夏が近づいてくると気になるのはエアコンの掃除。
「今年こそ、初運転前にお手入れをしよう」と思っていても、高い所の作業だし、なんだか複雑そうだし、、、結局見えるホコリを拭き取っただけで済ませてしまうなんて事も少なくないはず。
ですが、いざエアコンを使い始めてみると、こんなことありませんか?
✔出てくる空気がなんとなくホコリっぽい
✔臭いが気になる
✔去年よりもエアコンの効きが良くないような気がする・・・
それはまぎれもなくエアコン掃除のサインです!
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エアコン掃除の必要性
エアコンも掃除するものだという事はわかっていても、なかなか頻繁にお掃除していないのが実情。管理人も、「問題なく部屋が冷えればいいや」と現実を見ないふりしてきたのですが、一体そのまま掃除をせずに放っておくとどのような影響があるのでしょうか?
エアコンの掃除、しないで放っておくとどうなるのか?
エアコンは部屋の空気を集め、暖めたり冷やしたりして再び部屋に戻すという仕組みで空気を適温に調整しています。
空気を取り込む訳ですから、空気中のホコリも一緒に吸い込まれる事になります。
エアコン内部に吸い込まれたホコリや塵が侵入しないようにフィルターがありますが、このフィルターは定期的に掃除をしないと汚れが溜まってしまいます。
しかも全てのホコリや塵をフィルターがキャッチできる訳ではないので、細かなホコリや塵はフィルターを通り抜けて侵入し、やがて時間の経過とともにエアコン内部で汚れの塊となります。
また、エアコンは空気を冷やす過程で熱交換器と呼ばれる部分に水滴がつくため、この水滴がカビや細菌の発生原因にもつながります。
カビは20℃から30℃、湿度70%以上の場所を好みます。したがって、エアコン内部はカビにとって最高の環境といえるのです。
そのカビの温床になっているエアコンから空気が出てきていると考えると、ちょっと恐ろしいですね。
エアコンの汚れ、身体への影響は?
エアコン内部にたまって汚れの塊となったホコリをエサに発生したダニや、内部の水分が原因で発生したカビ・細菌は、エアコンの風にのって部屋中に漂います。
エアコンを使うとなんとなく臭いが気になる、なんていう方は実はイヤな臭いと一緒にダニやカビを吸っているかもしれないんです。
これらのホコリやダニ等、知らず知らずのうちにハウスダストを吸い込んでしまうと、アレルギー体質の方の場合には咳喘息を引き起こしてしまう事もあるそうです。
また、喘息とまでいかなくても、毎年エアコンを使う頃になると夏風邪を引いてしまう、咳が出たり喉が痛くなるという方も、もしかしたら原因はエアコンから噴き出しているハウスダストかもしれません。
エアコンの汚れ、エアコン本体への影響は?
ホコリが溜まったフィルターを放置したままにしていると、運転中の騒音の原因につながります。また、フィルターの目詰まりによりエアコンの作業効率が落ちると無駄に消費電力が多くなり、エアコン本体への負荷も高まるため、部品の劣化などの故障の原因やエアコン本体の寿命も短くなってしまうことが考えられます。
夏場は特に電気代が気になる時期でもあるので、エアコンの掃除をしてから夏を迎えた方がオトクなのです。
エアコンの汚れ、どこをチェックしたらいいの?
