老化の原因「糖化」って?
からだを老化させる原因として、これまで「酸化」がその原因と言われてきました。
ところが最近、「酸化」だけではなく「糖化」が肌の老化をはやめているということが分かっています。
「糖化」は肌をくすませたり、ハリや弾力を低下させたりという、若々しさを保ちたい人には恐ろしいもの。
いったいどういったものなのでしょうか?
甘いもの好きな管理人としては、なんとか予防法を知りたいところです。
そこで、今回はこの甘いものと糖化の関係、糖化の予防方法を徹底リサーチしてみました!
甘いものは、茶色くなり、固くなる?
こんがりと焼けたトーストや、さくっと揚がったフライの衣。目にもおいしそうで、食欲がそそられますよね。
この、きつね色に変わることが、糖化(メイラード反応)の状態です。
糖化とは、糖分とたんぱく質が結びつき、固くなる状態を指しています。トーストやフライの衣が、香ばしい茶色になり、かりっと固くなる。これと同じことが、わたしたちの肌でも起こっているというのです。
糖化のメカニズムとAGEs
血糖と糖化
わたしたちのからだは、食事に含まれる糖をエネルギーとして使っており、血液中には常にブドウ糖が含まれています。これが、いわゆる血糖です。
そして血糖が皮膚などのたんぱく質と反応することを糖化と言います。
人の体には15%のたんぱく質が、血中には70~109mg/dl(空腹時の血糖値)が含まれており、糖化反応はわたしたちの体内で常に起きています。
糖化を決定づけるのは?
たとえ体内のたんぱく質が糖化しても、初期の段階で糖の濃度が下がれば、元の正常なたんぱく質に戻ることができます。しかし、糖にさらされたまま一定の時間が経過すると、たんぱく質は毒性の強い物質に変化してしまい、元に戻ることができなくなります。
この糖化によってできる物質は、AGEもしくはAGEs(Advanced Glycation End-products)、糖化最終生成物と呼ばれ、体内にたまるほど老化が加速すると言われています。
「糖化」と血糖値の高さとの間には、深い関係があるのです。
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糖化の2つのリスク
糖化が老化を引き起こすことは分かりました。
では、具体的にわたしたちのからだにはどのような変化としてあらわれるのでしょうか?気になりますね。
美容のリスク
AGEsは褐色のため、皮膚の細胞にたまると肌が黄色っぽくなります。そしてそれが、しみやくすみ、黒ずみの原因となります。
また、コラーゲン繊維を破壊して肌のはりを失わせ、しわやたるみを引き起こすとも言われています。
●美容リスクのまとめ
・しみ
・くすみ
・黒ずみ
・肌のはりの低下
・しわやたるみ
健康のリスク
AGEsが骨や関節に影響を与えると骨粗しょう症、血管に影響を与えると動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こす可能性があります。
またAGEsは、白内障や、卵巣機能の障害、生理不順や不妊の原因の一つであるとも言われています。
極端な糖化は糖尿病にもつながり、合併症が心配されます。
最近の研究では、AGEsがアルツハイマーと関連がある可能性も指摘されました。
●健康リスクのまとめ
・骨粗しょう症
・動脈硬化や心筋梗塞
・脳卒中
・白内障
・卵巣機能の障害
・生理不順
・不妊
・糖尿病
・アルツハイマー
このように、肌の老化だけではなく、健康にまで様々なリスクのある「糖化」。
ではこの糖化は、何によって引き起こされるのでしょうか?
