高校生ではほぼ当たり前になってきているスマホデビューですが、最近では年齢が下がってきているようです。

小学生ではキッズケータイで間に合っていたけれど、中学生になった時に友達が持っているから、などの理由でスマホを持たせる親も増えています。国内の中学生のスマホ保有率が50%を超えている現在、単純計算なら2人に1台は持っているという事になります。

とはいえ、中学生というのは、まだまだ親の監督が必要な未熟な年ごろです。大人が持ってもトラブルと無関係とはいえないのですが、中学生なら、余計に気を付けないとすぐにトラブルに発展します。

何に気を付けて、どんな予防をすれば良いのでしょう。

中学生に起こりがちなスマホのトラブルってどんなもの?

中学生になると、部活などでLINEを活用する事もあるようです。

友達とのコミュニケーションツールとしても幅広く使われているSNSや、メール、ブログなどは、使う時にしっかりとしたセキュリティ知識や、個人情報を守る知識、モラルの意識がないと、すぐにトラブルに見舞われがちです。

例えば、軽い気持ちで友達のブログに書き込みをした時、他の友達の実名や住所を書いてしまったり、自分と一緒に映っている写真を気軽にアップしてしまう、などによる個人情報流出が代表的です。また、まだまだモラルの意識が薄いため、LINEでの仲間外れや、悪口の応酬、いじめにまで発展し、自殺してしまうケースも聞いたことがあるのではないでしょうか。とても胸が痛むような事件もあります。

軽い気持ちで、という所がポイントです。まだまだ子供なのです。

大人でも、ついうっかり軽いノリで何かをしてしまい、犯罪に巻き込まれたり、詐欺に会う事も多いのですが、中学生の場合は、その危険性が更に増しているのです。

スマホのトラブル、原因は何なのでしょう

中学生ならば、小学生よりは物事を深く考えられるようになってきています。

それでも、高校生に比べると、体も心も大きな成長期でもあるため、ホルモンバランスの関係で気持ちが揺らいだり、感情的になりやすい時期でもあり、慎重に全体のバランスを見ながら、深く考える事が少し苦手です。

LINEなどで悪口を書かれた仕返しに、友達になりすまして、友達に不利な情報などをどこかへ書き込んだり、メールを送るなどを深く考えずにしてしまいがちです。また、様々なものに感化されやすく、面白いものにのめりこみやすい時期でもありますので、ゲームや動画、今まで知らなかった部分のネットのあれこれは、中学生にとっては少し刺激が強く、魅力たっぷりに感じているかもしれません。

そんな時に、何の取り決めもせずにスマホを与えてしまうと、当然、依存症にもなりかねません。
今、パソコンの世界で、子供の依存症が心配されています。
スマホでも同様の事が言えます。

つまり、中学生ならではの心の不安定さと、知識、経験の少なさが、インターネットを含めたスマホに関するすべてのツールを使いこなせるレベルに達していない事が、大きな原因の一つになっています。
子供らしい新しい発想というものも、喧嘩やいじめのツールの一つとして、大人が予想し辛いような使い方をするという点では、原因の一つかもしれません。

そのトラブル、どう対処する?予防できる?

予防としては、まずは必要と思われる知識はすべて、使う前に教えておく事です。そして、スマホを使う時のルールを、子供と一緒に考えます。

ポイントは、ルールを決めるときは必ず、親が決めて一方的に言わないようにします。親がすべて決めてしまうと、必ず反発がどこかで起きます。分かりますよね。

人間ですので、当然、隠したり、嘘をついてしまったりする事も起こり得ます。そして、一番困るのは、トラブルに発展しているのに、親に言わなくなってしまう事です。

そうならないよう、必ず子供に自ら、どのように使うかを考え、決めてもらいます。

と同時に、自分で決めた事を破ったらどうするかも、相談して決めておきます。自分で作った約束事ならば、モチベーションが違いますので、押し付けられたものよりは、完全ではなくても、守りやすくなります。

どういうトラブルが怖いから、どういうルールが必要なのか、を親子で確認し、共有することで、かなりのトラブルは未然に防げます。ルールを決めた時は、ぜひ、どこか家族が見える位置に書いて張り出しておきましょう。

そうして、一生懸命考えてルールを決め、子供も必死で守っていたとしても、どうしても起こってしまうのがトラブルです。
その時の対処法は、まず第一に、トラブルを知った時点で、親に相談するように日頃から言っておくことです。

その上で、なぜこうなったのか、一緒に考えながら、子供では手に負えないような事案は、先生に相談したり、場合によっては警察に相談する事も必要になってきます。特に、LINEいじめについては、エスカレートしてくると親も介入し辛くなります。ぜひ、そのデータを保存し、まずは先生に相談してみましょう。

一方、ワンクリック詐欺や、迷惑メールなどに書かれているサイトにうっかりアクセスしてしまった場合など、ネット上のトラブルは、まず、支払いを要求されてもお金は絶対に払わず、無視するようにしましょう。そのうえで、しつこい詐欺の場合は、消費者センターや警察に相談します。

課金や通話などの料金トラブルは、発生してしまったら、親子関係を修復するチャンスだと捉え、とことん話し合いましょう。基本は、予防ルールを作る段階で、お金関係は使わない事をしっかり理解させる事なのですが、それでもトラブルになってしまったのであれば、それは使い方以前に、他に問題があるのかもしれません。

子供の興味関心を含め、親側の対応にも問題がなかったのか、改めて見つめなおしてみましょう。

(関連記事)こちらも併せて参考にどうぞ。

※ 中学生の現在のスマホ所持率多いのなら持たせるべき? 

※ 中学生がスマホデビューするならどう決める?使い方ルール 

※ 中学生の子のスマホには使用制限をかけたいけどどうやるの? 

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まとめ

誰でも簡単に使えるようになる一方、便利さゆえに、子供の本来持っている、様々な発達しようとする能力や、人間本来が持ちうるコミュニケーション力などが落ちてしまう懸念もあるスマホ。
何も規制せずに、中学生にぽんっとスマホを持たせると、様々な弊害が生まれてきます。

親も、子供に持たせるのであれば、何を使ってよくて、何を規制するべきなのかをじっくり考える必要があります。メリットやデメリットをしっかり確認し、子供と共に、どんな使い方をすれば良いのか、考えましょう。

強制ではなく、子供に自主的にルールを作ってもらうように促せば、教育的にもすばらしい働きかけになります。
また、もしもトラブルに会ってしまった場合は、全力で子供を守りましょう。
どれだけ完璧と思えるルールを作ったとしても、運悪く遭遇してしまう時もあるのが、トラブルです。

ここに書いた事以外にも、予想もつかないようなトラブルがあるかもしれません。
でも、それを解決する糸口は、親子の信頼関係ではないでしょうか。
スマホを持ったとしても、普段から、まめに会話をする事を忘れないようにしたいものですね。

参照 ケータイスマホの正しい使い方

 

 


 

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