ハッと気づくともう夏休みもあと数日となり、
自由研究の宿題、やるのをわすれていた!という人。
あるいは、忘れてはいないけれど、「自由」ならではの迷いで、一体何を題材にすればよいのか、
何から手を付ければいいのかわからない人。
子供が、なかなかやろうとしないけれど、
どう支援してやればいいのかわからない親御さん。
大丈夫です!今からでも遅くないです。
なんでも、やろうと思えばなんとかなりますよ(笑)
そこで今回は、簡単ですぐにでもできちゃう方法&例をご紹介します。
ただし、簡単ですぐにできちゃうという事は、コンクールなどで賞を狙う人向けではありません。あくまでも、宿題をとりあえず及第点レベルでこなすためのコツをご紹介します。
それでも、今回はこれらを参考にして、間に合わせで作っておき、来年以降、それをベースに深く掘り下げていくなどすれば、やがては賞も狙えるかもしれませんよ。
考えるより、まずはやってみましょう!
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Contents
ステップ1.題材を決めましょう(所要時間5分)
「自由研究」と一口に言っても、学校や教科によって、様々なものがあります。
例えば、理科、工作、社会などは代表的なものですが、科学、算数、環境など、今や様々な分野で宿題として出される可能性のある時代になってきました。
そこで、まずは、何の教科で出された宿題なのか?を確認しましょう。
たまに、本当に自由になんでもいいので「自由研究」をしてください、といった課題を出す学校もありますが、その場合は楽だと思います。
なんでも良いのであれば、まずは、自分(お子さん)の大好きなものは何なのかを思い起こしてください。
何かの教科であれば、その教科で今まで習ったものの中で、比較的好きだったものや、興味があったものはなんだったのかを思い出します。
そして、思い出したり、思い浮かべられた物を、そのまま題材にします。
例えば、理科の何かの実験が好きだったとします。
その実験をした内容の中からひとつでもいいですし、実験道具そのものでもいいです。
「顕微鏡」が印象的だったので、それにしようと考えた、でもいいですし、水の流れが不思議だったので「水の流れ」にしよう、でも良いです。観察が好きで、朝顔が記憶に残っていれば、「朝顔」でかまいません。
時間がないわけですから、直感的に、ぽろっと思いついたものをそのまま題材にしてください。
ここまでを、5分ほどでできれば良いでしょう。
ステップ2.題材にする物を真似て作ってみよう(所要時間30分)
作るといっても、できるだけ単純なもので立体的に作ります。
家の中にある、折り紙やらくがき帳などの紙類、糸やペットボトル、牛乳パックなどなんでもいいですが、それらとはさみとセロテープだけで作ってみます。
いい材料が集まらなければ、単純に、新聞か、広告紙か、古いいらなくなった雑誌などを使ってみてください。
例えば「顕微鏡」ならば、どんな形になっていたのか思い出しながらでも良いですし、教科書に写真などが載っていれば、それを参考にしても良いです。
「水の流れ」のような流動的なものでも、一瞬の状態を思い出しながら、できるだけ形を近づけられるように再現してみてください。
本物そっくりに作る必要はありません。
思い出しながら、どんな特徴をどんな風に作れば真似できるかな?と想像しながら作ります。
このステップは、その物が大好きかどうかで、作る時間が変わってきます。
好きなものの事はよく覚えていますので、なんとなく作るだけでわくわくしてきます。
失敗しても、大丈夫です。
むしろ、失敗する方が大事です。
作る過程を覚えておき、簡単にでかまいませんので、メモに残しておきます。失敗した経験もメモに入れておき、あとでまとめの際に使います。
ここまでで、30分ほどでできると良いでしょう。
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ステップ3.文章や画像でまとめてみよう(所要時間1時間~)
自由研究の中で、わりと時間がかかるのが、文章にまとめる作業です。
宿題の条件に、「原稿用紙にまとめるように」等のフォーマットやまとめ方の指定が書いてあるのであれば、そちらに合わせてください。
ここでは、説明のために1枚の大きな紙にまとめる事をおすすめしますが、どういうものにまとめようと、やることはさほど変わりませんので安心してください。
さて、1枚の大きな紙を用意したら、まとめ作業の時に、大きく4つのスペースに区切ってください。
次からは、この4つのスペースに何をどうやって書いていくのかを説明していきます。
「まとめるっていったって、どうやって書いたらいいの?」
初めて取り組まれる場合には、わからないですよね^^まとめは大体の要領が決まっていますので、フォーマットをいくつか眺めておくと、なんとなくまとめ方のコツがわかってきます。
インターネットで調べると、まとめるためのノウハウが、結構たくさん詳しく書かれてありますので、それらを参考にしていただくと良いです。
1番目のスペースに書くもの:なぜその題材にしたのか
最初のスペースには、その題材を選んだ理由を書きます。
今回の流れでいえば、「好きで興味があったので、身近な材料で作ってみようと思いついた」というような事を書きます。
特に細かく書く必要はありません。
例で言えば、
