食事のとき、どこからともなくやってきて、すばしっこく飛び回るコバエに、いらいらしたことはありませんか
果物の皮を、流しの三角コーナーに捨てていたら、いつのまにか、コバエがたかっていたりします。
まるでどこからか、わいてくるようなコバエ。
コバエって、いったいどこからやってくるの
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Contents
「コバエ」という虫はいないじゃあ、何が「コバエ」
実は、「コバエ」という名の虫はいません。13mmほどの小さいハエのことを総称して「コバエ」と呼んでいるのです。
代表的な「コバエ」の名前と生態を説明します。
●ショウジョウバエ
特徴
目が赤い。体は黄褐色。体長23mm。
卵から成虫まで、10日という短いサイクルで繁殖します。
発生源・好む食物
生ゴミ・果物・野菜・発酵食品・酒・腐った植物など。
ショウジョウバエを防ぐ方法
生ゴミのにおいに引き寄せられてやってきますから、生ゴミをきちんと片づけることが重要です。生ゴミや腐ったものに産みつけられた卵が、幼虫、サナギ、成虫となっていきます。
「ショウジョウ」とは、漢字では「猩猩」と書きます。酒好きな空想上の生物の名からつけられました。アルコールが好きで、ビールやお酒の空き瓶・空き缶をそのままにしておくと、ショウジョウバエがやってきますから、中を洗っておきましょう。
動物のフンには来ないので、衛生的には、非常に害があるわけではありません。
●ノミバエ
特徴
黒や黄褐色で、体長23mm、ノミのように丸みがかった体をしています。
ショウジョウバエよりも素早く、跳ねるように動きます。
食べ物のにおいにつられて飛んできて、テーブルの上を歩きまわっていることもあります。
ノミバエは、フンや死骸から発生することもあるので、とても不衛生です。
フンにたかったノミバエが、今から食べるご飯の上に止まっている……なんて、考えただけでも、ゾッとします。
発生源・好む食べ物
生ゴミ・肉類・野菜・動物のフン・腐った植物、動物など
ノミバエを防ぐ方法
生ゴミをきちんと処理しましょう。新聞紙で水を切りビニール袋に密封しましょう。
花を飾っている人は、枯れた草花のにおいがしないように、枯れたら、早めに処分してください。
食べ物をテーブルに出しっぱなしにしていると、においにつられてやって来ますので、ラップをかけたり冷蔵庫にしまったりします。弁当やカップラーメンを食べた後の空容器なども、置きっ放しにはしないことです。ペットのフンにも寄って来ますので、こまめに片づけてください。
不潔な排水口にもやってきますので、清掃が大切です。
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●チョウバエ
特徴
灰黒色で、体長35mm。ハートを逆にしたような羽根を持ち、全身が毛で覆われています。
本当は、蚊の仲間です。日中より、夜間に活発に動きます。
お風呂などの水回りでよく見られます。
発生源・好む食べ物
排水管・下水道のヘドロなど
チョウバエを防ぐ方法
とにかく、排水口、水回りをきれいにしましょう。ヘドロを残さないようにします。排水口に熱湯をかけるといいのですが、排水口の周囲の素材によっては熱湯で変形することもありますので注意しなくてはなりません。
逆に氷をたくさん置いて冷やすことで幼虫の成長を阻害するという方法もあります。
●キノコバエ
特徴
黒く、体長12mm、蚊のようなハエです。小さく細いので、網戸の目をすり抜けて入ってくることもあります。
大量発生することもあります。
発生源・好む食物
観葉植物の培土や植木鉢の土、腐葉土など
キノコバエを防ぐ方法
植木鉢の土に卵があって、そこからキノコバエが出てくることもあります。観葉植物は、できれば、室外に出しましょう。鉢の土の表面に赤玉土などを敷いて、産卵を防ぐのも効果的です。
野外で発生することは、防ぎようがありませんので、家の中に入ってこないように戸や窓を閉めます。
明け方の6時から10時の間に発生しますので、大量発生している地域では、その時間は窓を開けないようにする方がよいでしょう。