アナタはどのタイプ?糖化を引き起こす食事や生活習慣
それでは、あなたの食事や生活習慣についてチェックしてみましょう。糖化を引き起こしやすい習慣をあらかじめ知っておくことで、注意することができます。
空腹×甘いものタイプ
<こんな人はこのタイプ>
・朝ごはん代わりに、甘い菓子や飲料をとることが多い。
・小腹がすいた時には、甘いものをつまむ。
・空腹に備えて、飴やチョコレートを常備している。
・クッキーやケーキ、チョコレートなどをおやつとして食べることが多い。
・つまみなしでお酒を飲むのが好き。
空腹時に甘いものを食べると、血糖値が急に上がります。
このため、空腹状態になりやすい朝や、食事と食事の間のおやつとして甘いものを食べると、糖化を引き起こしやすくなります。
食べ過ぎ注意タイプ
<こんな人はこのタイプ>
・食べ放題で、おなか一杯食べるのが好き。
・いつも大盛りで注文する。
・早食いで、いつもほかの人よりも早く食べ終わる。
必要以上に食べることで、余分な糖が発生します。そしてこの余分な糖が、糖化を引き起こす原因になるかもしれません。また早食いは、満腹中枢が刺激されるまでに食べ過ぎてしまう可能性があり、注意が必要です。
AGEs多めタイプ
<こんな人はこのタイプ>
・とんかつ、唐揚げ、ステーキ、焼き鳥などの、揚げたり焼いたりした肉が好き。
・ジュースや炭酸飲料、お菓子、缶詰をよく食べる。
・ポテトチップスやフライドポテトに目がない。
揚げたり焼いたりした肉や魚、ケーキやパンのように、高温で調理された糖分と動物性脂肪を含む食べ物には、AGEsが含まれている可能性があります。そして、食事として摂取したAGEs のうち、7%前後が長期間体内にとどまるという報告がなされています。
つまり、AGEsの含まれている量が多い食事はそれだけ糖化する量も増えるということ。
また、清涼飲料水などに含まれる人工甘味料は、ブドウ糖の10倍の速さでAGEsを体内で作ると言われています。ですので、人工甘味料を使ったローカロリーやノンカロリーの食べ物や飲み物は、カロリーをセーブすることはできても糖化は防ぐことができません。
生活習慣病タイプ
<こんな人はこのタイプ>
・運動をする習慣がない。
・休みがとりにくい、疲れているなど、ストレスがたまりやすい。
・睡眠不足になることが多い。
・煙草が手放せない。
運動不足や睡眠不足、たばこや過度のストレスなどの、いわゆる生活習慣病の原因となるものは、糖化のリスクも高まることが判明しています。
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糖化による老化を予防する5つの方法
それでは、糖化による老化を防ぐためには、どのようなことをすればよいのでしょうか。
1.食べるものを工夫する
- 野菜、きのこ類、海藻類、豆類を積極的に取り入れましょう。
- 小腹がすいたときは、豆やナッツ類などがお勧めです。血糖値を急激に上げずに、おなかを満たすことができます。
- 精製された砂糖は、血糖値を急激に上昇させるため、蜂蜜などの甘みで代用することが望ましいです。また、甘いお菓子の代わりに果物を食べるのもよいでしょう。
2.食べ方を工夫する
・野菜から食べ始め、炭水化物を後に摂ることで、血糖値の上昇を緩やかに抑えることができます。
・ゆっくりと噛んで食べることで、食べ過ぎを防ぐことができます。
・最初にかんきつ系のジュースや食前酢を飲んだり、肉や魚を先に食べることも、血糖値を抑えるためにある程度の効果が期待できます。
・甘いものを食べるのは、血糖値が急激に上がりにくい食後がお勧めです。
3.調理方法を工夫する
・揚げたりオーブンで焼いたりするよりも、蒸したり煮たりする方が、糖化のリスクを防げます。また、オーブンを使う時には、なるべく低温で調理することで、リスクを抑えることができます。
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・電子レンジは、マイクロ波で食品の分子を振動させて高温状態にするため、焼き色がつかなくても焦げ目を付けたのと同じ状態になります。できたてのものを食べるようにし、レンジによる温め直しをなるべく控えるとよいでしょう。
4.適度な運動をし、睡眠をとる
・食事から1時間が経った頃に運動をすると、血糖値が上がるタイミングで糖がエネルギーとして利用されるため、糖化のリスクが低下します。
・十分な睡眠をとり、ストレスをためない生活をこころがけましょう。
・喫煙は、AGEsを増やすことが判明しています。また、副流煙を吸うだけでも、約30分でAGEsを増やしてしまうという報告があります。
5.糖化による老化を防ぐ・予防する食べ物を摂る
・糖化を防ぐと言われている食べ物には、お茶、ローマンカモミール、トウモロコシ、ドクダミ、ヨモギ、モロヘイヤなどがあります。
・糖化の予防に役立つ食べ物としては、玄米、大豆、大根、ひじき、干ししいたけ、おから、わかめ、ブロッコリー、インゲン、そら豆、ゴボウなどがあげられます。
これらの食品は、血糖値が急激に上がらないため、予防に有効です。
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さいごに
糖化による老化を防ぐためのポイントは、つぎの3つです。
①血糖値をゆるやかに上げるような食べ方や食べ物を選ぶ。
②AGEsを含まない調理方法を選ぶ。
③適度な運動と睡眠をとり、ストレスをためない生活を送る。
ぜひ、記事を参考になさって、エイジレスな人生を送ってくださいね!