「理科の実験の時に使われていた顕微鏡が面白く、その作りが不思議だったので、自分でも近いものが作りたいと思いました。しかし、本格的な材料で作る前に、まずは家にある材料で似たようなものが作れないかと思い、作ってみました。」
といった程度でかまいません。
そして最後に、同じスペースの中にどんな感じの物ができそうか、完成予想図を描きます。
これも上手に緻密に描く必要はありません。もしも、「こうやったら作れると思う」という簡単な設計図が描ければ、それも書いておきます。
2番目のスペースに書くもの:材料は何を使うのか
ここには選んだ題材を作るために使った物を書きます。
参考にした写真や資料があるなら、それも書きます。
イラストなどを交えたり、カラフルにすると、より見やすく、スペースも埋まりやすいです。
インターネットで検索した画像などがあれば、それを印刷し、はさみで切り抜いて貼り付けてもよいです。
この時に、「これは自分のイメージ通りだ」とか「これなら選んだ材料で作れると思う」など、思ったことをメモしていってもいいでしょう。
例えば、完成図のパーツごとにマジックで矢印をつけ、「ここには段ボールを使う、絵具で彩色する予定」とか、メモを書き込んでいくとわかりやすいです。
3番目のスペースに書くもの:完成品をのせる
できあがった作品の写真、又はイラストを張り付けるか、描くかします。
少しかさ張りますが、実際の物を工夫して直接貼ってもいいかもしれません。
4番目のスペースに書くもの:作業のまとめを書く
作成中にメモをした、どのようにどんな順番で作ったのか、また、作る過程でどこが難しかったか、どこをどのように工夫したかなどを書き、失敗した所や、反省した点も書きます。
ついでに、もし他の材料を作ってするなら、どんなものになりそうか、次があるならどのようにしてみたいかを、書きます。
凝った文章にしなくて良いです。簡単に、思ったことをそのまま書くようにします。
最後に、タイトルを決めて、一番上に自分の名前と共に書きます。
「〇〇の不思議」でも、「〇〇を作ってみた」でも、作っている時に思った疑問でも、なんでもいいです。
これで完成です。
ここまでで、おそらく1日かからずに出来上がるでしょう。
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まとめ
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色んなものが便利になってきた現代では、本屋さんにこの時期行けば、自由研究に関する本や「自由研究キット」が山ほど並んでいます。
いまではAmazonでも自由研究キットなどの紹介をしていますので、こういったものを購入して作ってしまうのも手。
ポイントは最後のまとめ作業なので題材はなんでもいいのだ
博物館や図書館、あちこちの工場見学や催し物などでも、自由研究のネタになりそうなものがたくさん企画されていますし、ネットでも「簡単にできる〇〇」は、画像付きで山ほど検索できます。
ただ、それらに頼らなくても、本来は自由な研究なのだから、題材はそのへんにいっぱい転がっているのです。
思い浮かべられないのは、日々疑問に思っている事をすぐに忘れてしまうのと、変な固定概念で、この題材だとちゃんとした研究にならないと思い込んでいるだけなのです。
過去の受賞作品を参考にしてみるのもよい
過去の受賞作品を見てみると、題材は本当に自由なんだ、自由に考えていいんだ、ということがよくわかると思います。
例えば、愛知県の中学生村田 一真さんの作品を見ると、題材は「走れメロス」という文学作品です。この作品の中で、メロスは人質になってもらった親友を助けるために懸命に走りぬいた表現がされていますが、村田さんはメロスが走った勢いはどれほどのものだったのか、どれくらい頑張ったのかを数値で検証してみようとしました。
そこで、作品中の文章表現から実際の時間を予想し、仮説を立てて検証していきます。
その結果、なんとメロスは全然頑張っていなかった!という結論に(笑)
しかもその感想の中には
「走れメロス」というタイトルは、「走れよメロス」の方があっているなと思いました。
という秀逸な感想まで。
講評でも
読んでいてとても楽しい作品です。
と言わしめるまとめ方は、実際に見てみると納得ですよ ^^)
さいごに
ここでご紹介した、単純に、「何かの物を真似して制作する」というものは、一見すると研究ではないように思えるかもしれません。
ですが、人は、何かを作る時には、色んな事を考えます。
自覚していないかもしれませんが、小さな疑問がたくさん出てきます。
そして、「物づくり」とは、化学でもあり、観察でもあり、環境学でもあり、どの教科にも通じるすぐれた研究なのです。
模倣(まね)をする事で、違いに気付く事ができ、より深くその物の本質を考えるきっかけになります。
それらを、率直に、綺麗な文章などでなくてかまいませんので、感想を書き、失敗から学んで次に繋げる事ができれば、それだけでオリジナルな研究成果となります。
もし、子供さんにアプローチしたい親御さんがこれを見て実行するなら、「好きなものはなあに?」「じゃあ、それを新聞で一緒に作ってみない?」という声掛けだけで、充分です。
あとは、まとめ方を少し示してあげれば、考え、行動するのは子供さんです。
もしここまで読んで興味を持ったなら、ぜひ試してみてくださいね。