チョウバエ・キノコバエを防ぐ方法に関しては、こちらの記事もどうぞ。チョウバエ・キノコバエを撃退するためのグッズも紹介しています。
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冬でも、気を抜かないで
コバエは、夏に活発に活動します。寒い時期は見かけることが少なくなりますが、冬に死に絶えているわけではありません。温度の高い建物の内部や排水溝では、やはり活動していますから、冬でも生ゴミの片づけなどは怠らずにしましょう。
3ステップでコバエを防ごう
コバエを防ぎ、繁殖させないためには、次の3つの方法をやってください。
1、侵入を防ぐ
窓からの侵入を防ぐためには、目の細かい網戸を、正しくセットしましょう。
網戸の目の大きさが1.15mmのものより0.84mmのものを使うとよいです。
2、産卵・孵化させない
生ゴミの処理をきちんとする、とはよく言われることですね。
でも、ちゃんと捨てているのに、またコバエが飛んでいるということはないですか
そんなときは、ゴミ箱の中にゴミが残っていて、そこに産み付けられた卵から、再びコバエが発生していないか、確認してください。
ショウジョウバエの場合、卵から成虫になるまで10日くらいです。油断してゴミ箱に生ゴミを落としていたりすると、ゴミ箱から大量発生ということもあり得ます。ゴミ箱は、時々キレイに拭いて乾燥させましょう。
空き瓶・空き缶なども、中をすすいでから捨てないと、発生源になる可能性もあります。
チョウバエは、排水溝、下水などのヘドロが発生源です。水回りで汚れがたまっていそうなところを徹底的に掃除しましょう。
意外に盲点なのが、キッチンの調味料。しょうゆ・料理酒・ラー油などが、こぼれていませんか
しょうゆ差しの口が広く開いているものだと、中にコバエが入り込んで、気づかないうちにしょうゆ差しの中で発生していることがあります。
ジャガイモ・タマネギなどの、冷蔵庫に入れずに常温で保存する野菜にも注意が必要です。一部が腐って、そこからコバエが、わき出ているかもしれません。
3、捕獲する
小さくて捕獲しにくいコバエ。でも、そのままにしていると、家の中のどこかで産卵して、また発生するかもしれません。できるだけ、捕獲・退治しましょう。
殺虫剤
一般的なスプレー式の殺虫剤や蚊取り線香も効果があります。
ただし、カブトムシやクワガタなどを飼っている場合、エサにたかるコバエをやっつけようとして蚊取り線香をたくと、カブトムシたちまで害を受けてしまいますので、要注意。
〈夜限定〉テレビでキャッチ
「犯人は、この中にいます」…いや、「コバエは、この部屋の中にいます」という状態のとき、夜ならば、室内の明かりを消して、テレビをつけてください。このとき、食べ物・飲み物は室内に置かないでください。
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ヤツラは、明かりに引き寄せられる性質がありますから、テレビの画面の光に寄ってきて、留まります。テレビを見ていると、コバエが画面に留まったのが分かりますので、そーっと近寄って、ティッシュペーパーで、上からぐいっと押さえつけます。力を入れすぎてテレビ画面を傷めないでくださいね
私は、この方法でノミバエを捕まえています。
電撃殺虫機
虫の好む波長の光に誘導された害虫が、電線に触れて電気ショック死。
殺虫剤は使われていないので、赤ちゃんやペットのいる家庭に、オススメしたいですね。コンセントに差し込むだけの手軽さもいいです。
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まとめ
13mmの小さいハエの総称が「コバエ」です。コバエには、生ゴミや腐ったものを好む「ショウジョウバエ」「ノミバエ」、配水管のヘドロなどを好む「チョウバエ」、腐葉土などを好む「キノコバエ」などがあります。
それぞれの習性を知って室内への侵入を防ぎ、発生源をできるだけ清潔にして、繁殖を防ぎましょう。