さんやペットなどがいて使いにくい場合もあります。そんな場合には、一瞬にして凍らせてしまう「凍殺スプレー」が市販されているので、そちらを使ってみることをお勧めします。③のトングなどでつまんで屋外に出すは、どうしても駆除したくない方向け④の熱湯をかけるは、ムカデは熱湯をかけると即死するという特性を活かした駆除法ですが、室内で熱湯を振りまく訳にもいかないはずなので、トングなどでつまんで、熱湯を入れたバケツなどに入れるという方法が現実的です。
もう二度と家に入らせない!ハッカ油を使った防除法
必死の想いで撃退した後、誰もが「もう二度と入ってきてほしくない」と願うはずです。ムカデの寿命は6~10年で、外に出たムカデがいつ、戻ってくるかも分かりません。家の中に入って来られないようにするためには「進入防止駆除剤」をまくのが一般的ですが、ペットを外で飼っている場合や、小さなお子さんが心配という方も多いと思います。「ゴキブリホイホイ」のようにムカデを駆除する「容器タイプの毒餌剤」も安心して使えますが、もうちょっと家自体の防御力を高めないと安心できないと思うひとも多いと思います。そんなときに安心して使えるのが、「ハッカ油」を使った防除法です。
ハッカとはミント。さまざまな使い方ができるハッカ油
「ハッカ油って、そもそも何なの?」「しかも、それがムカデに効くの?」と思われるのもしょうがないでしょう。だって「ハッカ油」を目にすることも、使う機会もそんなにないですよね。「ハッカ油」のもととなる「ハッカ」とは、シソ科の植物の総称のことを言って、日本語では「薄荷(ハッカ)」、英語では「ミント」と呼ばれています。「なんだミントのことか~」と思いますよね。ハッカ油は、ハッカから抽出したオイルのことで、ハッカ草から1~2%しか取れない貴重なものです。ちょっと前までは、なかなか手軽に購入できる場所がありませんでしたが、今では、薬局やドラッグストアでも1本(200ml)、500円~700円程度で販売されています。今回は、お子さんやペットがいる家庭でも安全に使えるような防除剤を用意したいので、口やカラダの中に入っても大丈夫な「和種ハッカ油」や「食品添加物」と記載されたものを使います。この場合はちょっと高めで、1本(200ml)で1000円を超える値段になります。じつは、このハッカ油は、お風呂に入れてスッキリとした「ハッカ風呂」を楽しめたり、消臭効果のある「ボディーソープ」にしたり、口臭予防にも、枕に垂らしてアロマ効果を得たりと、さまざまな効能と使い方ができる便利なオイルなんです。
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ムカデはハッカのスッとするにおいが大嫌い!
このハッカ油がなんでムカデの防除につながるのかというと、ムカデがハッカ油の「スッとするにおい」が嫌いだからです。殺虫効果はありませんが、ハッカ油のにおいがあるところには寄り付かなくなります。ムカデだけじゃありません。ゴキブリ対策のほか、蚊、ダニ、アリ、ハチ、カメムシ、クモ、ネズミも、この「スッとするにおい」が大嫌いなので、あなたが嫌いな虫などをほぼ寄せ付けないオールマイティーなパワーを発揮してくれます。ただ、ネコは解毒作用のある「グルクロン酸」を人間と違って持っていないために、ハッカ油を舐めたりすると肝機能障害を起こす可能性があるので、ネコやグルクロン酸を少量持っている犬も、家の中で飼っている場合は、このハッカ油を使った防除法を使うことはできませんので、ご注意ください。
虫よけ効果抜群のハッカ油スプレーを作ろう!
さて、いよいよ、ハッカ油を使った防除法の仕方になりますが、ずばり「ハッカ油スプレー」を使って行います。面倒なことはありません。100円ショップなどに売っているスプレーボトルに、「無水エタノール」を10ml入れて、次にハッカ油を60滴たらして軽く振って、エタノールとハッカ油を混ぜて、最後に精製水(水でもOK)を90ml入れてやさしくシェイクしたら出来上がりです。順番を間違えると、うまく混ざり合わないことがあるので、順番どおりに入れて混ぜるのがコツです。ハッカ油は北見ハッカ通商の「ハッカ油」が天然成分100%なので人気です。
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※ハッカ油で作る手作りの虫除けスプレーの作り方 効能&効果は?
侵入しそうな場所にスプレーしてムカデをシャットアウト!
ハッカ油スプレーができたら、あとはこれを、先ほど説明したムカデの侵入経路となりそうな、玄関やサッシ、網戸、浴室や台所の排水ホースのすき間、各部屋のドアの下などにシュッシュとまくだけ。ただ、ほぼ、毎日まく必要がありますが、ムカデの生殖行動が活発になる5~6月と、子どものムカデが親離れする9~10月に侵入する機会が増えるので、この時期に集中してまくだけでも防除には効果があります。どうですか? ハッカ油に弱いということを知っただけでも、ムカデに会っても平常心を失わずに対処できそうじゃありませんか。ムカデだけでなく害虫全般に虫よけの効果がある「ハッカ油スプレー」を作って、もしもの時に活用してみてください。