一年の中で、お正月休みにならんで長期休みの機会といえば、このお盆休みですね。毎年帰省してお墓参りに行く、と決めている方も多いのではないでしょうか。
でも、そもそもなぜお盆休みがこんなにも広く認められているのかって気になったことは有りませんか?
今回はそんなお盆休みについて、リサーチしてみました。
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Contents
お盆休み、みんなは何してる?
この記事を読んでくださっている方の中には、「お盆って一体なんなの?」という方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。では、はじめにお盆とは一体何かという点について一緒に見ていきましょう。
お盆って何よ
お盆は、盂蘭盆会(うらぼんえ)とも呼ばれる仏事です。
お盆の内容は、地域や仏教宗派などによっても異なってきますが、灯篭を吊り、精霊棚をしつらえて真菰を敷いて野菜などを備えたり、先祖の霊を弔うためにお坊さんを呼んで読経してもらいます。
また実施する時期についても、地域ごとに違いがあります。
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お盆の主なプログラム
地域によって多少の差はありますが、お盆に行われることとしては概ね以下のようなものがあります。
【釜蓋朔日(かまぶたついたち)】
1日は釜蓋朔日とよばれています。
釜蓋朔日というのは、地獄の釜の蓋が開く日とされていて、この日から墓参などをして先祖をお迎えすることになります。地域によっては、舗装されていない道の草刈りなどを行う場合がありますが、これは先祖が往来しやすいように、との意味があります。
【七夕・棚幡(たなばた)】
7日は「たなばた」とよばれ、七夕または棚幡の字が当てられます。
お盆に必須の精霊棚を安置して幡を設えるのが7日夕方とされています。
棚には野菜などを備えます。地域によっては、精霊馬と呼ばれるものを飾ります。キュウリやナスに割り箸を割った木片を足に見立てて4本刺し、キュウリは馬にナスは牛として飾るのです。
馬に乗ってはやく帰り、ふたたびあの世へと還るときは牛に乗ってゆるゆると還るように、との願いが込められているのです。
【迎え火(むかえび)】
13日。盂蘭盆会の初日とされるこの日には、迎え火を焚きます。これは、帰ってくる先祖をお迎えする儀式でもあります。
家の門口で焚いたり、あるいは野や浜辺で焚いたりします。また火を焚く代わりに提灯を下げて墓参し先祖を迎える地域もあります。
【送り火(おくりび)】
16日。盂蘭盆会の最終日となるこの日には、送り火を焚きます。この世に帰ってきていた先祖をふたたびあの世へと送らなければなりません。
川のある地域では「精霊流し」と称して、川に灯篭を流して送り火とする地域もあります。
【盆踊(ぼんおどり)】
夏祭りの代名詞のような盆踊りですが、もとはこれもお盆の行事です。
多くは16日の夜に行われます。地獄の苦しみを逃れた亡者が喜んで踊る様を真似した踊りだと言われています。
ちょっと脱線:進化した驚きの精霊馬
キュウリやナスを使った精霊馬、おじいちゃんやおばあちゃんが作っていたりしませんでしたか?そう、割りばしなどを足にする、アレですが、近頃は驚きの精霊馬を作る人もいるようで・・・。
なんか、ほっとします。
お盆ですにゃ〜 pic.twitter.com/GWVNyt5FyS
— にゃらん (@nyalan_jalan) 2013年8月16日
重厚感たっぷりですね。
お盆の精霊馬がカッコよすぎる pic.twitter.com/KIHa4joPvs
— なにこの画像~!? (@nanikonogazou) 2017年6月29日
簡単だけどちょっとかわいい。
フォルダ漁ってたら出てきた
いつだかのお盆に作った精霊馬(?)。ナスのヒヨコ🐤🍆
祖母(存命)には好評だったけど祖父(故人)にはどうだったか… pic.twitter.com/Nqv7nVDcbw— すいへー (@suihe_) 2017年7月11日
ご先祖様ってお墓にはいない?
インターネットの質問サイトなどを見ると、「お盆には亡くなった先祖はこの世に帰ってくる。であれば、お墓に行っても先祖はいないのになぜお墓参りをするのか?」という疑問を持つ方がいらっしゃいます。そう言われてみると、確かにちょっと不思議ですよね^^
いくつか理由と思われることを考えてみたいと思います。
「呼びに行く」
ご先祖様を迎える、というのが一つの答えとしてあります。
お盆にあの世から現世に帰還するご先祖様は、一体どうやって帰ってくるのでしょうか。迎え火を焚くからそれが合図だ、という場合を除くと、お墓参りに行って迎えるという方法があります。
筆者の故郷でのやり方を紹介すると、
①提灯をもって墓参し
②暮石の汚れを落とし
③周りの地面の草むしりをして枯葉や枯れ草など集めて燃やし
④その火で線香を供え
⑤提灯に火を入れて先祖を連れ帰る
といった感じでした。
「お墓は経由地」
考え方としては、先祖が帰ってくるときお墓が経由地となっている、というのもあるとのことです。
夏草などが伸び放題になり、暮石は汚れて苔むし、かつて備えたお花は見る影もなく朽ち果て…そんなお墓をご先祖様が見たらどう思うのでしょう。きっとガッカリしてしまいますよね。「俺やっぱあの世で寝て過ごしてた方がマシだわ」なんていうことになりかねません。
「貴重なお盆休み」
お盆休みの歴史をみていくと、お盆という風習を守るために先人たちの努力の結果として残された休暇だということがよく分かります。
お墓のある土地から離れて住んでいるなどという場合には、お盆休みでもなければなかなか帰省も叶わず、お墓の管理や清掃も行き届かない、という場合も多いことでしょう。
ご先祖がどこにいるのかではなく、お墓を綺麗にしてお参りする。貴重なお盆休みだからこそ、絶好のチャンスというわけですね。
お盆休みは毎日何をする?
お盆休みの毎日、一体何をしたら良いんだ?という方のために、基本的な予定を以下に記しますので参考にしてみてくださいね。
8月12日〜13日
お盆を迎える準備をします。本当は釜蓋朔日のとおり1日には蓋が開くわけですから、準備はもっと前倒しでしても良いはずです。
精霊棚を設え、お供え物を配置します。また、灯篭なども用意します。
8月13日
ご先祖様をお迎えする日。墓参りをして提灯に入れて火を持ち帰ったり、迎え火を焚いたりします。 このあたりのやり方は各地で異なりますので、詳細は地元の悔しい人に聞いてみると間違いがありません。
8月14日〜15日
ご先祖様が自宅でのんびりできる期間ですね。
仏壇の火は絶やさないようにし、お水や食事のお供えを忘れずに!本当にご先祖様と生活しているという感覚が求められるところです。
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8月16日
ご先祖様がお帰りになる日。
お墓参りに行き、送り火によって先祖の霊をお送りします。
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まとめ
今回は、お盆をテーマにリサーチした内容を記事にしてみました。
これまでお盆休みはなんとなく遊んで終わってしまっていた、そういえば何年もお墓参り行ってない…そんなことを思い出された方もいらっしゃるのではないでしょうか。長いお休みと言っても、無計画だとあっという間に何もせず終わってしまったりするものですよね。機会があれば、ぜひお墓参りに行ってみましょう。ご先祖様もきっと喜んで帰ってきてくれるのではないでしょうか。
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