エアコン内部には、これまで書いてきた通り、ホコリや塵、ダニの他にも花粉などさまざまな汚れが溜まっています。
また、エアコンの使い方・頻度・設置場所によっても汚れ具合が違ってきます。
チェックする場所やチェック方法を知って、ご自分でチェックする習慣を心がけましょう。
フィルター
室内の空気を取り込んだ際に、一緒に吸い上げたホコリが溜まっているフィルター。
フィルターが目詰まりしたままだと空気を吸い込む量が減ってしまい室内を冷やす力が弱まり余計な電力がかかってしまいます。
そのまま放っておくと、溜まったホコリをエサにしてダニが発生したり、ヤニや油汚れが溜まりやすい部分です。
本格的にエアコン全体を掃除する時間がなくても、フィルターだけはマメに掃除をするように普段から意識していたい部分でもあります。
一般的には「2週間に1度はフィルターの掃除をするといい」と言われています。
ただし、台所付近やリビングに設置してあるエアコンの場合、調理中に出た油煙やたばこのヤニ、ペットの毛なども吸い込んでいる場合があり、他の部屋に設置してあるエアコンよりも汚れが頑固であることが多いです。
また、寝室は布団や脱ぎ着した衣類の繊維ホコリがたまりやすいため、フィルターにホコリが付きやすいのです。
こういうお部屋の場合には、頻繁に汚れをチェックしましょう。
熱交換器(冷却フィン)
フィルターを外すと見えてくる金属部分の熱交換器は、汚れが溜まったままだと運転効率が下がります。
エアコンをつけっぱなしなのに部屋がちっとも冷えないという場合、熱交換器に汚れが溜まっている事が考えられます。
ファン
ファンとはエアコンの中心部で回って風を送る送風機の役割の部分です。
フィルターや内部をしっかり洗浄しても、ここが汚れていると部屋中に汚れがまき散らされることになります。また、カビ臭い原因の多くはこのファンだと言われています。
吹き出し口、ルーバー
吹き出し口は空気が熱交換器を抜けて最後に出てくる部分です。
この部分をよく見てみるとポツポツと黒い点が見えることがありますが、これはカビである可能性が高いです。
吹き出し口の羽の部分で風向きを変える役割があるルーバーもフィルターをくぐり抜けてきた細かな塵やホコリが付着しています。
つまり、ここにカビがあるということは、エアコン内部にもカビが発生している可能性が高い!ということ。
この部分は目で見えやすい部分ですので、こまめにチェックしてみてください。
室外機
庭やベランダに設置する室外機は排気や排熱を受け持つ重要な部分です。
ですが、あまり普段気にしたことがないという方も多いのでは?
屋外に設置するものですので雨風には強い設計になっていますが、枯れ葉や土埃などのごみには弱くこれらが室外機に溜まってしまうと大きな悪影響を与える心配があります。
また、しばらく使っていないエアコンの場合、虫の巣などが入り込んでいることも。
リモコン
エアコン本体にばかり目がいきがちですが、リモコンは手で触る頻度が高いため、手垢がついて意外と汚れが溜まっている部分。また、スイッチの溝の部分にはホコリが溜まっていることが多いです。
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自分でできるエアコンの掃除の方法
汚れやすい部分や汚れの種類を書いてきたのですが、書いていてちょっといや~な気分になるほど、エアコンは汚れの集積所のようです。
プロにお願いする前に、自分でなんとかキレイにしたい!という方は一度この方法を試してみてください。
エアコン掃除に必要な道具
シーズン前の徹底掃除には、こんな道具があればOKです。
- 掃除機
- 家庭用中性洗剤
- スポンジ
- 市販のエアコンクリーナー
- ビニール袋
- テープ
- ラップ
- バケツ
- マスク
- 古ハブラシ
- 床に敷くビニールシート
- 養生シート
- ぞうきん
- 霧吹き
- 綿棒
- ゴム手袋
フィルターは最初に掃除機をかけてから洗浄しましょう
まず始めに、エアコン内部のフィルターに掃除機をかけますが、ここで注意点。フィルターを外さないで掃除機をかけましょう。
なぜかと言うと、しばらく掃除をしていないエアコンの場合、かなりの汚れが溜まっていることが考えられます。そのままフィルターを外すと、表面についたホコリが降ってくることも。
そこで、一旦フィルターに掃除機をかけて目に見える汚れを吸い取ってあげてからフィルターを外すことでホコリが舞うのを抑えることができるのです。
外したフィルターは水洗いをしますが、この時も注意点があります。
フィルターに水をかける時はフィルターの内側からかけること。そうすることで目詰まりを防ぐ事ができます。
水洗いをしてみてベタつきが気になるようでしたら、家庭用中性洗剤とスポンジで優しく洗います。
洗い終えたらしっかりと乾燥させてからエアコンに取り付けてください。
冷却フィン部分は養生をしてから市販のエアコンクリーナーで
フィルターを外した状態で、冷却フィン部分の掃除をします。
この時、コンセントは必ず抜いておきましょう。
また、エアコンは高い場所にあるので、必然的に腕を上げて作業をすることになります。作業中は洗剤が垂れてくるので、壁やエアコンの機器の部分が汚れないようにビニール袋やラップで養生をします。
この養生シートは、ホームセンターや100均でも買えますし、ゴミ袋をテープで止めても代用できます。
次に、市販のエアコンクリーナーを使って掃除します。
冷却ファンは、本来は大きなサイズのアルミの板を小さくして縦にいくつも並べたものです。ですので、その板と板の間にホコリ、汚れがつまっていますので、ここをめがけてエアコンクリーナーを吹きかけて掃除をします。
基本的には、エアコンクリーナーの注意書きにあることに沿って作業を行います。汚れが頑固な場合には、古ハブラシなどでゴシゴシこするとよく落ちます。
ファン部分も専用のエアコンクリーナーで
ファン部分の掃除は洗浄剤と洗い流すリンスの2種類がセットになっている商品があります。
吹き出し口の奥の方にあるので、よく見て間違えないように洗浄剤を吹き付けます。
また、このファンはローラーの様に回転しながら空気を送り出す部分ですので、割りばしやドライバーなどで回転させながら洗浄剤を吹き付けると全体にふきかけることができます。
まんべんなく洗浄剤をふきかけたらしばらく放置してリンスで洗い流します。
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リンスが足りない場合は、霧吹きなどを使って汚れた水が出なくなまで、よく洗い流すようにしてください。
吹き出し口、ルーバー、リモコン
吹き出し口、ルーバーは固く絞ったぞうきんでふきあげてください。
リモコンは、からぶきをしても汚れが気になるようでしたら綿棒に消毒用エタノールを含ませて拭き取るようにしてください。家庭用の中性洗剤を薄めた液で拭いてもよいですが、二度拭きが必要にないます。
消毒用エタノールは二度拭きもいらず、電化製品のお掃除に使えるので便利ですよ。
室外機
内部に溜まった枯れ葉などは取り除き、水抜き穴・ドレンホースの詰まりなどがないかをチェックします。
もしもゴミがあった場合には、ブラシなどでかき出したり、掃除機で吸い取ってあげてください。見えているからと言って、奥の方までブラシを突っ込んだりすると、故障の原因になることもあるので、注意しましょう。
エアコン掃除の注意点
- 作業の前には必ずコンセントを抜きましょう。
- 故障の恐れがあるので電源基盤などは絶対に濡らさないように注意して作業してください。
- 作業中は洗剤が垂れてくることもあるので、床にはビニールシートやバケツを置いておくと安全です。
- エアコンの洗浄剤はフィン用とファン用と分かれています。間違った場所に使うと効果がありませんので使う前に確認するようにしてください。
- クリーナーをしっかり流さないと残った汚れが乾燥して内部で固まってしまい逆効果な事もあるのでリンスが足りないようであれば霧吹きなどでしっかり流すようにしてください。
- 全ての工程が終わってフィルターを取り付けたら内部がしっかりと乾燥するようにしばらくエアコンの運転をしてください。
↓掃除の工程がわかりやく紹介されている動画がありました。参考にしてみてください。
なるべく汚れないようにするには?
苦労してキレイにしたエアコンですから次回の掃除の負担が少しでもラクになるよう、普段から気を付けておきたい事があります。
エアコン内部に結露がたまらないようにする
始めにも書きましたが、冷房を使うと熱交換器に水滴がたまります。
この結露をほったらかしにしてしまう事でまたカビが発生してしまいます。
そこで、冷房を使ったあとは20~30分程送風運転をして内部を乾かすだけで、結露の発生を抑えることができます。
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まとめ
エアコンは仕様上どうしても掃除を避けることはできません。
養生をしてエアコンクリーナーを使って・・・と毎回大がかりな掃除でなくても2週間に一度程度フィルターのホコリを掃除するだけでもキレイな状態を保つことができます。
厄介なカビも普段から送風運転を心がけるだけでもだいぶ違ってくると思いますのでぜひ習慣にしてみてください。